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('、`*川魔女の指先のようです
81
:
名無しさん
:2017/12/18(月) 21:12:09 ID:/.UYpKWU0
「はい。
海底に沈んでいた残骸――木っ端程度の――を探索していたところ、密漁船から発砲されたと思わしき薬莢が複数発見されました。
ですが、どれも九ミリ口径の薬莢で、防弾着を貫通するには威力が足りないものです。
無論、あくまでも海底で発見された証拠品に限って言えばの話です。
分析官によると、使用されたのは口径の大きいライフル弾の可能性が濃厚とのことです」
肝心の証拠の固まりとも言える沈没船は、すでにジュスティアが回収している。
その船の中にはこちらが欲する多くの証拠が眠っているが、それはジュスティアとしては表に出したくない証拠でもある。
証拠の重みを天秤にかけた際、優位にあるのはジュスティア側だ。
不正を良しとしないジュスティア人の気質に対して信頼してはいるが、それでも人間は窮地に追いやられた際に何をしでかすか分かった物ではない。
いざとなれば偽り、欺き、劣勢を優勢にする。
ジュスティア人という一括りで考えない方が、今回の事件はいいだろう。
「そしてこれは海中で六時間以上調査をしてきた私の意見ですが、おそらく海底には他の証拠品は見つからないかと。
事件後、ジュスティアによってあの一帯は大掃除がされました。
彼らにとって不利益になるような物が残されているとは考えにくいです」
「……恐らく、ないだろうな」
ニクスの意見を支持したのはフランシスだった。
腕を組み直し、全体に視線を向け、傾聴を促す。
物音一つしない静寂の中、フランシスはペニーを一瞬だけ見た。
「証言についてはどうだ?」
('、`*川「それについては私から。
漁師の話では、昔から密漁は頻繁に行われていたとの事ですが、どこの人間なのかについては分からないままです。
今朝の事件についての目撃者は、ほぼ絶望的かと」
漁師が沖に出ない程の早朝に船に乗って沖合に行くのは、密漁者だけだ。
証拠物品だけでなく証言さえも集まらなければ、イルトリアは己の無実と真実を公にすることは出来ない。
世界を揺るがす力を持った二つの街が衝突することは、双方ともに望んでいない事だ。
だがこのままでは、イルトリアは一方的に武力を振るったと世間に嘘の情報を広められ、最悪の場合はイルトリアに恨みを持つ街が結託して攻め入られるかもしれない。
「だろうな。
なら、次に連中が打ってきそうな手は分かり切っている。
こちらを糾弾し、この島から排除することだ」
フランシスはさも当然であるかのようにそう語ったが、この場にいる全員がそれは憶測ではなく必ず実現する予言だと考えていた。
ジュスティア軍の行動理念には常に正義という大義名分があり、彼らはその名のもとに武力を行使する。
つまり、彼らからしたらイルトリア軍は不当にこの島を占拠している存在であり、罪のない漁師を殺した憎むべき存在なのである。
そんな存在が目の前にいたら、彼らは嬉々として戦いを挑んでくるだろう。
「期を見て襲撃してくるだろうが、奴らは我々が対応出来るとは思ってないだろう。
慢心した状態で襲ってきた連中は、サプライズパーティーでも開いて歓迎してやるといい。
この基地を防衛しつつ、証拠を探すのが我々の任務だ」
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