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('、`*川魔女の指先のようです
24
:
名無しさん
:2017/12/17(日) 08:12:03 ID:YAAXsb060
出来上がったばかりの野菜炒めの中でも存在感を放つ肉厚の茄子を噛みしめると、甘い汁が溢れ出す。
ベーコンから抜け出した塩分がもやしとキャベツに染みつき、ニガウリの仄かな苦みがまた一層酒を進ませる。
ビールの苦みが野菜炒めの単調な味と相まって豊かな味へと変貌する。
軍務に就いている時には酒はご法度であるため、これは実に一か月ぶりの酒という事になる。
久々に飲む酒の美味さと言ったら、どんな高級料理もかすむほどの魔力がある。
染み渡るアルコール。
胃を刺激する炭酸。
吐き出さずにはいられない満悦の溜息。
夕日が森の向こうに沈む様子を眺めながら、晩酌を楽しむ。
黄昏時の空に浮かぶ巨大な月は妙に白く見えた。
冷たい夜風が雲を運び、ほどなく夜が訪れた。
ランタンの明かりが頼もしく感じられる間に、すでにペニーは次の料理に取り掛かっていた。
と言っても、コンビーフを焼くだけなので料理とは言い難い。
片面を焼いたらひっくり返し、そこにマヨネーズをかけて食べ、片面が焼けたら再び逆さにするだけだ。
しかしこれが実に美味いもので、酒にぴったりなのだ。
単純な味だけに酒の味と喧嘩をすることもなく、油を含んでいるから悪酔いを避けられる。
何の気なしに炊事場の方に目をやると、炎の明かりが揺らめくのが見えた。
どうやら火を起こすことが出来たようだ。
満月を眺めながら酒を飲み、筋肉が緊張から解き放たれていく感覚に身を任せる。
草を踏み倒す音が近付いてきたため、視線をそちらに向ける。
⌒*リ´・-・リ「あのー、もしよろしければ一緒にお食事でもいかがですか?」
先ほど炊事場で話をした女性だ。
('、`*川「料理は上手に出来ましたか?」
⌒*リ´・-・リ「えぇ、あの人達が見ていない隙に入れ替えたらあっという間に火が点いたの。
そのお礼をしたくって」
('、`*川「それはよかった。
手土産が何もないのだけれど、ご一緒させていただいてもいいかしら?」
女性は笑顔で頷く。
⌒*リ´・-・リ「私、リリー。
お名前を訊いてもいい?」
('、`*川「ペニーでいいです。
よろしくお願いしますね、リリー」
コンロの火を消してから、ペニーは立ち上がった。
楽しげな笑い声と肉の焼ける香ばしい香りのする炊事場では、割と大きな規模の食事会が行われていた。
リリー一行だけでなく、どうやら炊事場を利用していた他のキャンパーが参加しているようだ。
('、`*川「あら、すごい混み具合ですね」
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