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とある英雄譚のようです

304名無しさん:2018/05/03(木) 23:09:33 ID:f6Jc0GS60

o川*゚ー゚)o 「ごめんなさい……」

杖を伝わって届いた温かな願い。
彼女のために残されていたのは、誰も為しえたことが無いとされる時間魔術。
過去に戻るための魔術。

それは、少女を一人きりにさせてしまわぬようにと願った父親の心。
数百年を容易に遡ることができるだけの魔力と、
どのような時代でも生きていくことのできる知識の束。

杖を掴んだ瞬間に、少女は全てを手に入れた。

o川*゚ー゚)o 「分かってるよ。パパ、ママ。この魔術を使って、平和な時代に生きろってことだよね」

唇を真一文字に結び、力強く杖を握り締める。
ちかちかと零れだした魔力光は大きな流れとなって、あらかじめ設定された魔術を構成していく。

o川*゚ー゚)o 「でもね……私は……」

世界に一人だと知って、途方もない孤独感を味わった少女。
少女が求めたものは、多くの人間に囲まれた安穏とした生活ではなかった。


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