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('、`*川魔女の指先のようです

198名無しさん:2018/01/07(日) 21:02:33 ID:9ft78oqo0
「実は、本部から戦車隊と砲兵隊が来たんです。
市街地に出る、出ないで今揉めていて……」

ジュスティア軍の戦車隊と砲兵隊は、来るべき日――イルトリアとの激突の日――に向けて、温存され続けていた陸軍の秘蔵っ子だ。
おいそれと表に出す部隊ではないのだが、それがどうしてこのタイミングで派遣されたのか、ハインリッヒはまるで見当がつかなかった。
それに、選ばれた人間だけが配属される部隊だけあって、その意識の高さは時として同じ軍の人間との衝突の原因となることがある。

从;゚∀从「テックス大将はどう対応を?」

「賛成していますが、それ以外の人間が猛反対していまして」

ハインリッヒの意見は後者だ。
市街地に戦車を出せば、住民達は今以上に怯えた生活を余儀なくされる。
たった一人の狙撃手、ペニーがもたらす影響力の高さを改めて理解すると同時に、ハインリッヒはテックスの行動に違和感を覚え、彼らしくない判断だとも思った。

「何でも、本部の意向でもあるようなんです。
なので、市街地に送る部隊の編成と指揮系統を今整えているところなんです。
夜の九時頃には戦車隊が橋を封鎖し、砲兵隊が位置に着けるようにとの命令で、急いで準備をしていて……」

狙撃手一人を相手に戦争をするつもりだとしか思えなかった。
今はそれを置いて、ハインリッヒはスクイッドの死について詳しい情報を手に入れたかった。

从;゚∀从「分かりました。 では」

早足で兵舎に向かう途中、戦車や迫撃砲を搭載した車両とすれ違った。
本気でペニー一人に対して戦争を仕掛けるつもりなのだ。
兵舎に入ってすぐ、タカラ・ブルックリンに出会った。
その顔には悲壮感が漂っており、今の基地内の状況も相まって、青ざめていた。

( ,,^Д^)「ハインリッヒ曹長、スクイッド二等軍曹が亡くなりました……それと本部が戦車隊と砲兵隊を派遣してきました」

从;゚∀从「どちらも聞いています。
     何か私達の動きに変化は?」

( ,,^Д^)「市街地に派兵される前に、一度ミーティングをすることになっています。
     そこで、改めて決定があるかと」

从;゚∀从「分かりました。
     それで、スクイッド二等軍曹が死んだ状況を知りたいのですが」

周囲を見回し、タカラは声を潜めて言った。

( ,,^Д^)「いったん部屋でお話します」

二人は海兵隊の狙撃チームに割り当てられている部屋に入った。
ボルジョア・オーバーシーズとギコ・コメットがそこにいた。

(;・3・)「ハインリッヒ曹長、戻ったか。
    状況は聞いたか?」


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