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('、`*川魔女の指先のようです
134
:
名無しさん
:2017/12/25(月) 22:55:41 ID:ZLy5QeVs0
「いえ、何も……侵入の痕跡はおろか、どう侵入したのかも現在調査中でして……」
つまり、何も進展がないという事だ。
何か一つぐらい証拠が掴めれば、狙撃手の足取りを追えるというのに。
だがこればかりは部下を責められない。
事実、彼の部下は事件からすぐに調査を開始し、鎮火後は瓦礫の山を全てひっくり返す勢いで調べていた。
それでも見つからないのであれば、犯人はよほど念入りに痕跡を消したのだろう。
見つからなくても部下の責任とは言えなかった。
少なくともまだ犯人は島にいるだろうというのが彼の見解だった。
イルトリア軍を島から排除した時に橋は封鎖し、怪しい人間は全て通行不可にしている。
イルトリア人ともなれば問答無用で捕え、尋問の対象となっている。
だが今の段階で、イルトリア人は一人も島から出入りをしていない。
何かしらの方法で狙撃手をおびき出せば、身元と位置を特定出来るかもしれない。
そうすれば後は人海戦術で圧倒すればいい。
臆することは狙撃手にとって絶好の反応だ。
「……狙撃手をおびき出すしかない」
「ですがどうやって?」
議事録をノートに書き写していた参謀が怪訝な顔をした。
狙撃手の狙いはジュスティア軍そのものだ。
彼らが何かをせずとも、向こうから勝手にやって来る。
それは間違いない。
相手はこちらを皆殺しにしようとしている。
それがイルトリア人だ。
だが、相手が動かざるを得ない状況を作ればどうだろうか。
例え人道に反することだとしても、それで狙撃手がおびき出せるなら御の字である。
「火葬の予定はどうなっている?」
「二時間後の九時からを予定しています」
「今すぐ、その情報をラジオと島の放送を使って流すんだ。
勇敢なイルトリア人に敬意を表して火葬を九時から執り行う、と。
同じイルトリア人であればその場に現れるはずだ」
火葬場はバンブー島にある。
火葬の情報を事前に流せば、仲間の葬儀の場に現れたイルトリア人を捕える事が出来る。
気付かれないように火葬場の周囲、そして山中に兵を潜ませておけば、相手がこちらを狙撃した瞬間に居場所が分かる。
そのためには是が非でも相手がその場に現れるように整えてやらなければならない。
「葬儀には私も出席するという情報も付け加えるんだ」
「ですが、それでは……」
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