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錬金術師は遂せるようです
20
:
◆vXEvaff8lA
:2020/05/03(日) 01:01:57 ID:YLCyI6VU0
( ^ν^)(だから、だから)
入間は、ピタリと足を止めた。
遅れて、都子も足を止める。
ζ(゚、゚*ζ「いる、まさん?」
(; ν )(……何故だ)
入間は、激しく動揺していた。
硬いものが何もないというのに、飴を噛み殺すかのように。
奥歯がギリギリと音を立てる。
入間は、來狂の元へ向かっていた。
与えられたヒントを元に、空間そのものに訴えかけるよう努めていたはずだった。
だというのに、
(; ν )(俺は、いつからカレー屋に行こうとしていた……!?)
カラカラカラ……という換気扇の音が、畝るように入間の混乱を深めていく。
今までにも入間は來狂の頼みによって、危険な仕事をこなしてきたが、一度たりとも『帰り道』を間違えたことなどない。
(; ν )(何が起きていやがる……!)
入間の頭脳は時を遡り、様々な案件を連想していた。
しかし、何度思案せども彼の頭脳はこう言った。
(; ν )(こんな妨害、喰らったのは初めてだ)
……――ザッ、という砂を擦るような音がした。
瞬間、彼は臨戦態勢へと切り替わる。
( ^ν^)「離れるなよ」
ζ(゚、゚*ζ「いっ、入間さん……っ?」
聞き間違いではない、と入間は確信していた。
( ^ν^)(追っ手だ)
それもとびきり、という言葉を伏せ、
( ^ν^)「厄介な奴が来る」
入間は都子に告げた。
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