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( ,,^Д^)ビッグ・トレジャーの大冒険のようです!!!

1名無しさん:2018/03/11(日) 15:48:53 ID:MB1Msye.0
前スレ

http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1495117626/

まとめ

http://cloudcrying.blog.fc2.com/blog-entry-163.html

.

488名無しさん:2019/06/26(水) 22:03:38 ID:EF2jqLeg0
.

  _
(;゚∀゚)「もしかしたら、サウスガットを潰したのは兄貴なのか……?」

(;"ゞ)「確たる情報はないですから、何とも……それに署長は普通の人間ですし……」

(;"ゞ)「ともかく今は、サウスガットの搬送に注力すべきかと」

( "ゞ)「気を抜いて手に負える相手ではないですから」
  _
(;゚∀゚)「そ、そうだな。バシッと気合い入れねーと」


ガラガラガラ、ガシャアンッ…


( ^ω^)「ジョージさん!護送車の受け入れ手配、終わってますお!」

£°ゞ°)「途中で襲撃受けても問題ナッシングヨー!!」
  _
( ゚∀゚)「おう、お前らお疲れ。ハハジャ乗せんぞ」

< ゚ _・゚>「運転は私にお任せを!」

( "ゞ)「ハハジャ=サウスガットは第一車両、アンネとナージャは第二車両」

( "ゞ)「チチジャ=サウスガットは第三車両にて連行します」
  _
( ゚∀゚)「最後まで気ィ抜くんじゃねぇぞ、野郎ども!!」

( "ゞ)「了解!!」

( ^ω^)ゞ「はいですお!!」

£°ゞ°)ゞ「オーケーねー!!」

.

489名無しさん:2019/06/26(水) 22:05:37 ID:EF2jqLeg0
.

─────
────
───
──



【AM11:23】

サウスガットファミリー、特別収容所へ到着




ブロロロロ…



( ∴)「……ついたぞ」ガチャ

(,,゚-゚)「ありがとうございます!」ガチャ

( ∴)「ここなら遠巻きに収容所撮れるだろ……」

(,,;゚-゚)「んん〜……でもちょっと遠いなぁ。もうちょい施設の近くに行けません?」

( ∴)「アホ……この厳戒体勢の中に突っ込んだら、不審車両として一発逮捕だぞ……」

( ∴)「望遠で遠くから撮るだけにしときな……」

(,,゚-゚)「はぁい……仕方ないかぁ……」

.

490名無しさん:2019/06/26(水) 22:06:32 ID:YWRhz2R20
>>461
チチジャ…

491名無しさん:2019/06/26(水) 22:06:45 ID:EF2jqLeg0
.

( ∴)「じゃ、俺帰るから……後は好きにしな……」

(,,;゚-゚)「えっ!いっしょにいてくれるんじゃないんですか!?」

( ∴)「いや俺犯罪者に興味ないし……ババァも適当にあしらっときゃ機嫌治るし……」

(,,;゚-゚)「こんな荒野におっぽり出されたらハゲ鷹の餌ですよぅ!」

( ∴)「知らんがな……あんたが自分で選んだ仕事だろ……」

( ∴)「迎えには来てやるから、終わったら後で電話しな……」

(,,;゚-゚)「えぇ〜……心細いからいっしょにいてくださいよぉ……」

( ∴)「……前にあんたを殺そうとした俺といて、安心出来るのか?」

(,,゚-゚)

(,,゚-゚)「それもそうか」

.

492名無しさん:2019/06/26(水) 22:08:19 ID:EF2jqLeg0
.

( ∴)「じゃ、あとは適当に頑張れ……」ガチャ、ブロロ…

(,,;゚-゚)「あぁん……本当に行っちゃった……まぁいいけど……」

(,,;゚-゚)「でもどうしよ……せめてもうちょっと収容所に近づけないかな……」

(,,゚-゚)「徒歩で行けば気づかれずに何とかなりそう……かな……?」

(,,゚-゚)

(,,゚-゚)「これ一歩間違えれば射殺されかねないよね?」

(,,゚-゚)「やっぱりやめといた方が……」

(,,;゚-゚)「いや!ここまで来て諦める訳にはいかない!」

(,,゚-゚)「命を捨てる覚悟なんて、カメラマンになるときにとっくに済ませたじゃないか!」

(,,゚-゚)「やるぞ!ギャシャールやるぞ!」

(,,゚-゚)「うぉぉぉぉ!!」ザッザッ



……この時彼女は、後にこの決断を後悔することになるとは思いもよらなかったのであった。


.

493名無しさん:2019/06/26(水) 22:10:07 ID:EF2jqLeg0
.


─────
────
───
──



『指紋認証確認、虹彩認証確認』

『音声認証を開始します。AからGまでのアルファベットを発音してください』

  _
( ゚∀゚)「えーびーしーでぃーいーえふじー」


『認証されました。ロックを解除します』


ガコンッ……

  _
( ゚∀゚)「ふぃー……いつ来てもここは地獄の一丁目って感じだな」

( ^ω^)「我々は外で待機してますお!!」

£°ゞ°)「あとはお二人で頑張ってネー」

( "ゞ)「ジョージさん」
  _
( ゚∀゚)「おう、なんだ」

( "ゞ)「ジョージさんの網膜が認証されたってことは、前にもここへ来たことがあるんですか?」
  _
( ゚∀゚)「あー、一度だけ兄貴に連れられてな」
  _
( ゚∀゚)「ろくでもない施設だってこたぁ知っとけって言われたんだよ」

( "ゞ)「なるほど……私は来たことがなかったものですから」
  _
( ゚∀゚)「ま、来るもんじゃねーよこんなとこ」
  _
( ゚∀゚)「お前も一度見たらそう思うようになるぜ」

( "ゞ)「……」

.

494名無しさん:2019/06/26(水) 22:11:16 ID:EF2jqLeg0
.

(-@∀@)「おやおや、ひどい言い方ですねぇ〜ジョージさん」ツカツカ
  _
( ゚∀゚)「お、変態クソ博士じゃねぇか。ようやくお出ましか?」

(-@∀@)「あのサウスガットが収容と聞いて、いても立ってもいられなくなりましてねぇ!」

(-@∀@)「とはいえ、クソ博士はさすがに言い過ぎですよ〜」

( "ゞ)(変態なのは否定しないのか)

( ゚¥゚)「……」ペコリ

( "ゞ)「あ、どうも」ペコリ

( "ゞ)「ジョージさん、こちらは?」
  _
( ゚∀゚)「看守長のミスターセモナと、ヴィラン研究家のアーサー博士だ」
  _
( ゚∀゚)「実質この二人が、この施設のツートップだな」

(-@∀@)「よろしくどうぞ〜」

(-@∀@)「ハハジャ=サウスガットの状態……あ、健康状態はいかがです?」

.

495名無しさん:2019/06/26(水) 22:12:23 ID:EF2jqLeg0
.

  _
( ゚∀゚)「そいつぁ本人に聞いてみてくれや。ほれ」


 @@@
@#_、_@
 ( ■■) ズズゥウン…!!


(-@∀@)「おっほー!!素晴らしいですねぇ!!」

(-@∀@)「肌ツヤも申し分ないし健康きわまりない!!」

(-@∀@)「これは研究しがいがありますねぇ!!」

(;"ゞ)「な、何なんですこの人。ハハジャを研究対象としてしか見てないんですか?」
  _
( ゚∀゚)「気にすんな、そーいう男だよこいつは」


∬#´_ゝ`)「おい、そこの変態メガネ!!人の母親にツバかけてんじゃねぇぞ!!」

l从・∀・#ノ!リ人「母者に手を出したら殺すのじゃー!」

 彡⌒ミ
(#´_ゝ`)「こっちが捕縛されてなかったら命はなかったぞ、お前……!!」


(-@∀@)「オホホ、他の方々も素晴らしい元気でいらっしゃる」

(-@∀@)「これは研究家として腕がなるというものですよ〜」

(;"ゞ)「……」
  _
( ゚∀゚)「こいつのがよっぽどヴィランっぽいよな、マジで」

.

496名無しさん:2019/06/26(水) 22:13:10 ID:EF2jqLeg0
.
  _
( ゚∀゚)「それより、さっさとこいつら独房にぶちこんでくれねぇかな」
  _
( ゚∀゚)「俺だって早く帰って休みてぇんだからよ」

(-@∀@)「えぇ、えぇ。分かってますとも」

(-@∀@)「セモナさん!彼らの搬送をお願いしますよ〜!」

( ゚¥゚)「はい」ペコリ

( "ゞ)「我々も行きましょう」
  _
( ゚∀゚)「あぁ」


ガシャァン…


(-@∀@)「しかし、サウスガットのような大物が捕まるとは、何が起こるか分かりませんねぇ」

( "ゞ)「狡猾に立ち回っては上手く逃げ仰せていましたからね……」
  _
( ゚∀゚)「これで少しゃ平和になればいいんだが、そうも行かねぇよなぁ」

( "ゞ)「そうですね……悪党のパワーバランスが崩れれば、どうなるか予想はつかない」

( "ゞ)「だからこそ我々も、最善を尽くさなければ……」

(-@∀@)「及ばずながら私もご協力しますよ〜」

(-@∀@)「ヴィランの研究こそ一番の防犯になると、私は信じてますから!」
  _
( ゚∀゚)「間違っちゃねぇが、あんたが言うとろくでもないな」


.

497名無しさん:2019/06/26(水) 22:14:36 ID:EF2jqLeg0
.


─────
────
───
──


【同時刻】


ヴィラン特別収容所地下、下水道内部……。



▼ーェー▼「……」


▼・ェ・▼ カッ!


▼ーェー▼ スゥゥゥ…



▼ーェー▼「アォ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!!!!!」



『アンッ!アンッ!』

『キャオーン!!』

『ワウッ、バウッ!!』



▼・ェ・▼「……アンッ、アンッ」


ドドドドド…


▼・ェ・▼「アオンッ!!」


.

498名無しさん:2019/06/26(水) 22:17:47 ID:EF2jqLeg0
.



ドドドドド…



( "ゞ)「……ん?」
  _
( ゚∀゚)「どした、デルタ」

( "ゞ)「今何か、変な物音がしませんでしたか?」
  _
( ゚∀゚)「そうか?」

( "ゞ)「えぇ、何かこっちに近づいてくるような……?」



ウォーーーーーーーン!!!

ウォーーーーーーーン!!!


  _
(;゚∀゚)「なっ……なんだ!?」

(-@∀@)「これは、緊急時のサイレンですねぇ」

(-@∀@)「何かあったんでしょうか?」



.

499名無しさん:2019/06/26(水) 22:18:51 ID:EF2jqLeg0
.


『緊急所内放送、緊急所内放送!!!』

『地下下水口より生物反応多数!!何者かが侵入しています!!』

『アーサー博士、セモナ看守長!!これより所内はレベル5厳戒体制に入ります!!』

  _
(;゚∀゚)「なんだって!?」

(;"ゞ)「看守長!!」

( ゚¥゚)「落ち着いてください、お二人とも」

( ゚¥゚)「全所員、警戒体勢!!不審者は発見次第即射殺せよ!!」

(-@∀@)「これはヴィランの襲撃ですかねぇ〜!」

(-@∀@)「面白くなってきた!!」

(;"ゞ)「面白くって……そんな場合ですか!!」

(-@∀@)「こうしちゃいられませんね!私は監視カメラで侵入者の動向を観察しますので!」

(-@∀@)「サウスガットの搬送はお願いしますよ〜!!」

(;"ゞ)「ちょっと博士!!一般人は避難してください!!」
  _
(;゚∀゚)「ほっとけデルタ!ここまで来たら残るも死ぬも自己責任だ!」
  _
(;゚∀゚)「それより、何が来てもいいように銃は抜いとけ!!」

(;"ゞ)「は、はい!!」

.

500名無しさん:2019/06/26(水) 22:21:16 ID:EF2jqLeg0
.

(;"ゞ)「でも、ジョージさん」
  _
(;゚∀゚)「あ?なんだ!」

(;"ゞ)「下水口って普通、蓋してありますよね?」

(;"ゞ)「ヴィランだとしても、人間大の生き物が通るのは不可能なはず……」
  _
(;゚∀゚)「だとしたらなんだ?ネズミでも大量発生したってのか?」



『アォンッ!!』


  _
(;゚∀゚)「うぉおっ!!?」



『ワンッ!!ワンッ!!』

『アォーーーンッ!!』

『キャンッ、キャンッ!!』



(;"ゞ)「こ、これは……犬!?」

(;"ゞ)「しかも愛玩犬ばかり……!!」
  _
(;゚∀゚)「ぎゃあああ!!変な生き物が足にまとわりついてくるゥ!!」

(;"ゞ)「落ち着いて!!それただの濡れたプードルです!!」
  _
(;゚∀゚)「ホントだ濡れたプードルって気色悪ッ!!」

.

501名無しさん:2019/06/26(水) 22:22:11 ID:EF2jqLeg0
.


(;"ゞ)「けどとんでもない数だ……百匹は下らないぞこれは……」
  _
(;゚∀゚)「特に攻撃とかもしてこないから、所員も撃っていいのか図りかねてるな……」

(;"ゞ)「近くでペットショップからの脱走でもあったんですかね……?」
  _
(;゚∀゚)「こんな荒野のど真ん中にペットショップがあるか!」

( ゚¥゚)「総員、撃ち方止めィッ!!犬は比較的大人しい!!」

( ゚¥゚)「攻撃反応を控え、犬の捕獲と保護に専念せよ!!」

( ゚¥゚)「ただし暴れる犬には銃の使用を許可する!!」

( ゚¥゚)「お二人はサウスガットの檻をお願いします。私は犬の捕獲に向かいますので」

(;"ゞ)「はい!」
  _
(;゚∀゚)「わ、分かった!」

.

502名無しさん:2019/06/26(水) 22:23:19 ID:EF2jqLeg0
.

─────
────
───
──


【AM11:36】

謎の犬、捕獲作戦

  _
(;゚∀゚)「デルタ!!そっちに一匹行ったぞ!!」

(;"ゞ)「ジョージさんも股ぐらから一匹抜けてます!」
  _
(;゚∀゚)「あーもーちょこまか鬱陶しいな!何なんだこいつら!」

(;"ゞ)「サウスガットどころじゃありませんよこれ……」

(;"ゞ)「ほっといたら何をしでかすか分からないですし」
  _
(;゚∀゚)「アーサー博士も呼んで捕まえさせろ!!」

(;"ゞ)「いやいや、博士も一応民間人ですから……」
  _
(;゚∀゚)「もー!!やだー!!」






▼・ェ・▼ ヒョコッ


▼・ェ・▼「……アンッ」



三三三三▼・ェ・▼ タターッ




.

503名無しさん:2019/06/26(水) 22:24:52 ID:EF2jqLeg0
.

【収容所内、監視ルーム】


(-@∀@)「ふんふふんふーん♪」

(-@∀@)「知将とはこういうとき、高みから見物するものなのですよ〜♪」

(-@∀@)「しかし、侵入したのが攻撃意思の見られない小型犬ばかりなのは、いただけませんねぇ」

(-@∀@)「もっとこの施設のポテンシャルを発揮できるような、アグレッシブな敵が良かったのですが」

(-@∀@)「……おや?」



【 三三三▼・ェ・▼ 】



(-@∀@)「ふむ……この犬だけ、他の犬とは違う行動を取っていますねぇ」

(-@∀@)「しかも向かっているのは、危険なヴィランのみを集めた重犯罪者特区……」

(-@∀@)「これは偶然とは思えませんねぇ……念のため注意を促しておきますか」

(-@∀@)「所内放送ボタンぽちーっと」

(-@∀@)「あーあー、マイクテスマイクテス」

(-@∀@)「ただいま一匹の犬が、重犯罪者特区に向かって走って行きましたよー」

(-@∀@)「所員の皆さんは、その犬の捕獲を最優先事項としてくださ〜い」

(-@∀@)「犬種はチワワの一種、素早く動くので先回りして捕まえるのをオススメしますよ〜」

(-@∀@)「それでは皆さん、頑張ってくださいねぇ〜」

(-@∀@)「アーサーからのご連絡でした〜」

.

504名無しさん:2019/06/26(水) 22:25:45 ID:EF2jqLeg0
.

(;"ゞ)「……ですって、ジョージさん」
  _
(;゚∀゚)「チッ。要するにこの大量の犬は陽動ってワケか?」

(;"ゞ)「我々も、そのチワワを追いましょう!」
  _
(;゚∀゚)「待て待て。サウスガット置いてくつもりか?」
  _
(;゚∀゚)「それに俺らじゃ、重犯罪者特区ってのがどこかも分かんねぇだろ」
  _
(;゚∀゚)「追うのはここの所員に任せて、俺らはサウスガットどもを移動させるぞ!!」

(;"ゞ)「そ、そうですね……でも移動ってどこへ……」
  _
(;゚∀゚)「とにかく、どっか安全なところだ!!」


ビキッ…


(;"ゞ)「……えっ?」
  _
(;゚∀゚)「あっ!?」


.

505名無しさん:2019/06/26(水) 22:27:09 ID:EF2jqLeg0
.

 @@@
@#_、_@
 (#■■)「ぬぁぁああああああああああああ!!!!!!!!」


ビキッ、ビキビキビキィッ!!!


(;"ゞ)「拘束具が!!」
  _
(;゚∀゚)「バカ!!逃げろデルタ!!」



バッキィィィィィィィン!!!!!!


 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「フゥゥゥゥ……!!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴ…


(;"ゞ)「さ、最悪だ……このタイミングでサウスガットが……!」
  _
(;゚∀゚)「ボーッとすんな!!さっさと物陰に隠れろ!!」

(;"ゞ)「す、すみません!!」


.

506名無しさん:2019/06/26(水) 22:27:40 ID:EF2jqLeg0
.

 @@@
@#_、_@
 (# ノ`)「シャラァッ!!」ゴキンッ

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「アンネ、ナージャ、あんた!!無事かい!?」

∬;´_ゝ`)「だ、大丈夫よ!」

l从・∀・ノ!リ人「のじゃ!!」

 彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「問題ない!それより、お前こそ右腕折れてるはずだろ!?」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「それこそ、何も問題ないね。さっさとこんなところずらかるよ!」


.

507名無しさん:2019/06/26(水) 22:29:09 ID:EF2jqLeg0
.

【AM11:46】

サウスガットファミリー、脱走



 彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「しかしまぁ、何だってんだろうなこの騒ぎ」

∬;´_ゝ`)「犬がどうとか聞こえてきたけど……なんで収容所に犬が?」

l从・∀・ノ!リ人「ワンちゃん!ワンちゃんなのじゃ!かわいいのじゃ!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「浮かれるのは後だよ、ナージャ!!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「あんたたち!!フォーメーション『サウスガットトレイン』、スタンバイ!!」

 彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「お、おう!!」

∬;´_ゝ`)「分かったわ!!」

l从・∀・ノ!リ人「のじゃ!!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「この千載一遇の脱出のチャンス、絶対に逃すんじゃないよ!!」


.

508名無しさん:2019/06/26(水) 22:30:54 ID:EF2jqLeg0
.

 @@@
@#_、_@ 彡⌒ミ
 (  ノ`)∬;´_ゝ`)l从・∀・ノ!リ人( ´_ゝ`)


ガッシィィィィーーーーンッッッ!!!!!


 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「サウスガットトレイン、ゴーッ!!!!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「ハァァァァァァァァァッッッ!!!!」



説明しよう!!

サウスガットトレインとは、サウスガットファミリーがハハジャを先頭として、1列に隊列を組んで進む!!!

かの有名なグレイシートレインに着想を得たフォーメーションである!!!


 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「ここから先は混戦が予想される!!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「私から離れるんじゃないよ!!」


ただ1列に並んだだけと思うなかれ!!!

サウスガットトレインは、ハハジャが圧縮空気で周囲を防御することに真価を発揮する!!!

その堅牢な守りは、たとえマシンガンであろうと弾き返すほどなのだ!!!


.

509名無しさん:2019/06/26(水) 22:31:58 ID:EF2jqLeg0
.

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「このまま一気に進むよ!!後に続きな!!」

 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「おうっ!!」

∬´_ゝ`)「分かったわ!!」

l从・∀・ノ!リ人「ついてくのじゃー!!」


ズドドドドドドッ!!!!!


(;"ゞ)「クソッ……サウスガットが止まらない!!」
  _
(;゚∀゚)「あいつら、今の今まで猫かぶってやがったな……!!」

(;"ゞ)「このままでは脱獄されてしまいます!!止めなければ!!」
  _
(;゚∀゚)「どうやって止める気だよ!?立ち塞がっても止めらんねぇぞ!!」

(;"ゞ)「こうなったら、私が……!!」
  _
(;゚∀゚)「落ち着けって!!」
  _
(;゚∀゚)「外にはヒーロー連中も待機してる!!サウスガットは奴らに任せろ!!」

(;"ゞ)「そうやってあなたはいつも人任せにして!!」
  _
(;゚∀゚)「ちげーよ!!ここで俺らが足手まといになる方が迷惑なんだよ!!」
  _
(;゚∀゚)「俺らのやることは兄貴の……ハイド署長の跡をしっかり継ぐことだろうが!!」
  _
(;゚∀゚)「しっかりしろ!!」

(;"ゞ)「……すみません、取り乱しました」

.

510名無しさん:2019/06/26(水) 22:33:19 ID:EF2jqLeg0
.


─────
────
───
──



三▼・ェ・▼ シュタタタッ



「くそっ、こいつ妙にすばしっこいぞ!!」

「慌てるな、囲めば捕まえられる!!」

「待てぇ犬ッコロ!!!」




三▼・ェ・▼「アンアンッ」シャッ



「うおぉっ!?」

「こいつ、通気ダクトに逃げるぞ!!」

「出てきたところを捕まえるんだ!!」



.

511名無しさん:2019/06/26(水) 22:34:42 ID:EF2jqLeg0
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『アーサー博士!例の犬は通気ダクトに逃げ込んだ模様です!』

『現在、所員総出で行方を追っています!』


(-@∀@)「通気ダクト?はて、妙ですねぇ……」

(-@∀@)「通気ダクトの先は排気用のファンが回っていて、行き止まりのはずですが」

(-@∀@)「それになぜあの犬は、重犯罪者特区まで迷いなく走ることが出来たのか……」

(-@∀@)「……これはもしかすると、こちら側に内通者がいるのかも」

(-@∀@)「となると、早めに捕まえないと大変なことになりますねぇ」

(-@∀@)「所内放送ボタンぽちっと」

(-@∀@)「えー皆さん、わんこちゃんは通気ダクトに入り込んだとの情報があります」

(-@∀@)「ひとまず他の犬はほっておいて、そちらを探してください」

(-@∀@)「あ、あとサウスガットも逃がさないようにお願いいたしますね〜」

.

512名無しさん:2019/06/26(水) 22:36:09 ID:EF2jqLeg0
.


【PM12:04】

サウスガットファミリー、前進



 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「シャオラァッ!!!」


ズドドドドドドッ!!!!


「と、止まれ!!!」

「うわぁぁぁぁぁ!!!」


 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「その程度で私が止まると思うかい!!」

 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「さすが母さん。右腕が折れてるとは思えないキレだ」

∬´_ゝ`)「やっぱりうちの母さんってサイコーね!」

l从・∀・ノ!リ人「のじゃ!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「ナージャ!!あんたはマグネティカで援護しな!!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「圧縮空気で物理攻撃は通らないが、磁力なら向こうの武器を無効化できる!!」

l从・∀・ノ!リ人「おけーなのじゃー!」

l从・∀・ノ!リ人「マッグネティカー!!」ズビビビッ


.

513名無しさん:2019/06/26(水) 22:39:07 ID:EF2jqLeg0
.


「な、なんだ!?銃が、引っ付いて……!!」

「弾丸が発射されないぞ!?」


l从・∀・ノ!リ人「鉄砲は磁石になったのじゃ!!もう使えないのじゃ!!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「さぁ、どんどん進むよ!!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「まずはいったん、下水道に潜る!!準備しな!!」

∬´_ゝ`)「下水道?」

l从・∀・ノ!リ人「なんでなのじゃ?」

 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「地上はヘリやら何やらで上空から追跡されるからな」

 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「そうなったらたとえ俺たちでも、容易には逃げられん」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「ほらほら、話は後にしな!!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「下水道を掘り当てたら、トレインを一旦解除する!!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「そしたらすぐに走って逃げな!!いいね!!」

∬´_ゝ`)「うん!!」

l从・∀・ノ!リ人「のじゃー!」

 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「若いもんにはまだまだ負けんぞ!」

.

514名無しさん:2019/06/26(水) 22:41:00 ID:EF2jqLeg0
.

【PM12:12】

特犯課二人、右往左往



(;"ゞ)「あっ、そうだ!!」
  _
(;゚∀゚)「どうした、デルタ!!」

(;"ゞ)「ジョージさん、対ヴィラン用の試作武器持ってきてましたよね?」

(;"ゞ)「衝撃を内部に伝えるって触れ込みの、あの銃!!」
  _
(;゚∀゚)「お、おう」

(;"ゞ)「今は一刻を争う時です!それ使いましょう!!」
  _
(;゚∀゚)「わ、分かった!」ゴソゴソ

(;"ゞ)「ともかく、ハハジャだけでも止めないと我々の存在意義が……」
  _
(;゚∀゚)「……あっ」ピタ

(;"ゞ)「ジョージさん?どうしたんですか」
  _
(;゚∀゚)「……デルタ。落ち着いて話を聞いてくれ」

(;"ゞ)「え、まさかあなたそんな……ウソでしょう?」
  _
(;゚∀゚)「……護送車に武器、置いてきちゃった」

(;"ゞ)「あなたって人はーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

.

515名無しさん:2019/06/26(水) 22:42:17 ID:EF2jqLeg0
.
  _
(;゚∀゚)「すぐに、すぐに取ってくるから待っててくれ!!」

(;"ゞ)「もう!!バカ!!アホ!!早くしてください!!」
  _
(;゚∀゚)「ごめんて!!急ぐから!!」


     _
三三三(;゚∀゚) シュタタタッ


 @@@
@#_、_@
 (# ノ`)「ウオオォォォォォォォォォ!!!!!!」

ズドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!!!!!!!


  _
( ゚∀゚)「えっ、ウソ?」
  _
(;゚∀゚)「ちょ、ちょまっ!止まれ、止まれハハジャー!!!」


.

516名無しさん:2019/06/26(水) 22:42:44 ID:EF2jqLeg0
.


 @@@
@#_、_@
 (# ノ`)「オォラァァァァァァァァァァァッッッッッ!!!!!!!!」


ドゴォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!!!!!!


  _
(; ∀ )「ギャアァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!」


(;"ゞ)「ジョージさんが轢かれたーーーーーーーーーー!!!!!!!!」





∬´_ゝ`)「……なんか前方不注意のアホが轢かれたわ」

∬´_ゝ`)「いい気味ね」

l从・∀・ノ!リ人「おどるアホウなのじゃー」



.

517名無しさん:2019/06/26(水) 22:44:56 ID:EF2jqLeg0
.


─────
────
───
──



この騒動から時は遡りーー。


【AM10:00】


その頃、ヒーローたちは……




(´・_ゝ・`)「みんな、よく集まってくれた」

(´・_ゝ・`)「これより、ハハジャ=サウスガットに対する任意護衛を開始する」

(´・_ゝ・`)「まずは編成の最終確認だ。聞きたいことがあれば今のうちに聞いておけ」

(´・_ゝ・`)「まずは先行部隊。サー=トレジャーとモララー」

( ,,^Д^)「うむ!!!」

( ・∀・)「あいよ!!」

(´・_ゝ・`)「君たちは、何か問題が起こった際に真っ先に現場へ駆けつけてくれ」

(´・_ゝ・`)「そのために、ヒーローの中でもスピードに特化した二人を選んでいる」

( ・∀・)「おう!!俺とおっさんの速さに任しときな!!」

( ,,^Д^)「ムハハ!!頼りにしているぞ、モララー!!」


.

518名無しさん:2019/06/26(水) 22:45:43 ID:EF2jqLeg0
.

(´・_ゝ・`)「次、中間護衛部隊」

(´・_ゝ・`)「ミシェーラくん、サダコくん、ギコ」

ミセ*゚ー゚)リ「あいなー」

川д川「はいはい」

(,,゚Д゚)「ういーっす」

(´・_ゝ・`)「君たちは、サウスガットが逃亡した際に施設周辺で迎え撃ってくれ」

(´・_ゝ・`)「戦闘力はもとより、捕獲力なら君たちの右に出るものはいない」

ミセ*゚ー゚)リ「バッチリオッケー!」

川д川「この辺乾燥してるから、上手いこと草木を調整しないとね」

(,,゚Д゚)「久々の出番だぁ、やってやんぜ!!」

.

519名無しさん:2019/06/26(水) 22:46:52 ID:EF2jqLeg0
.

(´・_ゝ・`)「最後、最終防衛ライン」

(´・_ゝ・`)「ヒクソンくん、マオさん、ダードリーさん」

(´・_ゝ・`)「それと特別増員のシンさん」

(;-_-)「は、はい!」

(#゚;;-゚)「アイアイヨー」

|(●),  、(●)、|「腕がなるわぁ〜、んっふふふふ」

( `ハ´)「フン!フン!」

(´・_ゝ・`)「あなた方は、前衛で対処出来なかった場合の最終手段です」

(´・_ゝ・`)「もしもの場合は遠慮せず、最大戦力で向かってください」

(;-_-)「き、緊張する……」

(#゚;;-゚)「お腹痛くしてる場合と違うヨ、ビシッとするネ」

|(●),  、(●)、|「あとで胃薬あげるから、飲んでおきなさい」

(´・_ゝ・`)「それと、本来なら特殊能力を持たない人間を引っ張り出したくはないんだが」

(´・_ゝ・`)「シンさん本人のたっての希望で、今回後衛として参戦していただくことになった」

( `ハ´)「当たり前ネ!娘が戦うのにお前らだけに任せておけないヨ!」

(#゚;;-゚)「年寄りの冷や水ネー」

.

520名無しさん:2019/06/26(水) 22:48:04 ID:EF2jqLeg0
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(´・_ゝ・`)「編成は以上だ。何か質問は?」

ミセ*゚ー゚)リ「はいはーい」

(´・_ゝ・`)「なんだい、ミシェーラくん?」

ミセ*゚ー゚)リ「今うちらがいるのって、収容所から1キロくらい離れた場所じゃん?」

ミセ*゚ー゚)リ「なんでもっと近くで護衛しないのー?」

(´・_ゝ・`)「警察にも面子がある。表立って我々の助力を請う訳にはいかないんだ」

(´・_ゝ・`)「あくまでも我々は、警察と看守で対応出来なかった場合の補助ということだよ」

ミセ*゚ー゚)リ「なるほどね。警察との関係を悪化させないための配慮かぁ」

(,,゚Д゚)「メンドクセェやっちゃな、警察も」

川д川「それで対応遅れたら、うちらの責任になるのよね。やだやだ」

(´・_ゝ・`)「これだけのメンバーだ。いかにサウスガットでも取り逃しはしない」

(´・_ゝ・`)「そのために我々がいるということ、忘れないでくれ」

.

521名無しさん:2019/06/26(水) 22:48:53 ID:EF2jqLeg0
.

(;-_-)「すみません、僕からもひとつ……」

(´・_ゝ・`)「どうした、不安かい?」

(;-_-)「は、はい……僕みたいなぺーぺーが殿なんて……」

(´・_ゝ・`)「そう萎縮するな。君には、サー=トレジャーに膝をつかせた戦果があるんだからな」

( ,,^Д^)「そうだぞ!!君の能力は、すぐにでも実践で使える実用性がある!!」

( ,,^Д^)「もっと自信を持ちたまえ!!!」

(;-_-)「は、はい……」

(#゚;;-゚)「ハイハーイ。私からもひとつ聞きたいことあるヨー」

(´・_ゝ・`)「うん、どうしました?」

(#゚;;-゚)「うちのパパ、足手まといにならない?」

(;´・_ゝ・`)「あー……いやそれは……」

.

522名無しさん:2019/06/26(水) 22:49:37 ID:EF2jqLeg0
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(;´・_ゝ・`)「正直な話、僕はシンさんの戦うところを見たことがないので何とも……」

( `ハ´)「案ずることないネ、小僧」

( `ハ´)「アメリカに渡って封印したワタシの拳、鈍ることはあり得ないヨ」

(;´・_ゝ・`)「そ、そうですか」

( ,,^Д^)「シンさんの拳なら、私が保証しよう!!」

(´・_ゝ・`)「サー=トレジャー」

( ,,^Д^)「氏の拳の鋭さとキレは、私ですら見切るのは困難なほどだ!!!」

(#゚;;-゚)「気を使わなくていいヨ。パパの拳、トレジャーに一回も当たったことないネ」

( `ハ´)「フン!こんな変態に本気だしてると思わないことヨ!」

(;´・_ゝ・`)「まぁ、後衛ですから出番はあまりないかと……」

( ,,^Д^)「もしもの時はよろしくお願いします、シンさん!!!」

( `ハ´)「言われなくてもそうするネ!!」

.

523名無しさん:2019/06/26(水) 22:50:42 ID:EF2jqLeg0
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(´・_ゝ・`)「質問は以上かな?」

(´・_ゝ・`)「それなら各自、配置についてくれ」

( ・∀・)「オーケー!」

ミセ*゚ー゚)リ「りょかーい」

川д川「把握よん」

(,,゚Д゚)「よっしゃ、やるか!」

(;-_-)「うぅー……胃がキリキリするぅ……」

(#゚;;-゚)「観念するネ、お兄ちゃん」

|(●),  、(●)、|「紫外線対策しとかないと」

( `ハ´)「フン!フン!」

( ,,^Д^)「みんな、くれぐれも気をつけてくれたまえ!!!」

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524名無しさん:2019/06/26(水) 22:52:36 ID:EF2jqLeg0
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─────
────
───
──



【PM12:31】

アーサー博士、気づく



(-@∀@)「……おかしいですねぇ?」

(-@∀@)「排気ファンにぶつかったなら、とっくに犬が出てこないといけない」

(-@∀@)「だが、犬は一向にダクトから出てこない……」

(-@∀@)「なぜ……?」


(-@∀@)ハッ


彡(;-@∀@)キョロキョロ


シィーン……


(;-@∀@)「施設内の空調が止まってる!?そんなバカな……!!」

(;-@∀@)「これじゃあ通気ダクトを伝って、どこにでも行けてしまう!!」

(;-@∀@)「……電気系統のオンオフの権限を持つのは、私ともう一人しかいない」

(;-@∀@)「まさか、彼が……?」



.

525名無しさん:2019/06/26(水) 22:53:26 ID:EF2jqLeg0
.






( ゚¥゚)「……」






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526名無しさん:2019/06/26(水) 22:54:28 ID:EF2jqLeg0
.


【PM00:37】


ドルチェ、目的地へたどり着く



▼・ェ・▼「……」サカサカ

▼・ェ・▼「……!」ピクッ

▼・ェ・▼「アンアンッ」ガサガサッ


バキッ!!


▼・ェ・▼「……」ストンッ



『……誰だい』



▼ーェー▼ スゥッ


ξ 'A`)ξ ファサッ



『おやおや……犬かと思ったら人間だったよ……』

『お初にお目にかかるけど、どちらさまかな……』


.

527名無しさん:2019/06/26(水) 22:56:51 ID:EF2jqLeg0
.



ξ 'A`)ξ「……やっと見つけたよ」

ξ 'A`)ξ「私はあんたに、協力してほしいことがあってここまで来た」



『へぇ……わざわざこんなところまで、ご苦労様……』

『ところで、君は何者だい……?』



ξ 'A`)ξ「私は、虐げられたヴィランを救いたいだけの人間さ」

ξ 'A`)ξ「だが、そんなことは今はどうでもいい」

ξ 'A`)ξ「あんたの力を貸りるために、ここから脱走させてやるよ」



『へぇ……いい案じゃない……』

『面白そうな話だね……』



ξ 'A`)ξ「ただし、交換条件だ。ここから出す代わりに、私の言う人間を一人暗殺してほしい」

ξ 'A`)ξ「あんたなら簡単に出来るはずだよ」


.

528名無しさん:2019/06/26(水) 22:57:23 ID:EF2jqLeg0
.






ξ 'A`)ξ「レイニーキッス……カルロ=フォクシー」




爪'ー`)「ふふふ……んふふふふ……」






.

529名無しさん:2019/06/26(水) 22:58:43 ID:EF2jqLeg0
第二十話前編終わり

530名無しさん:2019/06/26(水) 23:26:28 ID:LKwzX5yY0

待ってたよ

531名無しさん:2019/06/26(水) 23:27:40 ID:ywhsiSvw0
>>526

【PM12:37】の間違いです。申し訳ない……

532名無しさん:2019/06/27(木) 00:03:58 ID:IjsY11fs0

混沌としてきた

533名無しさん:2019/06/27(木) 06:58:29 ID:vSft6xNU0
お帰りおつ

534名無しさん:2019/06/28(金) 01:56:42 ID:Fuq5erHA0
やっと帰ってきた!読み直すわ

535名無しさん:2019/06/30(日) 23:35:14 ID:gMy1yqoc0
.


【PM12:40】

レイニー=キッス、解放



ガシャンッ……ガシャッ……


ξ 'A`)ξ「よし。これで拘束具は取れたよ」

爪'ー`)「ふぅ……辛かった……」

ξ 'A`)ξ「そりゃそうだ。拷問まがいの実験されて、辛くないはずが……」

爪'ー`)「こんなセンスのない拘束具に縛られるの、耐えられなかったんだよねぇ」

ξ;'A`)ξ「……は?」

爪'ー`)「やっぱりさ、相手を縛るのってすっごくセンスのいることじゃない?」

爪'ー`)「その辺分かってない人間に自由を奪われるの、嫌で仕方なかったんだよ」

爪'ー`)「分かる?お姉さん」

ξ;'A`)ξ「……ま、無駄口叩けるくらい体は丈夫ってことかね」

爪'ー`)「そんなことないよぉ。僕って繊細なんだから、体の方もボロボロさ」

.

536名無しさん:2019/06/30(日) 23:36:58 ID:gMy1yqoc0
.

ξ 'A`)ξ「あんたの体調なんざどうでもいいさ」

ξ 'A`)ξ「それより、さっさとここから逃げないとね」

爪'ー`)「そうだね。監視カメラもあるし、看守どももすぐここへ集まるだろうねぇ」

爪'ー`)「それで、どうやって逃げるかは考えてるの?」

ξ 'A`)ξ「頼りきりで悪いが、あんたの力を使わせてもらうよ」


ξ 'A`)ξっ[] チャキッ


爪'ー`)「何それ、爆弾?」

ξ 'A`)ξ「発煙筒だよ。こいつを外へ向かって投げる」

ξ 'A`)ξ「すると、どうなると思う?」

爪'ー`)「……あぁ、なるほどね。そういうこと」

.

537名無しさん:2019/06/30(日) 23:37:30 ID:gMy1yqoc0
.


ξ 'A`)ξ  三三三[] シュッ
と彡



シュゥゥゥゥ……ボンッ!!



ピーッピーッピーッ



シャァァァァァァァ……



ξ 'A`)ξ「発煙筒の煙を関知すれば、スプリンクラーが作動する」

ξ 'A`)ξ「爆弾でも良かったが、こっちの方が簡単に用意出来るからね」

ξ 'A`)ξ「あとは水を操るあんたの仕事だよ」

爪'ー`)「ふふふ……やるじゃない、お姉さん」

爪'ー`)「本当は雨水がいいところなんだけど、まぁ我慢しておいてあげるよ」

ξ 'A`)ξ「戯れ言はよしな。ここからどう足掻くか、見させてもらうよ」

.

538名無しさん:2019/06/30(日) 23:37:55 ID:gMy1yqoc0
.

爪'ー`)「そうだねぇ……とりあえず、外から人が来ないように扉押さえておいてくれる?」

ξ 'A`)ξ「分かった」ガシッ

爪'ー`)「じゃ、準備しよっか」

爪'ー`)「扉の下側に隙間が開いてるの見えるよね」

ξ 'A`)ξ「あぁ。それが?」

爪'ー`)「いや、見えてるならいいよ」

ξ 'A`)ξ「……?」


「なんだ、この水は?」

「スプリンクラーが作動してる!気をつけろ!」

「犬はレイニーキッスの独房にいるぞ!!」

「取り囲め!!発砲許可は出ている!!」


ザザザザッ


ξ 'A`)ξ「人が集まって来たよ!早くしないと!」

爪'ー`)「いいんだよ、そのままで。むしろ人は多く集まった方がいい」

ξ;'A`)ξ「何考えてるんだい!あんまり大人数で来られると私でも止められないよ!」

爪'ー`)「いいから、いいから。気にしなさんな」

.

539名無しさん:2019/06/30(日) 23:38:45 ID:gMy1yqoc0
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「カルロ=フォクシー!!お前たちは完全に包囲されている!!」

「三十秒以内に投降しない場合、突入して銃撃する!!」


ガンッ、ガンッ!!


ξ;'A`)ξ「チィッ……あんた、何かやるならさっさとやっておくれ!!」

爪'ー`)「まぁ待ちなって。三十秒ギリギリまで待ってみようよ」

ξ;'A`)ξ「あんた、何がしたいんだい?」

爪'ー`)「んー?そうだな、強いて言うなら麦の刈り入れかな?」

ξ;'A`)ξ「はぁ!?意味がわからない!!」

爪'ー`)「天才の所業ってのは凡人には理解できないの」

爪'ー`)「いいから黙って見てなって」

ξ;'A`)ξ「ふざけるのも大概に……」



「三十秒経過した!!突撃する!!」



ξ;'A`)ξ「しまっ……!!」

爪'ー`)「オーケー。準備は整った」

爪'ー`) シュンッ


ξ;'A`)ξ「……!!」ゾクッ


.

540名無しさん:2019/06/30(日) 23:39:37 ID:gMy1yqoc0
.


スパァンッ!!



「ぎゃあぁぁぁ!!」

「どうした!!何があった!!」

「足が……足がぁぁぁぁ……!!」


スパンッ、スパァンッ!!


「ぎゃあっ!!!」

「うわぁぁぁぁぁ!!!」

「ひぃいいいい!!!」


スパァァァンッ!!!


爪'ー`)「ウォーターカッターって知ってるかい?」

爪'ー`)「ダイヤをカットするのにも使われる、水の刃さ」

爪'ー`)「今、僕の操る水はウォーターカッターと同じ圧力で噴出してる」

爪'ー`)「この狭い扉の隙間からじゃ、攻撃もろくに見えなかっただろうね」

爪'ー`)「麦の刈り入れより簡単な仕事だったよ」

.

541名無しさん:2019/06/30(日) 23:40:27 ID:gMy1yqoc0
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ξ;'A`)ξ「あんた!私が気づいて飛び退かなかったら、巻き添えにしてたね!?」

爪'ー`)「いいじゃない、気づいたんだから」

爪'ー`)「それにこの程度避けられない相手の言うことなんか、聞く気にならないよ」

ξ;'A`)ξ「……噂以上のサイコ野郎だね、胸糞悪い」

ξ;'A`)ξ「こんな真似しなくても、水で溺れさせれば良かったじゃないか」

爪'ー`)「分かってないなぁ……僕が欲しかったのは、看守の血液なんだよ」

ξ 'A`)ξ「なんだって?」

爪'ー`)「僕の操る水と混ざれば、血液だろうと自由に操れるようになる」

爪'ー`)「ウォーターカッターは威力が高いだけに、水の消費も激しいからね。補給が大事ってワケ」

爪'ー`)「成人男性でだいたい5リットル。それが血液量の標準だ」

爪'ー`)「ここからは看守を殺した分だけ、使える水が5リットル増えるってことさ」

ξ;'A`)ξ「な……なんていう恐ろしい思考してるんだい、あんた……」

.

542名無しさん:2019/06/30(日) 23:41:21 ID:gMy1yqoc0
.

爪'ー`)「さ、厄介な看守どもも殺ったし、そろそろ出ようか」ピチャ、ピチャ

ξ;'A`)ξ「ま、待て!まだ全員殺った訳じゃ……」


「出てくるぞ!!撃て!!」


タァンッ、タァンッ、タァンッ!!!


爪'ー`)「甘いよ」ギュンッ!!



ギャリィィィッ!!!


ξ;'A`)ξ「ッ……!?」

爪'ー`)「水を高速で展開させれば、弾丸をも弾く盾になる」

爪'ー`)「そんなことも知らなかったのかい?」



スパァンッ!!



「ぎゃあっ!!」



爪'ー`)「あっははは!血だるまの一丁あがりだねぇ!」

爪'ー`)「この調子で、どんどん殺っていこうか」


.

543名無しさん:2019/06/30(日) 23:42:24 ID:gMy1yqoc0
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ξ;'A`)ξ「待ちな!あんたやりすぎだよ!」

ξ;'A`)ξ「無関係な人間は極力殺すんじゃないよ!!」

爪'ー`)「おやおや。殺人鬼に助力を請うておきながら、人道を説くつもりかい?」

爪'ー`)「だったら最初から、僕を頼らなければ良かったじゃないか」

ξ 'A`)ξ「その通りさ。そこをどうこう言うつもりはない」

ξ 'A`)ξ「だが、今のあんたは見過ごせない。これ以上殺るなら私があんたを殺すよ!」

爪'ー`)「甘っちょろいねぇ……まぁいいや」

爪'ー`)「君に逃げる策があるなら、僕は殺すのを止めてあげるよ」

ξ 'A`)ξ「そうかい、案外聞き分けがいいじゃないか」

爪'ー`)「『僕は』、ね?」

ξ 'A`)ξ「は?」


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544名無しさん:2019/06/30(日) 23:43:48 ID:gMy1yqoc0
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爪'ー`)「さぁ、ショータイムはここからが本番さぁ!!」

爪'ー`)「牢獄に囚われ、憐れにも理不尽な扱いを受けるヴィランども!!」

爪'ー`)「今こそお前たちを虐げた収容所へ、復讐する時だ!!」

ξ;'A`)ξ「……!!」ハッ



バチッ、バチバチバチッ!!!



ξ;'A`)ξ「こいつ……水で電子ロックをショートさせてる!?」

爪'ー`)「重犯罪者特区に収容された同胞たちよ!!」

爪'ー`)「ドアの鍵は開いた!!今こそクラウン・シティに、再び混沌を与えてやるがいい!!」

ξ;'A`)ξ「なっ……バ、バカ野郎!!!」

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545名無しさん:2019/06/30(日) 23:44:22 ID:gMy1yqoc0
.








『ウオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』









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546名無しさん:2019/06/30(日) 23:47:12 ID:Gv8g0frw0
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─────
────
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──


【PM12:56】

ヴィラン、脱走



『博士、大変です!!重犯罪者特区のヴィランが脱走しました!!』

『さらに、脱走したヴィランが通常区域のヴィランも逃がそうとしています!!』

『首謀者はレイニーキッス、カルロ=フォクシーで……う、うわぁぁぁぁぁ!!!』プツンッ



(;-@∀@)「もしもーし、もしもーし?」

(;-@∀@)「これは……大変にマズイ状況ですねぇ〜……」

(;-@∀@)「このままでは、私の大切な研究材料たちに逃げられてしまう……」

(-@∀@)「……やむを得ません、こちらも実力行使と行きましょう」

(-@∀@)「対ヴィラン用防護シャッター、作動!!」

(-@∀@)「所員の皆さんは、閉じ込められて行き場の無くなったヴィランから捕まえてくださ〜い!!」


.

547名無しさん:2019/06/30(日) 23:49:01 ID:xOeirsh60
.


ガッシャァァァァァンッ!!!!!



爪'ー`)「おや」

ξ;'A`)ξ「しまった!」

爪'ー`)「防犯シャッターか……まぁ、こういう施設には当然あるだろうね」

ξ;'A`)ξ「チィッ……調子に乗ってのんびりしてるからだよ!」

ξ;'A`)ξ「どうするんだい。私だけなら、通気ダクトから逃げれるけどね」

爪'ー`)「そしたら僕を利用出来なくなるから、そんなことはしないだろう?」

爪'ー`)「まぁ任せなって。流動的な水分なら、どんな狭い隙間も通せる」

爪'ー`)「ちょっとフェンスの向こうを探って、制御基盤でもショートさせてくるよ」シュルルルル……

ξ;'A`)ξ「たいそう便利な能力だね、全く……」


スパァンッ!!


「ぎゃあぁぁぁぁ!!!」


ξ;'A`)ξ「ついでみたいに看守を殺すな!!」

爪'ー`)「あ、バレた?」


.

548名無しさん:2019/06/30(日) 23:50:53 ID:xOeirsh60
.


爪'ー`)「ちょっと水分量が心許なかったもんでね、悪い悪い」

ξ;'A`)ξ「まったく、油断も隙もない……今度やったらぶん殴るからね!」

爪'ー`)「……おや?」

ξ 'A`)ξ「なんだい。またろくでもないことかい?」

爪'ー`)「……やっぱりそうだ。誰かが僕の能力に干渉してる」

ξ 'A`)ξ「なんだって?」

爪'ー`)「フェンスの向こうから、僕以外の誰かが水を操作しようとしてるみたいだ」

ξ;'A`)ξ「……あんた以外に水を操れるヴィランがいるのかい?」

爪'ー`)「別に、水分操作は僕の専売特許って訳じゃないしね」

爪'ー`)「このままどうなるか、あっちに水を操らせといてみようか」


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549名無しさん:2019/06/30(日) 23:52:20 ID:gMy1yqoc0
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爪'ー`)「うーん……どうも向こうはシャッターの様子を探ってるぽいね」

ξ 'A`)ξ「そうかい。でも、なんでそんなことを……」



ドッゴォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!!!!



ξ;'A`)ξ「ふぎゃっ!?」

爪'ー`)「……あ?」



ノパ⊿゚)「お?」



爪'ー`)「お前、まさかヒート?」


ノハ*゚⊿゚)「おぉ、カルロォッ!!テメェこんなとこに居やがったか!!」


ノハ*゚⊿゚)「よぉ〜やく見つけたぜぇぇぇぇぇ!!!」



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550名無しさん:2019/06/30(日) 23:53:49 ID:gMy1yqoc0
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ξ 'A`)ξ「なんだい。もしかして知り合いなのかい?」

爪'ー`)「あぁ、昔ちょっとね」

爪'ー`)「まさか、お前もヴィランとしてここへ捕まってたのか?」

ノパ⊿゚)「話は後だ!!看守どもが追ってきてる!!」

ノパ⊿゚)「水があるなら俺に寄越しな!!」

爪'ー`)「今お前が使ったので最後だよ」

ノパ⊿゚)「チッ……ならさっさと逃げるぞ!!」

爪'ー`)「まぁ待てよ。お前も水を使う能力ってことで合ってるんだな?」

ノパ⊿゚)「そうだぞ。それがどーした?」

爪'ー`)「オーケー。姉さん、発煙筒ちょうだいよ」

ξ 'A`)ξ「あ?」

爪'ー`)「まさか僕を逃がすのに一本だけしか持ってないなんて、あり得ないだろ?」

ξ 'A`)ξ「……チッ。残り二本で最後だからね」ポィッ

爪'ー`)「十分だよ、二本もあればね」

.

551名無しさん:2019/06/30(日) 23:55:49 ID:gMy1yqoc0
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シュゥゥゥゥ……ボンッ!!



ノパ⊿゚)「なるほど!!スプリンクラーか!!」

爪'ー`)「これで水はある程度使い放題だ。お前がどうするか、見せてみろよ?」

ノパ⊿゚)「ケッ、えらそーに!!お前がやれっつーの!!」



「いたぞ!!カルロ=フォクシーとヒート=マックスガイだ!!」

「撃てぇ!!」



ノパ⊿゚)「遅いんだよ、無能どもがよォ!!!」



ドォォンッ!!!



「ぐわぁぁぁぁぁ!!!!」



ノパ⊿゚)「俺の能力は水を爆発させる能力だ!!」

ノパ⊿゚)「さぁ、どんどん殺るぜェェェェェェ!!!!!」



ドゴォォォォォォォォォォン!!!!!!!



爪'ー`)「……シャッター壊した時点で予想はついてたけどさ」

爪'ー`)「何というかお前らしい、粗野で単純な能力だねぇ」

ノパ⊿゚)「うるせーよ!!」

.

552名無しさん:2019/06/30(日) 23:57:16 ID:gMy1yqoc0
.


爪'ー`)「お前、もしかして俺とバンド組んでる時からヴィランだったのか?」


スパァンッ!!


ノパ⊿゚)「んなワケねーだろ。俺がこの力を覚えたのは、お前が逮捕されてからだよ!!」


ズドオォンッ!!


爪'ー`)「なるほどね……つまり、水を爆破する能力は、僕の能力のパクりってことか」


スパァンッ、スパァンッ!!!


ノパ⊿゚)「誰がテメェの真似なんかするかよ!!たまたまだ、たまたま!!」


ボバァァァンッ!!!


爪'ー`)「で?重犯罪者特区に入れられるほど、何をやらかしたんだよ」


スパッ!!スパッ!!スパァンッ!!


ノパ⊿゚)「ヘッ!!今じゃ俺も、前科もんのテロリストだ!!」

ノパ⊿゚)「仲良くやろうじゃあねぇか、殺人鬼カルロよぉ!!」


ドッゴォォォォォォォン!!!!!!


爪'ー`)「やなこった」


スパァァァァァァァンッ!!!!!!


.

553名無しさん:2019/06/30(日) 23:58:52 ID:gMy1yqoc0
.


ξ;'A`)ξ(こいつら、目も合わせずに完璧なコンビネーションを……)

ξ;'A`)ξ(なんて化けもんだい、二人とも……!)

爪'ー`)「さてと。これで追ってきた看守はあらかた殺せたかな?」

ノパ⊿゚)「あぁ!つっても、ここまで大事になったら軍も出動するかもしんねーな!」

ノパ⊿゚)「そうなったらどうすんだ、カルロ?」

爪'ー`)「軍人なんて物の数でもないけど、それよりもっと厄介なのはヒーローたちの動向だね」

爪'ー`)「特に、ビッグ・トレジャーとは鉢会わせたら逃げようがない」

ξ 'A`)ξ「それなら、私に任せな」

ノパ⊿゚)「お?」

ξ 'A`)ξ「他のヒーローはともかく、トレジャーへの対策だけは講じて来たよ」

爪'ー`)「へぇ、やるじゃん?」

ノパ⊿゚)「なぁ、さっきからこのババァ何者なんだ?」

ξ 'A`)ξ「うるさいね、誰がババァだガキ」


.

554名無しさん:2019/07/01(月) 00:00:12 ID:K6ILwtHg0
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─────
────
───
──


時は遡りーー。

【PM12:00】

ビッグ・トレジャー、悶絶



prrr、prrr……



(´・_ゝ・`)「もしもし」


『デミタス。こちらクォッサだ』


(´・_ゝ・`)「お疲れ様です。収容所の様子はどうですか?」


『それが、どうもおかしいんだ』

『内部で何かが起こっている可能性があるぞ』


(´・_ゝ・`)「なんですって?」



.

555名無しさん:2019/07/01(月) 00:01:47 ID:K6ILwtHg0
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『サー・トレジャー、只今クォッサ博士から連絡がありました』

『収容所内部に不審な動きありとのことです。至急現場へ向かってください』


( ,,^Д^)「了解した!!!すぐに向かうぞ!!!」

( ・∀・)「……いっつも思うんだけど、おっさんて全裸なのに通信機どこに持ち歩いてんの?」

( ,,^Д^)「ム?しまう場所がないから、基本的に連絡はインカムでしか取らないぞ!!!」

( ・∀・)「だよな……でもたまにスマホとか使ってた気がするんだけど……」

( ,,^Д^)「それより、収容所に不審な動きありだ!!!先行部隊の我々から行く!!!」

( ・∀・)「お、おう。オッケー!」

( ,,^Д^)「全力で走るぞ!!!遅れるな!!!」

( ・∀・)「おっさんこそ、俺に抜かされんなよ?」


.

556すみません抜けがありました、前のレスとの間に入れてください:2019/07/01(月) 00:04:21 ID:K6ILwtHg0
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【収容所上空100m地点】



川 ゚ -゚)「今、収容所内部から銃の発砲音がした」

川 ゚ -゚)「それと、人の叫び声らしきものも……」

川 ゚ -゚)「サウスガットが中で何かしでかしたのかもしれん」



『分かりました。すぐに駆けつけます』


川 ゚ -゚)「あぁ、頼む」シュゴォォォッ!!


今さらであるが説明しよう!!クーの両足は義足である!!

そして義足に仕込まれたジェットブースターで、空を飛ぶことが出来るのだ!!

今回、本人立っての希望で、上空からの収容所の監視を駆って出たのであった!!


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557名無しさん:2019/07/01(月) 00:05:38 ID:K6ILwtHg0
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( ,,^Д^)「行くぞモララー!!!レディ……」スッ

( ・∀・)「……」スッ



キュピンッ



『ワンワンワンワン!!!』

『アオーンッ!!!』



( ,,;^Д^)「ぬっ……ぬおぉっ!!?」

(;・∀・)「なっ、なんだこの犬!?どっから出てきた!?」



『アンアンッ、アオンッ!!』

『キャンッ、キャンッ!!!』

『ワーン、ワーン!!!』



ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ




( ,,;^Д^)「ぬわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

(;・∀・)「何やってんの!?」


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558名無しさん:2019/07/01(月) 00:07:12 ID:K6ILwtHg0
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( ,,;*^Д^)「わ、私は乳首が弱いのだアァァァファァァァ……!!!」

( ,,;*^Д^)「乳首を責められると弱体化してしまアォッフゥゥゥゥゥゥン……!!!」



ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ



(;・∀・)「この非常事態に何してんだよ!!犬、どけコラ!!」


『ガルルルッ!!』ガブッ


(;・∀・)「ぎゃあ!!噛まれた!!」


( ,,;*^Д^)「も、モララーぁぁぁ……私を置いて先に行けアフヌゥゥゥゥン!!!」

( ,,;*^Д^)「これは敵の襲撃である可能性が高ァァァァァァァァン……!!」

( ,,;*^Д^)「私もすぐにイクゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!」


ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ


(;・∀・)「もー本当なんなんだよ!!」

(;・∀・)「先行くからな!?いいんだな!?」


( ,,;*^Д^)「す、すまなオォォーーーーーーーーーン!!!!!!!」ビクビクーンッ!!



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559名無しさん:2019/07/01(月) 00:08:52 ID:K6ILwtHg0
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─────
────
───
──


ξ 'A`)ξ「あまり知られてない事実だが、ビッグ・トレジャーは乳首が弱い」

ξ 'A`)ξ「そこを利用して、犬たちに乳首を責めさせトレジャーを足止めする作戦」

ξ 'A`)ξ「名付けて、『ニプルアタッカーズ』!!」

爪'ー`)「君はバカなのかい?」

ξ 'A`)ξ「実情を知らなければそう思うさ。だがこれでも、トレジャーのことは知り尽くしてるんでね」

ξ 'A`)ξ「これで間違いなく、トレジャーの進行は阻止することが出来る」

ノハ;゚⊿゚)「ただの変態じゃねーか!!」

ξ 'A`)ξ「そうだよ。この街最強の変態さ」

ξ 'A`)ξ「だからこそ世界一厄介なんだよ」

爪'ー`)「……ま、どうでもいいよ。これでトレジャーを止められなかったら、姉さんに責任取らせるだけさ」

ξ 'A`)ξ「好きにしな」

ノパ⊿゚)「だったら次は、外に出る道を確保すればいいか?」


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560名無しさん:2019/07/01(月) 00:10:17 ID:K6ILwtHg0
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爪'ー`)「いや。まずは脱獄した囚人たちから、使えそうなのを仲間に引き込む」

爪'ー`)「それから屋上へ向かうことにしよう」

ξ 'A`)ξ「屋上だって?」

ノパ⊿゚)「そんなの、追い詰められたら飛び降りるしか出来ないぞ!」

爪'ー`)「頭が悪いねぇ、お前は……とりあえず、屋上までは黙ってついてきなよ」

爪'ー`)「それまではスプリンクラーを使って、水を切らさないようにするよ」

ノパ⊿゚)「なんか知らんが、とにかく屋上だな!?」

ノパ⊿゚)「そこまでは看守どもを蹴散らしてやるぜ!!」

ξ 'A`)ξ(……こいつ、何を考えてるんだろうね?)

.

561名無しさん:2019/07/01(月) 00:12:48 ID:K6ILwtHg0
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【PM13:09】

あの人は今


ノパ⊿゚)「オラオラどけどけどけぇ!!」


ズドォン、ドゴォン、ボガァン!!!


ξ;'A`)ξ「あいつ、ノリノリかよ」

爪'ー`)「あんた、ヒートの殺しは止めないの?」

ξ 'A`)ξ「世の中、バカと物知らずは止まらないもんだよ」

爪'ー`)「あんな勢いこんでいって、どうなっても僕は知らないけどねぇ」

ノパ⊿゚)「やべぇ、カルロ!!水が涸れた!!発煙筒くれ!!」

爪'ー`)「水を消費するペースが早いよ、アホ」

爪'ー`)「屋上まで保たないから、自力でなんとかしな」

ノハ;゚⊿゚)「えー!?」



「爆発が止んだぞ!!」

「今だ、撃て!!撃て!!」



ノハ;゚⊿゚)「わぁああああ!!!!」


.

562名無しさん:2019/07/01(月) 00:14:17 ID:K6ILwtHg0
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「キェェェェェェェェアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」



( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)
( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)
( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)
( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)
( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)


ズッラアァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!




ノハ;゚⊿゚)「ぎゃあ!!な、なんだこれ気持ち悪っ!?」



(;<●><●>)「ハァ、ハァ……く、来るな……俺のそばに来るな……」

(#<●><●>)「クケェェェェェェェェェェ!!!!!」


( <●><●三#<○><○>三 <●><●>) ズリュリュリュウゥッ!!



「あ、あいつは!!」

「分裂能力のワコードです!!」

「早く無力化しろ!!通路が通れなくなるぞ!!」


.

563名無しさん:2019/07/01(月) 00:16:15 ID:K6ILwtHg0
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ξ;'A`)ξ「うわっ!通路が完全に塞がれてる……!!」

爪'ー`)「へぇ……看守の進路を自由に制限できる能力か」

爪'ー`)「いいねあいつ。ちょっと勧誘してみよう」

ξ;'A`)ξ「あっ、ちょっとあんた!!」



爪;'ー`)「うわ、通路がヌチョヌチョしてる……」

爪;'ー`)「……見たところ、あの分裂体がヌルヌルの液を分泌してるみたいだね」

爪'ー`)「なら、こいつの使い時かな?」



シュゥゥゥゥ……ボンッ!!


シャァァァァァ……




(;<●><●>)「ケキャッ!?」

爪'ー`)「水とぬめりは相性が良さそうだね」

爪'ー`)「やぁ、囚人仲間。調子はどうだい?」


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564名無しさん:2019/07/01(月) 00:18:43 ID:K6ILwtHg0
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(;<●><●>)「お、お前は……!?」

爪'ー`)「カルロ=フォクシー。レイニーキッスって名乗ったら分かる?」

(;<●><●>)「あっ!!むかし新聞に載ってた、殺人鬼の男……!!」

爪'ー`)「そうそう」

爪'ー`)「ヒート!!僕、ちょっとこいつと話してるから、看守は頼んだよ」

爪'ー`)「水は好きなだけ使っていいから」

ノパ⊿゚)「おう!!任せとけェ!!」

爪'ー`)「君さ、良かったら僕たちと一緒に脱獄しない?」

爪'ー`)「このヌメヌメの分身、僕の水と合わせたら看守の足止めに使えそうだからね」

(;<●><●>)「なんでもいい!!ここから逃げれるならなんでもする!!」

(;<●><●>)「もう拷問も尋問もこりごりだぁ!!」

爪'ー`)「オーケー。それじゃ、決まりだね」

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565名無しさん:2019/07/01(月) 00:20:19 ID:K6ILwtHg0
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爪'ー`)「そうと決まれば、さっさと行こうか」

爪'ー`)「この能力は、分身を消すことは出来ないの?」

(;<●><●>)「時間が経てば消えるが、自由意思で消すのは無理だ……」

爪'ー`)「じゃあ、屋上までは遠回りしなきゃいけないか」

爪'ー`)「君、今後分身出すのは僕が声をかけた時だけにしてくれる?」

爪'ー`)「無思慮に使うとめんどくさそうな能力だからさ」

(;<●><●>)「わ、分かった!」

ノパ⊿゚)「話は終わったかぁ!!」

爪'ー`)「あぁ、屋上までちょっと遠回りしていくよ」

爪'ー`)「こいつは好きなように使ってくれていいってさ」

(;<●><●>)「そんなこと一言も言ってない……」

ノパ⊿゚)「なるほど、奴隷くんか!!よろしくなっ!!」

(;<●><●>)「……あぁ、もう命があるなら奴隷でいいや」


.

566名無しさん:2019/07/01(月) 00:22:56 ID:K6ILwtHg0
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ξ 'A`)ξ「屋上に繋がる階段はこっちだよ!!」

(;<●><●>)「ゼェッ、ゼェッ……」

ノパ⊿゚)「うぉぉぉぉ!!行っくぜぇぇぇぇ!!」

爪'ー`)「気をつけろ、ヒート。階段で看守に出会ったら、不意に撃たれるぞ」

ノパ⊿゚)「大丈夫大丈夫……」



「待てぇ!!」

「動くな!!」



ノハ;゚⊿゚)「おぁあああ!!?」

爪'ー`)「フラグ回収早いよ」

ξ;'A`)ξ「一度ならず二度までも……」

ノハ;゚⊿゚)「お助けぇー!!」


.

567名無しさん:2019/07/01(月) 00:24:03 ID:K6ILwtHg0
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「パンティ・スナッチャー妙技、金玉爆砕(ゴールデンボンバー)!!」


「はぎゅっ!?」ギュウゥゥッ

「ぎゃあぁ!!」プチュンッ


爪'ー`)「おや?」

ノパ⊿゚)「なんだ?看守が突然倒れた?」



(  ν )「……あんたらの逃走劇、見させてもらったぜ」

(  ν )「どうやら、あんたらについていくのがここを抜ける一番の策らしいな」



( ^ν^)「助太刀するぜ……この、パンティ・スナッチャーがな!!」ドォォォンッ!!


爪'ー`)「はぁ」

ξ 'A`)ξ「また変なのが来たね……」


.

568名無しさん:2019/07/01(月) 00:25:40 ID:K6ILwtHg0
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( ^ν^)「この俺の、パンティを自在に操る能力があれば鬼に金棒だ」

( ^ν^)「俺もあんたらに同行させてもらうぜ」

爪'ー`)「……まぁ、勝手について分には止めないけど」

(;<●><●>)「何があったらパンティを操る能力なんて欲しがるんだ……」

ξ 'A`)ξ「変態のことなんてどうでもいいよ。それより、もうすぐ屋上だよ!」

ノパ⊿゚)「よっしゃ!!鍵は俺に任せろ!!」


ドガァンッ!!


ノパ⊿゚)「それで、ここから先どうするんだ!?」

爪'ー`)「僕の目的のものがここにある。それさえ掴めば、ゴールは目の前さ」


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569名無しさん:2019/07/01(月) 00:27:38 ID:K6ILwtHg0
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「脱獄犯ども、止まれ!!」

「神妙にお縄につけ!!」



ノハ;゚⊿゚)「げぇ!!看守ども、まだ追って来やがる!!」

ノパ⊿゚)「どーすんだカルロ!!水はもうないぞ!!」

爪'ー`)「バカだねぇ、ヒート。水なら目の前にあるじゃない」

ノパ⊿゚)「えっ?」

ξ 'A`)ξ「そうか……あんた最初からこれを狙って屋上に……!!」

爪'ー`)「そういうこと」

爪'ー`)「姉さん、あんたしばらくの間、看守たちの時間稼ぎしといてくれる?」

爪'ー`)「奴隷クンも、好きなだけ分身作って足止めしていいからさ」

(;<●><●>)「えっ、あっ……わ、分かった!!」

ノハ;゚⊿゚)「俺は!?」

爪'ー`)「お前は水がないと足手まといなんだから、黙って援護に回れ」

ノハ;゚⊿゚)「ち、チクショー!!」

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570名無しさん:2019/07/01(月) 00:28:04 ID:K6ILwtHg0
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( ^ν^)「パンティ・スナッチャー妙技、連続金玉爆砕(アンリミテッド・ゴールデンボンバー)!!」


(;<●><●>)「き、キェェェェェェェェェェ!!!!!!!!」


( <●><●>三; <●><●>三 <●><●>) ズニュゥゥッ



▼・ェ・▼ シュンッ


▼#・ェ・▼「ガルルルッ!!」ガブッ


ノハ;゚⊿゚)「こ、このやろー!!」

ノハ;゚⊿゚)「腕力だけでもやってけるってとこ、見せてやらぁ!!」



「こ、こいつら止まりません!!」

「怯むな!!銃弾を絶やすことなく撃ち続けろ!!」

「ま、待て!!屋上から何か妙な音がするぞ……!?」



ドドドドド……



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571名無しさん:2019/07/01(月) 00:30:50 ID:K6ILwtHg0
.


▼・ェ・▼


ξ 'A`)ξ シュンッ


ξ;'A`)ξ「……来る!!」

ξ;'A`)ξ「みんな!!柱に掴まれ!!」

ξ;'A`)ξ「でないと流されるよ!!」

ノパ⊿゚)「流され……?」

(;<●><●>)「……!?」ハッ

(;^ν^)「上だ!!上を見ろ!!」





ズドドドドドドドドドドドドッッッッッッッッッッッッッ…………!!!!!!!!!!!!!





ノハ;゚⊿゚)「な、なんじゃありゃあーーーーーーーーー!!!!!」

ξ;'A`)ξ「奴の狙いは、屋上に据え付けられた貯水タンクだったんだよ!!」

爪'ー`)「お待たせ、諸君。それじゃ、脱出といこうか」

ノハ;゚⊿゚)「つ……つ……!!」

ノハ;゚⊿゚)「津波だーーーーーーーーーー!!!!!津波が来るぞーーーーーーーー!!!!!」



.

572名無しさん:2019/07/01(月) 00:33:15 ID:K6ILwtHg0
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ドドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

「がぼっ……ごぼごぼっ……!!」

「た、助けてくれぇぇぇ!!!」




ノハ;゚⊿゚)「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

ノパ⊿゚)「……ってアレ?流されてない?」

爪'ー`)「僕が水流を調整してやってるんだよ、バカたれ」

ノパ⊿゚)「おぉ、助かる!!いきなりだったから対応出来なかったぞ!!」

爪'ー`)「まぁ正直、他は流されても構わなかったんだけど……」


.

573名無しさん:2019/07/01(月) 00:34:01 ID:K6ILwtHg0
.


▼・ェ・▼「……」ヒョコッ


爪'ー`)「ちゃっかり人の服に掴まってる奴もいるし」


(;<●><●>)「ハッ、ハッ……!!」プカー


ノパ⊿゚)「おぉ!!分身を浮き輪代わりにしたのか!!」


爪'ー`)「あっちに至っては意味が分からないよ」


( ^ν^)「咄嗟に集めた下着をサーフボード型に固めただけだ」スィー


爪'ー`)「……あっそ」

ノパ⊿゚)「しかしまぁ、これであとは脱出するだけだな!!」

爪'ー`)「その前に、これだけ水があるんだから、爆破で逃走経路を作ってくれると助かるんだけど?」

ノパ⊿゚)「ハッハー!!任せとけって!!」

爪'ー`)「察しの悪いバカはこれだから困るよ……」


.

574名無しさん:2019/07/01(月) 00:50:31 ID:K6ILwtHg0
.


【PM13:33】


サウスガットファミリー、脱走


 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「オラァァァァ!!!」ドゴォンッ!!!

∬;´_ゝ`)「母さん、看守どもがまた……!!」

 @@@
@#_、_@
 (; ノ`)「チィッ……!!」

 彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「致命的な攻撃は食らわないが、こっちも逃げ道が確保できんなぁ……」

l从・∀・;ノ!リ人「ま、マグネティカー!!マグネティカー……!!」

l从・∀・;ノ!リ人「ハァ、ハァ……」

∬;´_ゝ`)「ナージャ、無理しちゃダメよ!顔色悪いわよ?」

l从・∀・;ノ!リ人「だ、大丈夫なのじゃ……」


l从 ∀ ;ノ!リ人 フラッ


∬;´_ゝ`)「ナージャ!!」

 @@@
@#_、_@
 (; ノ`)「能力を使いすぎたね……アンネ、ナージャを頼むよ!!」

∬;´_ゝ`)「分かった!!」

.

575名無しさん:2019/07/01(月) 00:51:58 ID:K6ILwtHg0
.

 彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「しかし弱ったな……このままじゃ看守を皆殺しにするまで出れないぞ」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「それまでにヒーローや軍が来たらおしまいだよ!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「なんとか下水道までの道を確保するんだ!!」

 彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「おう!!」



ドドドドド……



∬´_ゝ`)「……あら?」


.

576名無しさん:2019/07/01(月) 00:52:22 ID:K6ILwtHg0
.

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「どうしたね、アンネ!」

∬´_ゝ`)「母さん。遠くから地鳴りみたいな音がするわ」

 彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「地鳴り?」

 @@@
@#_、_@
 (; ノ`)「まさか、軍がタンクでも呼んだんじゃないだろうね?」

 @@@
@#_、_@
 (; ノ`)「だとしたら、一巻の終わりじゃないか!!」

∬;´_ゝ`)「なんだろう、でもこれ……音が、近づいてきてる……?」

 彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「なっ、なんじゃありゃあああ!!?」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「なんだい、あんた!!」

 彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「母さん、正面二時の方向!!大量の水が来てる!!」



ズドドドドドドドドドドドドッッッッッッッッッッッッッ……!!!!!



 @@@
@#_、_@
 (; ノ`)「なっ……!?」


.

577名無しさん:2019/07/01(月) 00:52:46 ID:K6ILwtHg0
.

 @@@
@#_、_@
 (; ノ`)「なんだい、あれは……津波!?」

∬;´_ゝ`)「母さん!!圧縮空気のバリア大丈夫なの!?」

 @@@
@#_、_@
 (; ノ`)「並大抵のことじゃ壊れないが……しかしなんであんな……!?」

 彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「来るぞ、二人とも!!備えろ!!」



ドォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!!!!!!!!



 @@@
@#_、_@
 (; ノ`)「くっ……!!」ビリビリッ

 @@@
@#_、_@
 (; ノ`)「大丈夫かい、二人とも!!」


∬;´_ゝ`)「こっちは平気!!」

 彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「なんともないぞ!!」


 @@@
@#_、_@
 (; ノ`)「そうかい!!」



.

578名無しさん:2019/07/01(月) 00:54:12 ID:K6ILwtHg0
.

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「けど、これはチャンスだよ!!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「見な!!今ので私らを追ってた看守が流されたよ!!」

 彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「逃げるなら今がチャンスってワケか!!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「アンネ!!今から私らの足元の床をぶち破る!!」

 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「ナージャは私が抱える!!あんたと父ちゃんは落ちてもいいように構えときな!!」


∬;´_ゝ`)「う、うん!!分かったわ!!」


.

579名無しさん:2019/07/01(月) 00:54:56 ID:K6ILwtHg0
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 @@@
@#_、_@
 (# ノ`)「ハァァァァァッッッ……!!!!」ゴゴゴゴ


 @@@
@#_、_@
 (# ノ`)「セヤァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!」



ズガシャァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!!!!



∬;´_ゝ`)「きゃぁぁぁぁ!!!」

 彡⌒ミ
(;´_ゝ`)「アンネ、安心しろ!!下は下水だ!!」




ドッポォォォォォン……




 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「このまま泳いで下水を出るよ!!」


 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「力尽きたら、私に掴まりな!!」

580名無しさん:2019/07/01(月) 00:55:35 ID:K6ILwtHg0
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【PM13:42】

そして、永遠の眠りへ



爪'ー`)「ヒート!!」

ノパ⊿゚)「おう!!なんだ!!」

爪'ー`)「僕、水を分岐させて別行動してくるから」

ノパ⊿゚)「どこ行くつもりだ!?」

爪'ー`)「なぁに、ちょっとお礼参りにね」

爪'ー`)「このまま流れに身を任せてればいいから、適当に看守ども殺っといてくれよ」

爪'ー`)「水が止まったら、僕が死んだと思ってくれていいからね」

ノパ⊿゚)「ハッ、殺しても死なないクセによく言うぜ!!」

爪'ー`)「じゃ、あとは任せたよー」スィー

( ^ν^)「……何をするつもりだ、あいつ」

(;<●><●>)「は、早く逃げ出したい……」ガタガタ


.

581名無しさん:2019/07/01(月) 00:56:04 ID:K6ILwtHg0
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─────
────
───
──


【同時刻、監視ルーム】


『は、博士ェェェェェェ!!!!!』

『た、助け……ぎゃああああ!!!!!』

『く、苦しい……ごぼっ、ごぼっ……』



(;-@∀@)「な……なんということ……」

(;-@∀@)「あの犬の目的は、最初からレイニーキッスだったのですね……!!」

(;-@∀@)「おまけに大量の水まで奪われる始末」

(;-@∀@)「……セモナ看守長のいない今、指揮系統も何もあったものではありませんね」

(;-@∀@)「研究材料は惜しいが、命にまでは代えられない……逃げましょう!」



……バチッ!!



(;-@∀@)「……?」


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582名無しさん:2019/07/01(月) 00:56:47 ID:K6ILwtHg0
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バチッ、バチバチッ!!



(;-@∀@)「電子ロックがショートを……!?」

(;-@∀@)「これは、レイニーキッスの使っていた技……!!」



ドォォォンッ!!!



爪'ー`)「やぁ〜、博士。こんなところにいたんだ?」

(;-@∀@)「か……カルロ=フォクシー……!!なぜこの場所が……!!」

爪'ー`)「あんたなら、いの一番に安全な場所へ隠れると思ってね」

爪'ー`)「監視カメラに映らないように水を分岐させたから、気づかなかったろう?」


ガシィッ!!


(;-@∀@)「ヒィッ!!」


爪'ー`)「ここまで来たんだ。僕が何しに来たかは分かるよね?」

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583名無しさん:2019/07/01(月) 00:57:40 ID:K6ILwtHg0
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(;-@∀@)「ふ、復讐ですか……あなた方を虐げた、私への……!!」

爪'ー`)「そゆこと。まー他の有象無象のヴィランのことなんか知らないけどさ」

爪'ー`)「僕をあんな趣味の悪い拘束具で閉じ込めてたことは、許せないよねぇ?」



ズリッ、ズリッ……



爪'ー`)「ねぇ、どんな死に方がいい?」

爪'ー`)「溺死に水死、あと難しいけど鎰死も出来るかな?」

爪'ー`)「今なら君に選ばせてあげるよ」

(;-@∀@)「……ハッ、ハハハハ!!」

(;-@∀@)「そうですねぇ。私とて、ヴィランに好き勝手した身の上です!!」

(;-@∀@)「いつかはこうなることくらい、予測していましたとも!!」

(;-@∀@)「いいでしょう、甘んじて受け入れようではありませんか!!」

(;-@∀@)「自らの死を!!受ける報いを!!その全てを!!」

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584名無しさん:2019/07/01(月) 00:58:16 ID:K6ILwtHg0
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爪'ー`)「あっそう。案外聞き分けがいいんだね」

爪'ー`)「日頃から人徳を積んでれば、助けてくれる看守の一人もいたかもしれないのにね」

(;-@∀@)「それこそ余計なお世話というものですよ!!」

(;-@∀@)「そんなことより、殺すなら一思いにやってください!!」

爪'ー`)「死に方は?」

(;-@∀@)「ならば、焼死なんぞでいかがですかねぇ!!」

(;-@∀@)「水を操るあなたには、些か酷かもしれませんがねぇ!!」

爪'ー`)「おやおや、ずいぶんと意地の悪い博士だ」

(;-@∀@)「よく言われますねぇ、アハハハハ!!」

爪'ー`)「ふっ……ふふふふ」

(;-@∀@)「アハハハハハハハハ!!」

爪'ー`)「……死ねよ、クズ」

(;-@∀@)「死ぬのは、お前だ!!」


(;-@∀@)っy=ー ジャキンッ


タァンッ、タァンッ、タァンッ!!


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585名無しさん:2019/07/01(月) 00:59:10 ID:K6ILwtHg0
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爪'ー`)「……ふぅ〜」ギャギャギャッ!!


爪'ー`)「看守どもの銃が効いてないのくらい、ずっと見てただろうに」バキィンッ

(;-@∀@)「……はは、でしょうねぇ」

(;-@∀@)「水を高速展開させるあなたの技……見事でしたよ」

爪'ー`)「誉めなくていいからさ、さっさと死んでくれる?」ガシッ



ゴシャッ!!



(;-@∀@)「がふっ……!!!」



ゴシャッ、ゴシャッ、ガスッ!!



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586名無しさん:2019/07/01(月) 00:59:34 ID:K6ILwtHg0
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爪'ー`)「さ、これで一丁上がりかな?」バシャッ



バチッ、バチバチバチバチィッ!!!



(;-@∀@)「ぐぎゃあああああああああああ!!!!!!!」ビリビリィッ



爪'ー`)「漏電した電気で焼死させてあげたよ」

爪'ー`)「これで、お望み通りの死に方になったねぇ?」



(  ∀ )プスプス…



爪'ー`)「……もう聞こえてないか」スタスタ




アーサー=ピーコック、死亡……。



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587名無しさん:2019/07/01(月) 01:00:09 ID:K6ILwtHg0
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【PM13:57】

そして、悪魔は遠くから眺める






(//‰ ゚)「……」






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