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(´・_ゝ・`)ペアリングのようです(゚、゚トソン
519
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 04:28:48 ID:cSRVm2D60
°+.ζ(゚ー゚*ζ.°+.。「それにしてもトゥインクルちゃんすごいね!お城で働いてるんだね!」
シンデレラちゃんがキラキラした瞳をさらに煌めかせてこちらを見てくる。
私の鼻はニョキニョキと伸びに伸びた。私が豚だったらスカイツリーも登る勢いだっただろう。
(゚、゚トソン「いえいえそんなそんなお城だなんて…」
ζ(゚ー゚*ζ「玄関から凄いね」
(゚、゚トソン「あ、シンデレラちゃんそこ段差になってるから気をつけて…」
ζ(゚、゚;ζ「えっ、きゃ…」
(´・_ゝ・`)「おっと」
ζ(゚、゚;ζ「わ」
(゚、゚トソン「!」
520
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 04:29:39 ID:cSRVm2D60
段差で足を滑らせたシンデレラちゃんを主人の腕がキャッチした。
待ってください、それ私がやりたかった!
(´・_ゝ・`)「大丈夫?ここ危ないよね」
ζ(゚、゚;ζ「あ、ありがとうございます…」
(´・_ゝ・`)「そろそろ中に入ろうかみんな」
主人がどうぞどうぞとドアを開ける。
呆気にとられた顔をしているシンデレラちゃんのもとに駆け寄った。
(゚、゚トソン「大丈夫ですか?シンデレラちゃん」
ζ(゚、゚;ζ「あ…」
(゚、゚トソン「あ?」
ζ(゚、゚;ζ「あの人はもしかして…お城に住んでる王子様……?」
(゚、゚;トソン「いえあれは面白スンドゥブおじ様ですよ!?」
(;^ν^)「スンドゥブ関係なくね!?」
(;´・_ゝ・`)「なんかよくわからない悪口言われてる!?」
521
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 04:30:09 ID:cSRVm2D60
( ・∀・)「やあ随分賑やかだね」
(゚、゚トソン「あ」
(#゚;;-゚)ペコ
声がする方を見ると蛯沢夫妻がいた。
でぃ様が会釈をしたのを見て、赤べこのように何度もお辞儀をした。
(´・_ゝ・`)「でぃさん」
(#゚;;-゚)「坊ちゃん……」
主人から連絡しますかと最初提案してみたけど、電話をかけるまでに1日唸りながら電話を持っては置いてを繰り返していた。
かけるかけると言いながら、びびりの主人じゃ埒があかないと私が連絡をした。
(#゚;;-゚)「少し、太りました?甘いものだけじゃなくてお野菜もちゃんと食べてますか?」
(´・_ゝ・`)「…食べてるよ、ちゃんとね」
(#゚;;-゚)「ふふ、良かった」
522
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 04:30:46 ID:cSRVm2D60
(゚、゚トソン「でぃ様いらっしゃいませ、先日は本当にありがとうございました…」
(#゚;;-゚)「こちらこそ、今日も…」
( ・∀・)「やー、積もる話もあるだろうみんな!さ、中に入ろう。外は寒いからね!」
(#゚;;-゚)「貴方のお家じゃないでしょう…」
(゚、゚トソン「あ、案内しますのでどうぞこちらへ!」
本日のお客様が全員揃った。
不恰好ながら屋敷の主人と使用人が客人を部屋へと案内する。
席についてもらっている間にキッチンへ行き、オーブンを見る。
ちょうど焼き上がっていた。
(゚、゚トソン「良い匂いです」
そのまま部屋へ慎重に運ぶ。落としたりなんだりしたらもう反省会どころではないので、それはもう慎重に。
523
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 04:31:20 ID:cSRVm2D60
(゚、゚トソン「おお…テーブルがテーブルしている…」
いつもは主人しか使っていない馬鹿長いテーブルだが、人数がいればちょうど良い長さだった。
こんなに人数がいるこの屋敷を初めて見る。
私を含めて6人、とあと1人。
主人の隣にあのノートを置く。
(´・_ゝ・`)「これ…」
(゚、゚トソン「一緒にいてほしいと思いまして」
(´・_ゝ・`)「……うん」
ノートの上に主人が静かに手を置いた。手を繋いでいるように、見えた。
これで全員。
.
524
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 04:31:54 ID:cSRVm2D60
(;^ν^)「えっと、ちなみに、今日のこの集まりってなんの会、ですか…お正月の集まり?」
雑魚が端っこの席で小さくなっている。
シンデレラちゃんの隣に座ればいいのに、なぜか一つ席を空けていた。
(´・_ゝ・`)「えっと、今日は……なんて言えばいいのトソンくんこれ」
(゚、゚トソン「そ、そうですね…何かちゃんとした集まりという訳ではなく…私の好きな人と主人の好きな人を呼んで美味しい物を食べませんか?っていう…計画でして…」
( ・∀・)「それは呼ばれて光栄だね!ありがとう」
(゚、゚トソン「こちらこそ、遠いのに来てくださってありがとうございます。本当は主人引きずってでもそちらに連れて行かなきゃでしたのに…」
(#゚;;-゚)「それはまた今度いらっしゃいね」
(´・_ゝ・`)「僕引きずられるの?」
.
525
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 04:33:19 ID:cSRVm2D60
(゚、゚トソン「というわけで、本日のおやつはガレット・デ・ロワです」
パイ生地を下手に割らないように切り分ける。
頑張って付けた『太陽』の模様も、切り分けたらあまり分からないんだなと少しだけ悲しみながらナイフを入れた。
(゚、゚トソン「詳しい説明はググググって頂くとして、簡単に説明しますと中に小さなフェーブという陶器が入ってます。フェーブ入りのパイを食べた方は1年幸せに過ごせると言われているんだそうです」
ζ(゚ー゚*ζ「美味しそう〜!」
(゚、゚トソン「フェーブは先日まで陶芸家のお仕事をされていた主人に作ってもらいました」
(´・_ゝ・`)「え?あれってそういうのだったの?でも…」
(゚、゚トソン「はい!切り分けたのでどうぞ皆様温かいうちにお召し上がりください!」
( ^ν^)「?」
( ・∀・)「ワクワクするね」
(#゚;;-゚)「美味しそう、いただきます」
(゚、゚トソン「ほら、主人も」
(´・_ゝ・`)「…いただきます」
526
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 04:33:53 ID:cSRVm2D60
みんながフォークで切り分けている所をじっと見てしまう。
主人1人に食べてもらうのとはまた違って、大勢の人に食べてもらうというのは初めての事だったのでドキドキしていた。
カチャリカチャリと食器の音がたくさんする。
( ・∀・)「美味しいね」
(#゚;;-゚)「ええ、本当」
ζ(゚ー゚*ζ「美味しい!」
(*^ν^)"モグモグモグモグ
(*´・_ゝ・`)「美味しい…」
(゚、゚トソン「…良かった」
心の底から安堵する。そこでやっと私も椅子に座った。
527
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 04:34:36 ID:cSRVm2D60
( ・∀・)「あ、これがフェーブかな?」
( ^ν^)「え?俺のにも入ってる…」
ζ(゚ー゚*ζ「可愛いー!」
(#゚;;-゚)「あら、もしかして…?」
何回目か、フォークをパイに刺したところでフェーブが顔を出す。
幸せの象徴。
私の小さな悪戯。
皆さんが嬉しそうな顔をしているのを見て大満足だった。
私も昔、母に同じことをしてもらった。
(゚、゚トソン「幸せになるのが1人だけ、じゃなくてもいいでしょう」
(´・_ゝ・`)「なんかたくさん作るの頼まれたと思ったんだ…君も結構サプライズが好きだね」
本来フェーブはひとつだが、今回は人数分主人に作ってもらっていた。
その時点で主人にバレてしまわないかとドキドキした。
(゚ー゚トソン「びっくり〜、しました?」
(´・_ゝ・`)「びっくり〜したよ」
.
528
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 04:35:14 ID:cSRVm2D60
私も一緒にガレット・デ・ロワを楽しむ。
本当なら今日は正月休みなので、休日出勤扱いなのだ。
おやつを作って、客人を招いたので本日の業務は終了。
(゚、゚トソン「いただきます」
フォークをパイに刺すと、サクリ、軽い音がした。
アーモンドクリームの柔らかい生地を切り分けて口へ運ぶ。
香ばしい匂いの中にふわっと紅茶の香りが混じっている。
パイのサクサク感と中のしっとりした食感が楽しい。
(゚、゚トソン「うん、美味しい」
(*´・_ゝ・`)「紅茶風味だよね、本当に美味しいよ」
(゚、゚トソン「それは良かった」
私の独り言に主人が反応する。
(´・_ゝ・`)「紅茶味といえばトソンくんが夏に作ってくれたかき氷も紅茶だったね、あれも美味しかったなぁ」
(゚、゚トソン「そう言えばそうでしたね。今年も夏になったら作りましょうか。次はかき氷器買って」
もはや懐かしい。あの頃はかき氷なんて面倒なものを作らせるなと思っていたが、今はもっと面倒なものばかり作らされている。
困ったことに、それが楽しいのだ。
529
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 04:35:51 ID:cSRVm2D60
(´・_ゝ・`)「ありがとう」
ふいに主人が礼を言った。
(´・_ゝ・`)「…君が来なかったら…こんな…みんなで食事するなんて出来なかったよ。なんてお礼をしたらいいか…」
真面目な顔でそう言うものだから面を食らってしまう。
(゚、゚トソン「そんな主人、お礼だなんて……」
礼を言うのはこちらの方だった。
♩⊂(゚、゚トソン「主人のお金でたっかいシャンパン買ったから良いんですよ」
(´・_ゝ・`)「君本当大物だね」
( ^ν^)「あっお買い上げありがとうございます!」
.
530
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 04:36:43 ID:cSRVm2D60
私としたことが、最高のおやつを出したくせに最高のお酒を出し忘れてしまっていた。
思い出させてくれてありがとう主人。
コルクを飛ばさないように気をつけてシャンパンの栓を開ける。
(゚、゚トソン「さー!皆さんシャンパン注ぎますね!これが良いペアリングになるんですよ」
(#゚;;-゚)「ペアリング?」
(゚、゚トソン「ペアリングっていうのはですね…」
.
531
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 04:37:51 ID:cSRVm2D60
たくさん話して、たくさん笑って。
美味しいものを好きな人たちと食べて飲んだ。
それだけで幸せだ。
換気のために開けた窓から風が入ってきて、ノートがパラパラと捲れた。
ありがとうと聞こえた気がした。もしかしたら私が言ったのかもしれない。
お酒が美味しくて、おやつが美味しくて。
誰が誰に言ったかわからないけど、別に良いかと思うくらい、今日もまた、良いペアリングでした。
fin
532
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 04:44:18 ID:cSRVm2D60
以上でペアリング終了になります。
沢山の感想を頂けたこと、
長い期間投下できなかった際温かいお言葉を頂けたこと、
イラストや再現動画を作って頂けたこと、
全てが活力となりました。皆様のおかげです、本当にありがとうございました。
本編は終了ですが、そのうちフラッと番外編を投下するかもしれません。気長に待って頂けたら幸いです。
それでは、ありがとうございました。
.
533
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 06:47:18 ID:u5pWH5Wg0
乙!
ほんわか暖かくて良いハッピーエンドだった
どのお菓子も美味しそうで読んでて楽しかったよ
534
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 13:32:26 ID:UW2o1DnY0
乙乙!
この作品本当に好きで最終話まで読めて嬉しい。
毎回出てくるおやつがおいしそうで、あとトソンのひとり言が面白かった!
535
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 14:53:14 ID:jvGYfR/E0
乙!オーブンでブンって言うの癖になっちゃった
ほんわか甘くてあたたかい話で良かった
536
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 15:16:29 ID:/UPuiLno0
乙です!
537
:
名無しさん
:2022/01/02(日) 21:41:18 ID:a2njU6NI0
otsu
538
:
名無しさん
:2022/01/03(月) 00:29:25 ID:MTb2733U0
完結ありがとうありがとう
雑魚のそれからとか期待します
539
:
名無しさん
:2022/01/03(月) 14:15:37 ID:lj5KFwe20
乙 めっちゃ素晴らしい
540
:
名無しさん
:2022/01/05(水) 12:58:32 ID:ZczN8P160
本で手元に残したい位好きな物語だった!乙!
541
:
名無しさん
:2022/01/06(木) 11:05:13 ID:Q.h0QwJs0
おつおつ!
お菓子も美味しそうだしストーリーも笑えてほっこりできて最高だったよ!完結ありがとう!
542
:
名無しさん
:2022/01/06(木) 19:39:35 ID:TbU/K8hU0
乙
543
:
名無しさん
:2022/01/08(土) 23:07:07 ID:cM2szJtA0
この作品に出会えてよかった
乙
544
:
名無しさん
:2022/01/10(月) 13:17:39 ID:SqnGGyZI0
更新の度に楽しく読ませてもらいました
完結乙です
545
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:07:12 ID:ih9wDYqM0
例えるならそう、オムライスのような人だった。
.
546
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:09:47 ID:ih9wDYqM0
番外編
(´・_ゝ・`)デミタス。主人。デミグラスソースみたいな名前だけどケチャップ派
(゚、゚トソン トソン。使用人。二度と食べられない母親の作ったデミグラスソース派
.
547
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:10:19 ID:ih9wDYqM0
カレンダーに目をやる。
ため息をつく。
カレンダーを見る。
深いため息をつく。
(´・_ゝ・`)「……」
(´-_ゝ-`)「………」
もう何度目かわからなくなってしまった無駄なため息に、ため息をつきたくなる。
(´・_ゝ・`)(こうしてたって何もならないのにな)
548
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:11:03 ID:ih9wDYqM0
<ドンドドドン
(´・_ゝ・`)「…はあい」
雑なノック音が聞こえ返事をする。
ゆっくり開いたドアから女性の顔がニョッと入ってきて少し面を食らった。
(゚、゚||「主人、本日のランチはオムライスで良いです?」
(´・_ゝ・`)「オムライス、良いね。食べたいな」
彼女はこの家の使用人であるトソンくん。
普通のちゃんとした使用人なら、顔だけじゃなくきちんと部屋に入ってくるだろうけど、彼女は『普通』や『ちゃんとする』、ましてや『きちんと』なんて言葉は全くもって似合わない。
トソンくんがこの屋敷に勤め始めてもうすぐ一年になる。最近は僕も慣れてきたので、何か言うことはなかった。
.
549
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:11:36 ID:ih9wDYqM0
(゚、゚トソン「じゃ、すぐに作りますね」
ドアが閉められる寸前で椅子から腰を上げる。
なんぞや、とトソンくんが小さく呟いた。
(´・_ゝ・`)「作ってるとこ見てても良い?」
(゚、゚トソン「普通に嫌ですけど、雇用主には逆らえません。どうぞ」
気にせず歩き出したトソンくんについて部屋を出た。
こういったことを包み隠さず言ってのけるのは果たして美点なのだろうか。
雇用主とは、使用人とは。そういったことを深々考えそうになり頭を振った。
(;´・_ゝ・`)「嫌なんだ」
(゚、゚トソン「気が散るというか嫌じゃないです?鶴の恩返しの鶴だって見られるの嫌がってたじゃないですか」
(´・_ゝ・`)「あれは正体がバレるのが嫌だったんじゃなかった?……ハッもしやトソンくんも料理中はアルコール星人に戻るから見られるのを嫌がって…?」
て(゚、゚トソン「バレたなら仕方ない、アルコール星人、指からアルコール消毒液出す 主人、消す」
(´・_ゝ・`)「怖すぎる」
550
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:12:17 ID:ih9wDYqM0
軽口を叩きながらキッチンへと向かう。
僕は産まれた時からこの家に住んでいるけど、キッチンの中に入ったのはほんの数回しかない。
子どもの頃は近寄らないよう言われていたし、大人になってからも進んで入ろうとは思わなかった。一度進んで入った時、特大の実態を犯したのも理由の一つかもしれない。
ここは僕が好きだった人が好きだった場所だけれど、彼女がいなくなった後は物を捨てた時と、トソンくんが倒れていた時に入ったきりだ。
.
551
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:13:06 ID:ih9wDYqM0
(´・_ゝ・`)「……」
(゚、゚トソン「入らないんですか?」
入口の前で立ち止まった僕を、変なものでも見るような目でトソンくんが見ていた。
(´・_ゝ・`)「入って良いのかな」
(゚、゚トソン「入口に立ってる人に見られながら料理するの、怖いんですけど」
(´・_ゝ・`)「トソンくんにも怖いものがあるんだ。……僕も入るのがちょっと怖い」
(゚、゚トソン「結界が張ってあって怖いとか?」
(´・_ゝ・`)「そうかも」
.
552
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:14:03 ID:ih9wDYqM0
戯けてそう言ってみた。
トソンくんは少し考えるような素振りをした後、変な動きをしだした。
(゚、゚トソン「仕方ない…」
て(゚、゚トソン「ヤー!」
(゚、゚トソン「アルコール消毒ビームで結界を破りました、もう大丈夫ですよ」
トソンくんは変な人だ。
でもその変具合に助かってきたことはたくさんある。
今だって、こんな子供騙しみたいなことで助かってしまった。
ひょいと軽くなった気がする足を上げてキッチンに入る。
(´・_ゝ・`)「頼もしい」
.
553
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:14:54 ID:ih9wDYqM0
(゚、゚トソン「その椅子に座って待っててください、すぐ出来ますから」
彼女が指を差した先にはキッチンに似つかわしくない椅子があった。
というかバーみたいなスペースがあるんだけど、キッチンだよねここ。
前に入った時、こんなのなかった気がするんだけど、どういう事なの。
(´・_ゝ・`)「僕この椅子とカウンター知らない」
(゚、゚トソン「エーワタシガクルマエカラコウナッテマシタヨ〜」
アルコール星人の侵略が進んでいるようだった。別に好きにしてくれて構わないけど、それにしたってクオリティーが高くて驚いてしまう。
わざとらしい口笛を吹きながら、トソンくんは料理の準備をしだした。
.
554
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:15:38 ID:ih9wDYqM0
(゚、゚トソン「見てて楽しいです?」
(´・_ゝ・`)「出来ない人間からすると、料理してるところって魔法みたいで楽しいよ」
(゚、゚トソン「…それはなんとなくわかります…私も小さい頃母の料理姿を見るのが好きでした」
可愛かった頃もあるんだねと言おうとしてやめた。
野菜を切る音が心地良かったから。
トントントントントトトトト
(´・_ゝ・`)(包丁さばきすごいなあ)
僕はわりかし何でも作ることが出来たけど、料理の腕は無かった。
(´・_ゝ・`)(……そういえばあの時作ったのもオムライスだったな)
.
555
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:16:14 ID:ih9wDYqM0
+++
好きな人と結婚してしばらく経った頃、使用人を全員解雇したことがあった。
新しい人を雇う前に、妻のペニサスと2人で生活した期間がある。
(´・_ゝ・`)「今日のランチ、僕が作ってみても良い?」
('、`*川「せっかく取れたお休みの日なのに、ゆっくりしなくて良いんですか?」
(´・_ゝ・`)+「作ってみたいんだ」
('ー`*川「…じゃあお願いします」
今まで家のことを何一つやったことがなかった僕は、掃除洗濯などの家事が一通り出来て調子に乗っていた。
料理も簡単に出来るだろうと高を括っていたのだ。
結果を話すと、散々だった。
.
556
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:16:45 ID:ih9wDYqM0
('ー`*川「すごい!イカ墨のお料理ですか?」
(´・_ゝ・`)「…ううん、オムライス」
卵できれいに包んであるオムライスを作ろうとして惨敗した。
ご飯はべちょべちょで、野菜は半生の状態。
チキンライスと呼ぶのは烏滸がましい物体に。
卵は破れてしまい奮闘しているうちに炭になった。
('ー`*川「……坊ちゃんは食べる専門でお願いしますね」
(´∩_ゝ⊂`)「料理って難しいんだね…味付けの仕方もわからないし卵も破けて難しかったよ…」
何かを失敗するのは初めてだった。
へこんでいる僕の横でペニサスは手際良く料理を始めた。
('、`*川「味付けはだんだん慣れてきますよ…誰かのために作ると、余計に」
(´・_ゝ・`)「……」
557
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:17:22 ID:ih9wDYqM0
トントン、ジャッジャッ、コン、カカカカ、
目まぐるしい速さでペニサスの手が動く。
あっという間にチキンライスが出来ていた。
(´・_ゝ・`)(魔法みたいだ)
('、`*川「卵もね、破けちゃったらいっそシャシャシャーってすれば」
身を乗り出してフライパンの中を見てみる。
菜箸でかき混ぜられた卵がいい具合に固まって、皿の上のチキンライスに優しく乗った。
('ー`*川「はい、ふわとろオムライスの出来上がりです」
(*´・_ゝ・`)「すっごい、天才、僕の奥さんすごい」
('ー`*川「今褒めてもオムライスしか出せません。さ、いただきましょう」
オムライスのような人だった。
いつだって優しく包み込んでくれるような、そんな人だった。
+++
558
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:17:54 ID:ih9wDYqM0
(゚、゚トソン「主人」
完全にぼうっとしていた僕の目の前にトソンくんの顔があって思わず仰反る。
(´・_ゝ・`)「わあ」
(゚、゚トソン「びっくりするくらい見てませんでしたね」
作り終わりましたよ、と置かれたお皿には黄色が綺麗なオムライスが乗っていた。
(*´・_ゝ・`)「わー本当だ、美味しそうなオムライスができてる」
スプーンを取り出したトソンくんがウロウロしている。
リビングに運ぶかここで食べるか悩んでいるようだった。
559
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:18:54 ID:ih9wDYqM0
(゚、゚トソン「主人の好みを聞かずにふわふわ卵にしてしまいましたが大丈夫でした?」
(´・_ゝ・`)「僕ふわふわ卵のが好きだよ」
(゚、゚トソン「私もです、失敗しても誤魔化せますから」
(´・_ゝ・`)「、ははっ」
頭の中を覗かれたのかというくらいピンポイントなことを言われて思わず笑ってしまう。
(´・_ゝ・`)(……失敗したとしても)
(´・_ゝ・`)(誤魔化してくれる人がまたいるんだよなあ)
せっかくだからここで食べようと提案してみた。
温かいうちに早く食べたかったのもあるけど、このバーカウンターが気になっていたのもある。
(´・_ゝ・`)「…君も失敗したらしゃーってしてくれる人だったね」
(゚、゚トソン「何です?威嚇?」
560
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:19:48 ID:ih9wDYqM0
(´・_ゝ・`)「トソンくんにお願いがあるんだけど」
ケチャップを取ってきてくれたトソンくんに、持ちかけてみた。
(゚、゚トソン「何です?お金は貸しませんよ」
(´・_ゝ・`)「いらないよ……妻の、ペニサスのお墓参りに行くの、付き合ってくれないかな」
(´・_ゝ・`)「もうすぐ命日なんだ…一回も行けてなくて」
ずっと悩んでいたことだった。
葬儀の後、でぃさんが手配をしてくれたのに僕は一度も足を運ばなかったのだ。
561
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:21:36 ID:ih9wDYqM0
(゚、゚トソン「お墓も怖いですか?」
(´・_ゝ・`)「そうかも」
今度は戯けたわけではなく、本心だった。
行くのも見るのも、怖い。
ペニサスには逢いたいのに、それと向き合うのは怖かったのだ。
トソンくんはスッと人差し指を出して言った。
て(゚、゚トソン「結界などはアルコール消毒ビームで壊してやりましょう」
(´・_ゝ・`)「……それは頼もしい」
お墓にビームを撃つのは些か心配だったが、力強い返事だった。
1人じゃないからきっと大丈夫。
そう、思えるくらいにはなったらしい。
(´・_ゝ・`)「…安心したら急にお腹が空いてきた」
(゚、゚トソン「どうぞ、召し上がれ」
(*´・_ゝ・`)「いただきます」
ケチャップで描いてもらった絵は怖すぎて、笑いながら食べたオムライスはとても美味しかった。
fin.
562
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:23:54 ID:ih9wDYqM0
以上です。
ペアリングしてない番外編でした。
次は雑魚が主役の番外編を書けたら良いなと思っています。思うのはただです。
ありがとうございました。
.
563
:
名無しさん
:2022/05/14(土) 22:35:38 ID:PmDIslOQ0
乙
雑魚編もたのしみ!
564
:
名無しさん
:2022/05/15(日) 06:33:49 ID:6jzH2UKI0
乙!
トソンのこういうとこ良いよね
565
:
名無しさん
:2022/05/15(日) 08:13:24 ID:IkFvCV7.0
オツ
566
:
名無しさん
:2022/05/16(月) 21:33:52 ID:Exwr1sk60
乙!
どうしてこんなにも美味しそうなんだろう!オムライス食べたくなってきた
567
:
名無しさん
:2022/05/16(月) 22:14:04 ID:XAICc3oY0
乙!番外編助かる
568
:
名無しさん
:2022/05/17(火) 22:37:03 ID:P4zxVJv20
アルコール消毒液は飲んじゃダメだからなトソン
569
:
名無しさん
:2022/07/10(日) 19:53:50 ID:3ZBj0nsI0
たのしみー
570
:
名無しさん
:2023/06/23(金) 12:54:06 ID:C1D/6W2s0
あーあーあー!完結してるぅぅ!
気が付かず申し訳ないです、、!
先程拝読しました!
とってもとっても面白かったです!
みんな幸せで嬉しいです!
作者様に届きますように!
571
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:49:45 ID:mZA/AUjk0
幸せを高く高く積み上げたら、もっと幸せになれそうな気が、しませんか
.
572
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:51:35 ID:mZA/AUjk0
(´・_ゝ・`)デミタス。金持ち。甘いものが好き。
(゚、゚トソン トソン。使用人。お酒が大好き。
.
573
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:52:23 ID:MwdLQxj60
しえん
574
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:52:29 ID:mZA/AUjk0
「おかあさん、これ膨らまなかったあ」
「あら、じゃあもう一度やってみる?」
(-、-トソン
(゚、-トソン
(゚、゚トソン「……」
(゚、゚トソン「…夢」
夢というのは往々にしてその人間の深層心理を映すものだと言うが、私の夢は何を映しているのだろう。
(゚、゚トソン「…ふう」
数年前までは考えられなかった、ふかふかなベッドから身を起こして溜息をつく。
また今日も嫌な夢を見た。
最近続く、夢見の悪さは度数の高いお酒では消すことができなかった。
眠れてはいるので仕事にも支障はないが、あまりに続くようなら眠れなくなってもおかしくはない。
(゚、゚トソン「そうなったらモーニングコール専門の副業でもしましょうか...」
(゚、゚トソン「…いや電話持ってないから無理か」
575
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:53:05 ID:mZA/AUjk0
く、とこぶしに力を入れ、突き上げる。 えいえいおーの体勢から伸びをした。
起きて準備をしなくては。
私の、仕事の。
顔を洗って着替えを済ませ、キッチンへと足を運ぶ。
私が働くでかいでかい屋敷の中の、一番気に入っている場所だ。
(゚、゚トソン「おはようございます」
誰もいないがつい挨拶をしてしまう。
この屋敷には訳あって使用人の私と、もう一人の人間しかいない。
住み込みで私がやるべきなのは掃除と家事、それから──
ボタンを押すだけでコーヒーが出来る機械は偉大である。私でも美味しいコーヒーを淹れることが出来るのだから。
最初の一杯を自分の朝ごはんにする。
576
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:53:30 ID:f7im.dXQ0
久しぶり!
支援
577
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:53:39 ID:OKcoQH/s0
初リアタイ嬉しい!支援!
578
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:53:43 ID:mZA/AUjk0
(゚、゚トソン「……今日の朝ご飯、 昨日から仕込んでいたフレンチトーストの予定ですがこれ今日のおやつにしてもよかったのでは?」
今更気づいても遅い。
それにあの菓子狂いがそんな誤魔化しで満足するわけがないのだ。
(゚、゚トソン「作りますか」
フライパンにバターを落とし、じゅうじゅういい音がし始めたところでミルクと卵液にたっぷり漬け込んだトーストを入れる。
(゚、゚トソン「いい匂いです」
ほんのり焦げ目がついたそれをお皿に移して、 冷蔵庫から切っておいたフルーツを取り出した。飲み物やカトラリーとまとめて台に乗せて運ぶ。
ダイニングへ向かいながら、幾分か慣れて来たはずの廊下に対して、ぼんやり長いなと思った。
579
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:54:20 ID:mZA/AUjk0
(゚、゚トソン「広い家の何が不便って、キッチンとダイニングがかけ離れているところですかねえ。運ぶ間に料理が冷めそうです」
(´・_ゝ・`)「近かったらトソンくん、大々的にキッチンで酒盛りできないでしょ」
背後からひょっこり現れた人間の言葉はほんの少しだけ、聞き捨てならなかった。
私はどこであっても酒盛り出来るぞと、言いかけてやめた。
(゚、゚トソン「本日はお早いですね主人」
(´・_ゝ・`)「うん、いい匂いがしてきたから自然と足が動いたよ、おはよう」
(゚、゚トソン「おはようございます、流石は菓子狂い」
(´・_ゝ・`)「菓子狂い……酒狂いには言われたくないなあ」
このたれ眉のしょんもり顔が、この屋敷のもう一人の住人であり私の雇用主であり、 お金持ちの主人、 盛岡デミタスだ。
私の仕事は、掃除と家事とそれから、この主人に菓子を作ること。
580
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:55:04 ID:mZA/AUjk0
(゚、゚トソン「一応答えはわかっていますが聞きますね、主人今日のおやつこのフレンチトーストでもいいです(´・_ゝ・`)「だめ」だと思いました!即答畜生!」
ニッコリ笑って否定される。おやつはおやつの時間に食べるからこそおやつなのであって朝食はおやつとはまた別問題なのだと、おやつのゲシュタルト崩壊を起こす文句を言われた。
(゚、゚トソン「とはいえ主人も30代半ばでしょう、もう少し健康に気を遣って甘味減らしたら如何です?」
(´・_ゝ・`)「トソンくんも20代半ばでしょう、もう少し健康に気を遣ってお酒減らしたらどう?」
(゚、゚トソン「ドロー!!ほら早く温かいうちに召し上がってくださいよ」
(´・_ゝ・`)「はーい、いただきます」
581
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:55:41 ID:mZA/AUjk0
私と主人は似ているところなどほとんど無いが、欲に忠実なところは似ていた。
健康のために我慢が出来ないタイプの人間なので、お互い年齢を引き出されると痛いのだ。
引き分けという事にしてその話題を無理矢理終わらせる。
席についた主人の前に、出来立てのフレンチトーストとメープルシロップが入ったディスペンサーを置く。コーヒーにミルクを入れる間に、主人がたぷたぷとメープルシロップをかけていた。
カチャリ、ナイフで切り込みを入れている。粉砂糖をかけ忘れたが、あれだけメープルシロップをかけるのなら丁度良かったかもしれないと、たっぷり染み込んだ生地を口に入れるのを見て思った。
(*´・_ゝ・`)「うん、美味しい。カリカリしてるとことふわふわなとこがあるね、僕これ好きだなあ」
(゚、゚トソン「良かったです」
垂れ眉を更に下げて満足そうな顔をする主人を見て、ふふんと鼻を鳴らした。
582
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:56:20 ID:mZA/AUjk0
(´・_ゝ・`)「ところでさトソンくん、何か悩みでもあるの?」
この後は洗濯をして庭の手入れでもしようかと、考えていた時だった。
何口目かのフレンチトーストを咀嚼し終えた主人が、こともなげにそんな事を言うので思わずじっとり目を合わせてしまう。
(゚、゚トソン「デミタスのデはデリカシー無男のデですか?」
(´・_ゝ・`)「ひどい悪口を言う・・じゃあトソンくんのトは何?」
(゚、゚トソン「とにかく美しいトソンのト」
(´・_ゝ・`)「ずるい」
(゚、゚トソン「言ったもん勝ちですよ」
(´・_ゝ・`)「……何もないなら良いんだけど、目の下の隈が凄いことになってるから」
(゚、゚トソン「申し訳ないです、私、隈まで美しいから目立ってしまうのですね…」
(´・_ゝ・`)「それ何に謝ってるの?美意識?」
583
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:57:00 ID:mZA/AUjk0
主人は優しい人だった。
そうでなくても奥様を病気で亡くされているから、人の体調には敏感なのかもしれない。
確かに最近は隈が出来ていた。昼寝もしてる筈だけれど、睡眠が浅いようだ。
心配そうにこちらを見る主人に、これ以上悪態をつくのも仕方ないので観念する。
(゚、゚トソン「いや、本当に大丈夫です。ちょっと最近夢見が悪いだけで」
(´・_ゝ・`)「それ結構な原因だと思うよ」
(゚、゚トソン「うーん…………まあお気遣いだけありがたく貰っておきます」
何かあったら教えてねと、主人が言う。
口の端をキュッと上げるだけに留めて、お茶を濁した。
(゚、゚トソン(……本当に、主人にできることはないんですよね)
何故なら悩みの原因は判明していて、それが主人本人なのだから。
584
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:57:39 ID:mZA/AUjk0
──事の発端は、以前屋敷に勤めていて今は実家が営む酒屋のバイトをしており生意気にもキャバ通いをしている雑魚、通称雑魚が発した言葉だった。
……
…
585
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:58:18 ID:mZA/AUjk0
( ^ν^)「そういやもうすぐデミタス様の誕生日だよな。誕生日会とかやるならハブんないでください」
買い物帰りにこの酒屋に寄るのがルーチン化していた。品揃えが良い。ただ一つ文句があるとしたら、たまにバイトが絡んでくるぐらいだ。
本日の酒は何にしようかとルンルン気分で選んでいた私に、雑魚は雷を落とした。
(゚、゚トソン「は?」
(;^ν^)「すみませんナマ言いました、俺も参加したいです祝いたいです!」
思わず低い声を出してしまった私に何を勘違いしたのか、慌てた様子で言い直している。違う、そういう意味で聞き返したわけじゃない。
(゚、゚トソン「いや、いやいやいやいや、待て待って……主人って誕生日あるんですか?」
(;^ν^)「アンタ雇用主をなんだと思ってんだ」
(゚、゚トソン「いや私勤めて3年目に突入しましたが一度もそういう話題出なかったので…てっきり金持ちって誕生日無いんだとばかり」
586
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:58:57 ID:mZA/AUjk0
真剣な話、本当に話題に出なかったのだ。
歳だって正確なものは知らない。恐らく30代位だろうという、それだけの薄らとした情報しか知らない。別に知らなくても困らなかったから。
そう告げれば雑魚はしばし考えた様子になり、そして口を開いた。
(;^ν^)「あー……もしかしたら乗り越えられてないのかもしれない」
(゚、゚トソン「乗り越える?」
( ^ν^)「デミタス様の誕生日って…」
…
……
587
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 21:59:36 ID:mZA/AUjk0
(゚、゚トソン「……」
(゚、゚トソン(聞くんじゃ無かったよなあ…)
食べ終えた主人の食器を台に乗せてまたキッチンへと戻りながら数日前のやり取りを思い返して、ため息をついた。
私の自然遺産ばりの息が惜しげもなく吐き出されるこの数日、悩んで悩んで悩み疲れている。
どうにかしてほしいとは思うが、その理由の原因の元凶に話してしまったら何もかもが台無しになるとわかっているので、主人に話せるわけがないのだった。
雑魚の話を聞いて一番に思ったのが、先程も言った通り『聞かなきゃ良かった』だ。
まず誕生日というものは厄介だ。
聞いてしまったら、耳にしてしまったら、何かしら祝わないとソワソワしてしまうのだ。
知ってるのに何もしなかったら、その日一日中「あー誕生日だと知っていたのに何もしなかった…」と謎の罪悪感に苛まれるのだ。
588
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:00:12 ID:mZA/AUjk0
(゚、゚トソン(私の傲慢さを舐めないでほしい)
相手が何も気にしないかもしれなくても、私が嫌だという理由でおめでとうを言いたいだけ。ありがとうのかつあげ、いやこれは強盗レベルの野蛮さだ。
但しこれは諸刃の剣でもある。
大体のおめでとうは返される。私はそれが嫌だった。
誕生日を祝わないのは心苦しいくせに、祝われるのは嫌いだった。傲慢極まりない。
(-〜-トソン(そもそも、主人が誕生日の話を持ち出さないのがおかしいんですよ)
誕生日なんて甘いものを合法的に摂取できる日だというのに、あのイベント大好き甘いもの中毒おじさんが自己申告を3年もしてこなかったというのは、やはり、つまり、雑魚が言っていた説が正しいのかもしれない。
589
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:00:51 ID:mZA/AUjk0
( ^ν^)『──結婚記念日なんだって。同じ日にしたら喜びが2倍で良いだろうって奥様が言って、そうしたんだって、聞いたんだ』
.
590
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:02:03 ID:mZA/AUjk0
主人はなんでも出来る器用な人間だけれど、奥様のこととなると屋敷のものを燃やしたり引き篭ったりする不器用な人間でもあった。
お墓参りにすらようやく最近行けるようになって来たのだから、結婚記念日と同じ日の誕生日が辛い思い出である可能性は無くはない。
私がそうであるように、主人もそうなのではないだろうかと思うと、迂闊にお祝いなんて出来るわけがなかった。
(゚、゚トソン「……」
∩(゚、゚#トソン「んむぁむむむなががが」
考えれば考えるほど、頭から火が出そうになる。
祝うのかい、祝わないのかい、どーっちだい!
(゚、゚トソン「パワー!!」
(゚、゚トソン「むしゃくしゃしたときはお酒を飲むに限ります、今日はお高いお酒開けちゃおうかな!?とっておきのお酒……」
591
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:02:48 ID:mZA/AUjk0
(──じゃあさ、じゃあさ!)
(゚、゚トソン
(゚、゚トソン「……そう言えば、そうでした」
はしゃぐ可愛らしい声を、思い出した。そうだ、あの時も一緒にお酒を…。
私はいつも、何かしらの優しさに助けられていた。
592
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:04:02 ID:mZA/AUjk0
(゚、゚トソン「……うん、やりますか。ありがとうの強盗」
私は傲慢で、強欲だった。これは主人のためではなく、私がやりたい事をしたいだけ。
(゚、゚トソン「パンが無ければケーキを食べれば、隈がひどいなら原因をごっそり消して仕舞えば良いのです。それがトソン流、美の秘訣です」
いざ、良質な睡眠を得る為に。
"\(゚、゚トソン「ヤー!」
593
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:04:44 ID:mZA/AUjk0
業務終了時間間際、手を挙げて主人を呼び止めた。
\(゚、゚トソン「有休ください。明日」
(´・_ゝ・`)「珍しいね、どこか行くの?」
(゚、゚トソン「キッチンに篭ります」
(;´・_ゝ・`)「えー……いや、まぁ良いけど、あんまり…どんちゃんしないでね」
(゚、゚トソン「決して覗かないでくださいね」
(´・_ゝ・`)「僕、最近鶴助けたっけ…」
これで準備は万全である。
594
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:06:16 ID:mZA/AUjk0
∩(゚、゚∩トソン「作ります、よーっ」
朝イチのこと。
久しぶりに掃除も洗濯も何もしなくて良い。ご飯だけは軽食を用意して主人に渡してあるので何も気にする必要はない。
桃より繊細な両頬をパァンと叩いて気合を入れてみる。これから作るものはそれだけ神経を使うのだ。
(゚、゚トソン「オーブンを200℃に予熱しておきます。これ、とても大事です」
(゚、゚トソン「小鍋に水とバターを…投入っ!とうっ!カリッとしてる方が都合が良いから牛乳と砂糖も入れますよ」
ヾ(゚、゚トソン「悩むけど薄力粉かなぁ…多分薄力粉で良いはず…木べらで混ぜます!マゼマゼトソン!」
ヾ(゚、゚トソン「生地がまとまってきました…こう、筋トレしてるような気持ちになってきますよね」
c- (゚、゚トソン「ふう」
カッカッカ≠(゚、゚トソン「溶き卵を少しずつ加えて……なんかこの瞬間が好きなんですけど、わかるかな…ある程度の硬さになるまで混ぜ合わせマッスル」
595
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:07:29 ID:mZA/AUjk0
▽(゚、゚トソン「絞り袋に入れて、にゅってします。こういう形を作る瞬間は苦手なんですけど、わかるかな…丸く絞って出して形を整えて…」
(゚、゚トソン「霧吹き!それが〜一番大事〜」
(゚、゚トソン「オーブンに!ブン!します!!はぁ…体力勝負やでぇ…」
(゚、゚トソン「オーブンの扉は絶対開けてはなりません、なりません…物語でそういうふうに言われると開けたくなりますよね、わかります。でも駄目です。温度を180℃に下げてまた焼きます」
素早く動く。いつもの三倍速。
やることが多すぎてふざけられない。
∀⊂(゚、゚トソン「クリームを作りますよ!小鍋に牛乳とバニラエッセンスを入れます」
バニラエッセンス→∀⊂(゚、゚トソン「…」
∀\(、゚トソン ペロッ
"(゚言゚トソン"「エンッ」
:(公トソン:「ゥオ…ゥベベ…」
(゚、;トソン「スンッ……バニラエッセンス、わかっていても絶対一度は舐めますよね、舐めますよね?」
(゚、゚トソン「はあ、恐ろしい罠…」
596
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:08:11 ID:mZA/AUjk0
(゚、゚トソン「ボウルに卵黄を入れて〜砂糖を入れて〜
本当はお酒もちょっと入れたいけど…今日はシンプルに行きますか……お酒はあとで私が全部いただきます」
(゚、゚トソン「めっちゃ混ぜます。黄金の右腕を見せてやる!」
(゚、゚トソン「うおおおお」
(゚、゚トソン「粉を入れてさらに混ぜます。あー腕が、腕が辛い…樽酒より重い物は持てない細腕ですからね…お酒以外のものを持つと駄目なんですよね」
"(゚、゚トソン「お鍋に入れてからまた混ぜ混ぜタイム!」
(゚、゚トソン「お料理全般そうですけど、初めてお菓子を作り出した人は何を考えてずっと混ぜてたんでしょうかね…私は今何が出来るかわかってるからめげませんけど、確実に出来るもの知らずにずっと混ぜるのすごいと思います」
(゚、゚トソン「お、ぽこぽこしてきましたね……火を止めて、冷蔵庫に冷やしておきます」
(゚、゚トソン「そうこうしてる間にオーブンがまたブンしましたね、取り出して熱を冷ましておきましょう」
597
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:09:18 ID:mZA/AUjk0
ジャジャン$(゚、゚トソン「ここで真打登場!実は買いました、主人の金で!泡立て器くんですジャジーン!」
デュガガガガ$(゚、゚トソン「角を!立てるように立てるように!泡立て器くんって暴れ馬にみたいになって楽しいですね」
(゚、゚トソン「生クリームを混ぜて先程冷やしていたクリームと一緒にしてからまた混ぜます。明日私の腕マッスルマッスルしてたらどうしましょう、ノースリーブ着なきゃかな」
(゚、゚トソン「よし、あらかた出来ました」
(゚、゚トソン「……昔お母さんと作った時は全然出来なくて、何回も作り直したな…」
,(゚、゚トソン「……」
(゚、゚トソン「…いや、しんみりしてる場合ではナッスルです、まだまだやることはたくさんです!皮の中にクリームを詰めていきます」
⚪︎(゚、゚トソン「丸いものって可愛いですね、このままペットにしたいな」
(゚、゚トソン「よし、出来ました」
598
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:10:01 ID:mZA/AUjk0
(゚、゚トソン「また小鍋に水とグラニュー糖、そして水あめを入れます」
(゚、゚トソン「小鍋が沢山ある屋敷で良かった。…いや洗い物のことを考えたらそうでもないのか?」
(゚、゚トソン「水あめって食べにくいけどワクワクするのはダイレクトに甘いからでしょうかね?辛口の酒のつまみに…はしにくいですね、やはり塩と砂糖がシンプルで一番素晴らしいおつまみです」
(゚、゚トソン「焦げないように…焦げないように…」
(゚、゚トソン「炊き込みご飯のおこげはあんなにありがたいのにどうして料理の焦げって厄介なんでしょうか…一度焦げたチョコを食べたことありますがあれはもうカカオ99%より絶望の味でしたね…」
(゚、゚トソン「キャラメル色になりました、OKです」
599
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:11:02 ID:mZA/AUjk0
一つ一つを大事に、丁寧に積み重ねていく。
(゚、゚トソン「……ほんとに、良いのかな」
(゚、゚トソン「……いやこれ見たら主人絶対喜ぶと思いますし…大丈夫と思わなくない…」
(゚、゚;トソン「…」
(゚、゚トソン(嫌だと言われたら素直に謝ろう)
.
600
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:11:29 ID:mZA/AUjk0
コンコン、主人の部屋のドアを軽くノックして開ける。
奇しくも15時。おやつの時間だった。
(´・_ゝ・`)「あれ、織物おれた?」
(゚、゚ツルン「誰が美しい鶴ですか。キッチンに来てもらっても?」
仕事がひと段落ついたところだと言う主人が、ひょこひょこ後を着いてくるのを見て、すこし胸とお腹が痛かった。
601
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:12:26 ID:mZA/AUjk0
(;*´・_ゝ・`)「うわーーあー!!!なあにこれすごシュークリーム??あっカメラ…!はっ!食事の写真撮りたがる若者の気持ちが今初めてわかったよ!」
(;*´・_ゝ・`)「これ倒れない?っていうか食べれるやつ?どちらにせよすごいね!?」
キッチンに入るや否や、年甲斐もなくはしゃぐ主人にバレないようガッツポーズをした。
予想以上の喜び具合に、頑張った甲斐があったなと早くも筋肉痛がきている腕を摩る。
主人の前には、沢山のシュークリームがタワーのように積み重ねられている。
重ねすぎてキッチンから出られなくなってしまったのはご愛嬌だ。
+(゚、゚トソン「ふっふっふ、なんとこれ全て食べられます」
(;*´・_ゝ・`)「す、凄すぎる…!!何かのお祝いみたいだね」
(゚、゚トソン「お祝いです」
(´・_ゝ・`)「えっ何の日?建国記念日だっけ?」
(゚、゚トソン「今日…主人のお誕生日と、それから奥様との結婚記念日のお祝い、です」
(´・_ゝ・`)「え」
私の言葉に、主人が固まる。
やはり、地雷だったのだろうか。目を見れなくて床を見ながら早口で話を続けた。
602
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:12:59 ID:mZA/AUjk0
(゚、゚トソン「偶々ですが日にちを知ってしまったので、祝わないという選択肢がなかったんです。すみません、ありがとうの強盗です。いつも一応世話になっていますから、誕生日くらいはお祝いを…したかったんです」
(゚、゚トソン「でも主人がお誕生日を祝われるのが嫌ならその、もう一つの結婚記念日をお祝いすれば良いんじゃ無いかと思って、クロカンブッシュを、これクロカンブッシュという結婚式とかでもよく出るお菓子です」
(´・_ゝ・`)「そっか……なるほどね、それでずっと悩んでたんだねトソンくん」
主人がいつもの優しい声で喋り出した。
私はちらっと主人の顔を見て、相変わらずの下がり眉に今は少しだけホッとしたのだ。
603
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:13:37 ID:mZA/AUjk0
(゚、゚トソン「…」
(゚、゚トソン「私、私も誕生日、祝われるの好きではないんです。私も、大好きなおか…母と誕生日が同じで、昔は一緒にお祝いするのが大好きでした でも今はもう自分だけ歳をとって、お祝いなんてって」
昔働いていた所ではバースデーイベントがあった。
それは本当の誕生日ではない、店側に付けられた適当な日にちだったがそれでもやはり自分だけが祝われる事が哀しくて嫌だった。
稼ぐチャンスだと、自分に言い聞かせてもそれでもしんどい気持ちがあった時、一緒に働いていた天使シンデレラちゃんが朗らかな声で言ってくれたのだ。
ζ(゚ー゚*ζ『──じゃあさ、じゃあさ!トゥインクルちゃんのお母さんのお誕生日をお祝いしよ!』
ζ(^ヮ^*ζ『誕生日が同じ日なんてすっごく素敵だよ!そんな日にトゥインクルちゃんが悲しむより、楽しい気持ちの方が良いよ!』
目から鱗がぼろぼろ落ちた気分だった。
お母さんが亡くなった年から一度もお母さんを祝う事なんかしなかったから。
(゚、゚トソン「私それがすごく嬉しくて、祝ってくれる人がいることも悪いことではないんだって思えたから」
(゚、゚トソン「お祝いはしたかったのです」
604
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:14:17 ID:mZA/AUjk0
スカートの端を掴みながらぐだぐだと話すのを、主人は静かに聞いてくれた。
目が合い、ニコッと小さく笑われる。
(´・_ゝ・`)「ありがとう……沢山考えてくれて。……そしてごめんね、言いにくいんだけど…」
(゚、゚トソン「やはりお祝い嫌でしたか」
(´・_ゝ・`)「違う違う、あのね、僕の誕生日と結婚記念日は今日じゃないんだよ」
(゚、゚トソン
(゚、゚トソン「え?」
605
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:14:55 ID:mZA/AUjk0
(´・_ゝ・`)「10日後の17日なんだ」
(゚、゚トソン「あ の く そ ざ こ」
今鏡を見たら流石の私も般若のようになっているだろう。
なんたる赤っ恥。ここまで悩んで、日にちが違うだなんて。
(´・_ゝ・`)「韮塚くんに聞いたんだ」
(゚、゚トソン「彼奴はもう雑魚と呼ぶことすら勿体ない…ザって呼びます、ザ」
(´・_ゝ・`)「6月ってことまでは覚えててくれたんだね。いやあ2人には気を遣ってもらって申し訳ない」
ニコニコ笑いながら主人がクロカンブッシュを彼方此方から眺めている。先程までの緊張が嘘のようにどうでも良くなってしまった。酒を、酒を飲んでしまいたい。
606
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:15:25 ID:mZA/AUjk0
(´・_ゝ・`)「祝われるのがいやと言うわけではなかったんだけど、やはりどうしても…30越した人間がわざわざ自分の誕生日祝ってくれ!って言えないじゃないか。ハッピーバースデーハラスメント…つまりハピハラになりそうだし」
(゚、゚トソン「カピバラみたく言わないでください。ていうかハロウィンとクリスマスはあんなにイベントさせてるくせに?!」
(´・_ゝ・`)「ああでもそうだね、うん。嬉しい。誕生日と結婚記念日祝うのも祝われるのも久しぶりだ。ありがとう」
(゚、゚トソン「……」
最近で一番でかい溜息を吐いた。
甘ったれ下がり眉毛の主人は本当に嬉しそうな顔をしていて、毒気を抜かれる。
607
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:16:16 ID:mZA/AUjk0
(´・_ゝ・`)「トソンくんの誕生日はいつ?」
(゚、゚トソン「私の誕生日は6月15日です」
(´・_ゝ・`)「近いね。……あのさ、僕もお祝いして良いかな。君と、君のお母様のお誕生日を」
(゚、゚トソン「……」
(゚、゚トソン「高いですよ」
(´・_ゝ・`)「祝い代が?」
(゚、゚トソン「酒代が」
(´・_ゝ・`)「どんと来いだね!」
ドヤ顔で返してくる主人に、絶対無茶苦茶お高い酒を買って貰おうと誓った。
608
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:18:40 ID:mZA/AUjk0
そんな事を考えて、隣にある高く積み上げられた幸せの象徴を思い出す。
日にちが早かったとしてもお祝いとして作った気持ちは変わらない。これだけ高くて、艶やかなシュークリームが惨めになる必要はこれっぽっちもないのだ。
主人に食器を手渡す。乱雑になってしまったのは照れ隠しなんかではない。
(゚、゚トソン「とりあえず、召し上がってください。私はまだ有休中なのでお酒飲みますからね」
(*´・_ゝ・`)「わーい!……どうやって食べるの?これ」
609
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:19:38 ID:mZA/AUjk0
キャラメルで固められたクロカンブッシュに四苦八苦する主人は、とても良いつまみになりそうだなと思いながら笑ってミード酒を注ぐ。
一番上のシュークリームをもぎ取って齧る。カスタードが優しい甘さで、ミード酒のふんわりとした蜂蜜の香りが丁度良いペアリングになった。
(*´・_ゝ・`)「美味しい」
(゚、゚トソン「それは良かった」
(´・_ゝ・`)「ふふ、これだけ高く積み上げられてると、すっごい良い日って気持ちになるね。ありがとう、トソンくん」
(゚、゚トソン「…どういたしまして」
(゚、゚トソン(主人と奥様と、お母さんと、それから…私もおめでとうございます)
(゚、゚トソン「……」
(゚ー゚トソン
久しぶりに、今夜は良く眠れそうだ。
fin
610
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:23:28 ID:mZA/AUjk0
番外編の投下は以上になります。
お久しぶりの方もはじめましての方もお読みいただきありがとうございます。
>>570
さん、届きました。ありがとうございます、嬉しかったです。
6月中に仕上げて投下する予定でしたが大幅にズレました。でも投下できて良かったです。
前回雑魚の番外編を書くと言ったな、あれは嘘じゃ
また次回書けたらいいなと思います、気長に気長にお待ちください。
ありがとうございました。
.
611
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:24:44 ID:mZA/AUjk0
しえんついてるの今気付きました!
ありがとうございました!
612
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:41:43 ID:CD6vNwzs0
おつおつお
613
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 22:41:51 ID:cbV2EK4A0
サクサク読めたわ、乙!
ブーン系、シュークリームブーム…?
614
:
名無しさん
:2023/07/19(水) 23:46:04 ID:r0rgkgr.0
たまたま久しぶりに見に来たら投下きてたー奇跡!
ほっこりしたおつ!!
615
:
名無しさん
:2023/07/20(木) 00:09:14 ID:rCqE.rk20
おつ!
番外編うれしい
616
:
名無しさん
:2023/07/20(木) 15:14:32 ID:vgOhG/LE0
乙
617
:
名無しさん
:2025/01/04(土) 12:17:55 ID:B52hw1NY0
シュトレンやガレットデロワを見かけるたび
この作品を思い出します
618
:
名無しさん
:2025/03/06(木) 23:47:48 ID:dlNntido0
久々に読み返した
酒と甘いもんが欲しい
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