したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

錬金術師は遂せるようです

45 ◆vXEvaff8lA:2020/05/03(日) 21:05:48 ID:YLCyI6VU0
(; ν )(どうしたもんかな)

ぼんやりとしか危機感を覚えない自分に、僅かに残った理性が警鐘を鳴らす。

(; ν )(ポケット……)

スラックスを弄るが、思うように手が動かない。
すると入間の手に、暖かな手が重ねられた。

ζ(゚、゚;*ζ「これ、ですか?」

薄暗がりの中、都子はジッパー袋を探し当てた。
頷く入間は、岩塩を取り出し、口へと放った。

(; ν )(これが、最後の手持ち……)

文字通り噛み締める入間の口からは、粉砕機さながらの音が響く。
その光景に初めて遭遇した都子は
信じられないような目つきで、成り行きを見守った。

( ^ν^)「さっきは、すまなかった」

ようやくひと心地ついた入間は、まず最初にそう言った。
都子の膝に寝そべる彼は、羞恥で頬が染まっている。
入間の言葉に、都子はかぶりを振る。

ζ(゚ー゚*ζ「わたしの方こそ、ごめんなさい。ご迷惑をかけて……」

( ^ν^)「謝るな」

つっけんどんな物言いに、都子は微かに身を固くした。
が、入間はこう続けた。

( ^ν^)「この程度、迷惑のうちに入らない」

もっとも彼の頭に浮かんでいたのは、トラブルメーカーの権化こと來狂の姿だ。
しかし事情を知らない都子は、入間に硬派な印象を抱いたらしい。
羨望にも似た憧れを含みながら、都子は笑んだ。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板