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とある英雄譚のようです

83名無しさん:2018/04/22(日) 23:09:08 ID:G.gIoQVo0

しかし試合開始の数分後、観客達は一様に自身の目を疑った。
何ら手加減の様子もなく、最強であるはずの雪華騎士団長が両の膝をついたことに。
その正面に立つクールの余裕の表情に。

大歓声とともに最強の名を受け取った王女。
それがなぜこのような場所にいるかといえば、
彼女に負けた騎士団長が自らを責め、その座を辞してしまったことにある。

デミタスは凡百の戦士ではない。
スノウ国にて奉られている歴代の英雄。
その頂きに、いずれ名を刻むとすら言われていたほどの実力者。

それを凌駕するクールこそがむしろ異常であったのだが、
彼は敗北の自責からか誰の説得にも耳を貸さず、
修行の為に山籠もりをするとだけ言い残して姿を消した。

これに困ったのは国王である。
目下スノウ国は平和な状態にあったが、失った戦力の穴は簡単には埋まらない。
幾ら強いとはいえ王女を戦わせることを避けたかった国王は、取り敢えず娘を幽閉することにした。
勿論、騎士団長が破れてしまったことで、力づくで彼女を閉じ込めることが出来る者はいない。
仕方なく牢に入るように話したところ、少女はそれを快諾した。


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