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終わる世界を旅するようです
16
:
◆1d/TyX49hk
:2017/09/01(金) 03:11:57 ID:O1AdCc3.0
のろのろ煙を吐き出しながら進む車が辿り着いたのは、山の麓に建った古い建物だった。
(;´_ゝ`)「あぁぁ…クーパーがこれ…煙…治るかなぁ…」
(#゚;;-゚)「もう、落ち込んでもしょうがないわよ。徹夜で整備すればなんとかなるわきっと多分分かんないけど」
( ´_ゝ`)「暗に寝ずにやれって言われた」
(-_-)「こっちですよ、二人とも」
ヒッキーに促されるまま、建物に入ってすぐ、おかえりなさい、と舌ったらずな声が響いた。
まとわりつく子供たちを一人一人撫でて、ヒッキーがただいまと声をかける。
(#゚;;-゚)「…ちびっ子がわらわらいるわ」
( ´_ゝ`)「本当だ。…図書館、か?」
(-_-)「…みたいなものです」
大量に並ぶ本棚に、その間に詰め込まれた机と椅子。
散らばった紙は堆く積み上げられ、古い本特有のカビ臭い匂いとインクの香りが鼻腔を刺激する。
ヒッキーとリリと同じ服を着た子供たちが机に向かっていくのをぽかんとした表情で見送った。
(-_-)「部屋は、えぇと、二階のを使ってください。普段あまり使っていないので」
( ´_ゝ`)「いや、お世話になります…と」
ヒッキーの声に心ここに在らず、といった雰囲気の兄者が、机の上の紙の束を手に取る。
並ぶ本棚を見て、それから机の上に雑多に置かれた紙を捲って、兄者は感嘆の声を出した。
( ´_ゝ`)「…すごいな。これ、本か」
(-_-)「えぇ、そうです」
(#゚;;-゚)「本の何が凄いの?」
( ´_ゝ`)「でぃはお嬢様だから知らないだろうけど、本なんて旧世紀の遺産だぞ。なんせ、俺たちが本を書いたところで、大抵は死んだらただの真っ白い紙に成り下がるんだから。だから、影響を受けない旧世紀の本だけが残る。希少だ」
(-_-)「あぁ、ええと、そうですね。まぁ、そんな感じです」
歯切れ悪く笑うヒッキーだが、兄者は本棚を見回しては驚くばかりで気付かない。
でぃだけが、じっと二人を見つめていた。
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