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('、`*川魔女の指先のようです
275
:
名無しさん
:2018/01/08(月) 07:39:40 ID:WgoVE2mI0
イルトリアは各地に独自の情報網を構築しており、この島での出来事も新聞に載るよりも速く正確に知ることが出来るはずだ。
彼らがフランシスの裏切りに勘付き、彼一人ではなくジュスティア側に協力者がいなければ成立しない計画であることを察し、
ジュスティア軍内部の裏切り者の存在に気付けたのであれば、確かに理解は出来る。
イルトリアは恐ろしいほどに察しがいいのだ。
だが、互いに多くの軍人を失った市長同士が手を組むだろうか。
本当にそうなったのだとしたら、彼が取り戻そうとしているジュスティアの姿からは遠く離れ、むしろ逆の方向に進んだことになってしまう。
早急に戦争が始まらなければ、脆弱なジュスティアだけが彼の前に残る。
それは最も無残な形での夢の終わり。
この計画で死んだ彼の部下は皆、無駄死にしたことになる。
それは、何があっても回避しなければならない。
部下達はジュスティアの未来のための尊い犠牲として死んだのであり、断じて、失敗した作戦の犠牲者であってはならないのだ。
何もかもが手遅れになる前に、すぐに行動を起こすことにした。
内線につなぎ、基地内に残っていた砲兵隊所属の三人を指令室に招き入れた。
三人の表情は典型的なジュスティア人らしく怯えを抑制し、その体は微動だにしなかった。
内心では魔女に怯えているだろうに、流石はジュスティア人である。
全てのジュスティア軍人がこうあるべきだと、テックスは常々思っていた。
「諸君らは口が堅いかね?」
まず、会話はそこから始まった。
そして全員が彼の意図を理解し、彼らが無言で示した同意の意志を見て決して多言せず秘密裏に作戦を遂行出来る兵士であることを確認してから、
テックスは嘘を交えながら彼らに命令を下すことにした。
「ギコ・コメットを知っているだろう?彼がイルトリアの狙撃手に情報を流していることが分かったんだ。
彼を捕え、ここに連れてきてほしい。
抵抗するようであれば殺しても構わない」
手短に命令を告げ終え、テックスはまだ時間がある事を悟った。
時間があれば魔女を殺すことも出来る。
魔女の死体を掲げ、イルトリアを激怒させるのだ。
三人が部屋を出て行く時、その背中に確かな怒りの感情を見て取ることが出来た。
ジュスティア軍人は裏切りを決して許さない。
いや、ジュスティア人の性質と言ってもいいだろう。
正義に反する全ての行いは彼らにとって幼少期より何度も言い聞かされた教訓にして家訓であり、彼らの精神の根底に根差す気質と化し、生きる上で必要な価値観へと昇華している。
まずは殺しやすいギコからだ。
彼は今朝早くに基地に戻り、それから街に向かったという報告がある。
彼をその時点で殺さなかったのは迂闊だったが、逆に、こちらが手を出さなかったことに油断しているかもしれない。
彼の行き先は街に散らばる兵士達から聞き出せば容易に知ることが出来る。
後は捕える過程で殺せば、残すところは魔女一人となる。
戦車を動かし、山狩りを行うべきだろう。
重厚な装甲に守られた戦車は陸上最強の兵器だ。
狙撃銃程度では太刀打ちは出来ない。
例えそれが、対強化外骨格用の徹甲弾だとしても、手も足も出ないのが現実だ。
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