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脳内から指先までの距離
1
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:09:18 ID:agQVdYA.0
1.
【今日も映画みたいな夢うつつ】
( ・∀・) 「おいっす! キューちゃんのお見舞いに来たよ〜。そのために休日なのに早起きしたよ〜」
(,,゚Д゚) 「もう夜の七時だけどな」
o川*゚ー゚)o 「おっす、モラっち! あれ? ギコくんもいるじゃん」
(,,゚Д゚) 「久しぶり、キュートちゃん」
o川*゚ー゚)o 「久しぶりだねえ。部活はどう?」
(,,゚Д゚) 「もう引退試合が終わったから、これからはもっと来れるよ」
o川*゚ー゚)o 「あ、おねえちゃん聞いたよ! 個人戦で優勝したんでしょ!? すごいすごい!」
(,,*゚Д゚) 「そ、そうでもないよ」
( ・∀・) 「柔道とかいう、人を背中から叩きつけることにあらゆる手段を講じるスポーツに心血を注ぐ野蛮人……いますか〜?」
(,,#゚Д゚) ムカッ
(,,#゚Д゚) 「競技関係なく、一番大事なのはスポーツマンシップだからな。運動を通じた精神の鍛錬が目的でやってんだよ」
( ・∀・) 「いたねぇ〜〜〜〜〜〜」
(,,゚Д゚)=3 「何かに立ち向かう、何かに一生懸命に打ち込む。そういう行為がなによりも大事なんだ」 フンス
2
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:11:31 ID:agQVdYA.0
(,,゚Д゚) 「しんどいことがイヤだイヤだつって楽なほうへ逃げてくヤツは、どんどん性格がヒネていくからな」
( `・∀・) キリッ
( `・∀・)+ 「ぼくは生まれてこの方運動部に入ったことがありませんが、そんなことはないので説得力がまったくないですね」
(,,゚Д゚) 「本当か? 本当にないか?」
/^ヾo
┌────── ○==ノ:;☆_;;.ヽ===○
│ なあ? ∥(⌒ (゚ー゚*川n ∥ .∥
└───v─── /(_,,..てっ..,,__ ノ  ̄./i
∩`・∀)') (゚Д゚,,) _,.(~ ̄  ̄ ̄~ヘ, | !
ヽ:::::::::::ノ |:::::::〉 (~ ,::::::☆:::::::::☆:::::::::::::::.'' }i |
/:::::::::::ヽ |::::::::ヽ ノ ..:☆::::::::::☆:::::::::::☆::::." 丿
(_,ノ⌒ヽ_) L「\_)
_,,
( ・∀・)、
( ・∀・) 「おっ、キューちゃん! そのナイトキャップかわいいね〜」
(,,゚Д゚) 「お前は都合が悪いとすぐに話題を逸らすなあ!?」
o/^ヾ
ノ:;☆_;;.ヽ
川/*゚ー゚)ゝ 「でしょでしょ〜? 昨日ね、おねえちゃんが買ってきてくれたんだよ」
3
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:13:55 ID:agQVdYA.0
(,,゚Д゚) 「そういえばヒートは?」
o川*゚ー゚)o 「朝に来てたみたいだよ。わたしは寝てたから気づかなかったけれど」
(,,゚Д゚) 「そうなのか……なんか、話があるってメール貰ったんだけどな」
o川*゚ー゚)o 「大学受験についてじゃない?」
(,,゚Д゚) 「それならモララー呼んできてって書いてくると思う。こいつ進学しないから暇だろ」
ヘ( ・∀・)ノ 「呼ばれてなくてもきちゃうくらいに暇だよ〜ん」
o川*゚ー゚)o 「えっ、モラっちまだケータイ持ってないの?」
( ・∀・) 「必要だと思ったことがない。どうせ買ってもギコくんとヒートちゃんしか知り合いいないし」
(,,;゚Д゚) 「いやいやいや、お前バイトしてるじゃん」
( ・∀・) 「それが何か関係ある?」
(,,゚Д゚) 「バイト先と連絡とるときにおれを通じてやり取りするのさすがにやめて欲しいんだけど」
(,,゚Д゚) 「なんで知らない店の店長から伝言受けてお前に伝えなきゃいけないの」
( ・∀・) 「店長、ギコくんと直接会ったことないのに好きな食べ物とか志望校とか知っててウケたよね。どれだけ仲良しなの」
4
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:16:45 ID:agQVdYA.0
o川*゚ー゚)o 「あれ? モラっちは結局、進学しないんだ? 頭いいのにもったいないね」
( ・∀・) 「いつだって問題になるのはお金と時間なんだよね。奨学金で借金するのは嫌なので」
(,,゚Д゚) 「長い目で見たら絶対に進学した方が良いけどな。つーかレベル落とした私立なら特待とれるだろ?」
( ・∀・) 「特待生で通ったら朝起きて面倒な日に休めないらしいよ。ゴミだよゴミ。二度寝したい日は二度寝するの」
(,,゚Д゚) 「この日の本に存在するゆとり世代の代表みたいな完全無欠の怠け者」
( *・∀・)ゞ 「褒めるねえ〜〜〜〜〜〜」
(,,゚Д゚) 「なんだこいつ無敵か?」
ガチャ
ノパ⊿゚) 「ただいま、キュー。具合は大丈夫?」
o川*゚ー゚)o 「あっ、おねえちゃん。モラっちとギコくん来てるよ」
(,,゚Д゚) 「メール見たぜ」
( #・∀・) 「おうおう! 早くもてなしてくれない!?」
ノパ⊿゚) 「ギコはともかく、モララーは呼んでないんだけど? 帰っていいよ」
(,,゚Д゚) 「病人の見舞いでこの態度って、改めて思うけどお前マジでイカれてんな」
5
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:18:04 ID:agQVdYA.0
( ・∀・) 「ぼくの元気な波動でこの室内を共鳴させてるんだけど? 共振知らないの?」
ノパ⊿゚) 「すぐにわけのわかんないこと言うから女子に嫌われるんだよ」
(,,゚Д゚) 「かといって男子からも評判悪いからな。おれ以外に友達いるのか?」
( ・∀・) 「ぼくに好かれたいなら、それなりの努力はすべきでは?」
ノパ⊿゚) 「あっちに脳外科があるから、一度見てもらったら?」
(,,゚Д゚) 「おまえが努力をしろよ。まずは毎日学校へ来るところからだぞ」
o川*゚ー゚)o 「……学校かあ」
_,, っ
ノハ=⊿=) ジィ―――――――――――――――――→ (-Д-;,,) っ
( ・∀・) 「やめとけ! やめとけ! あそこは底抜けのアホどもしかいないよ」
o川*゚ー゚)o 「えー、そんなことないよ」
( ・∀・) 「教室とか地獄だよ。狭いし、うるさいし、不潔な人間もいるし。この病室の方が何倍もマシだね」
o川*゚ー゚)o 「でもギター弾けないよ?」
_,,
( ・∀・) 「じゃあダメだ。一生入院しませ〜ん」
o川*^ー^)o 「うんうん、モラっちはそれがいいよ」
6
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:19:28 ID:agQVdYA.0
て
(,,゚Д゚) そ ハッ
(,,゚Д゚) 「そういえばヒート、メールに書いてた話ってなんだ?」
ノハ;゚⊿゚) 「ああ、その、ちょっと……勉強を教えてもらおうと思って……」
( ・∀・) b
ノハ;゚⊿゚) 「ギコも忙しいのはわかってるんだけど、このままじゃヤバいんだよね」
ノハ;゚⊿゚) 「ホント! 少しだけでいいから〜〜〜〜〜〜!」 パンッ
゛人"
(,,;゚Д゚)「待て待て待て! 教えるのは構わないけど、おれは別に頭良くないぞ」
゙乂"
O "
( >∀<)メ
⊂ O "
ノハ;゚⊿゚) 「でもわたしよりは上でしょ!? お願い!」
人
(,,゚Д゚) 「モララーの方が上だって。こいつ学年二位だぞ」
乂
_n
Σ ( l
\ \ (・∀・´ )
ヽ___ ̄ ̄ ノ
7
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:21:54 ID:agQVdYA.0
ノハ ;⊿;)9m 「こいつに教わるのが嫌だから、ギコに頼んでるんだろ〜〜〜〜〜〜頼むよ〜〜〜〜〜〜」
(,,-Д-) 「確かにキチガイのあいつに勉強を教わるのは癪かもしれないが……やむを得ない場合もある」
ノハ;゚⊿゚) 「えぇ〜〜〜〜〜〜臆病で卑怯者のクズだよ〜〜〜〜〜〜?」
(,,゚Д゚) 「自分では個性派のつもりなんだから、そういうこと言うのやめてやれよ!」
ノハ;゚⊿゚) 「どこにでもいるダメ人間なのに個性もなにもないでしょ〜〜〜〜〜〜」
(,,゚Д゚) 「とにかく、なんと言おうとおれは教えられない」
ノハ;゚⊿゚) 「うわぁ〜〜〜〜〜〜」
ノハ∩⊿∩) 「いやだ〜〜〜〜〜〜」
ノハ-⊿-) スゥー
ノハ-⊿-) =3 ハァー
ノパ⊿゚) + キッ
ノパ⊿゚) 「ねえ、モララー。わたしに勉強教えてくれない?」
( ・∀・) 「本人の目の前でそんな会話をしたあとでよくその言葉を出せるね。尊敬するよ」
(,,゚Д゚) 「?」
ノパ⊿゚) 「?」
( ・∀・) 「本気で解せないって顔するのやめて」
8
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:23:04 ID:agQVdYA.0
モララー
┌────┘
|1.ちょっとヒネた高校三先生
|2.継続的な努力が嫌い
↓3.意外にも面倒見が良い
( ・∀・)
(:::::::::::::)
(|:::::::::::::|
i,_,ノi,_,ノ
あ あ ど う か 、
9
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:24:31 ID:agQVdYA.0
【いつまでも手をつないでいた】
ξ;゚⊿゚)ξ 「ちょ、ちょっと……! やめてください! クーさん! 聞いていますか!!」
∩ ∩
川 ゚ -゚) 「へへへ、大丈夫や……心配することあらへん。大丈夫や、ツンデレちゃん」
っ”
ξ;゚⊿゚)ξ 「話を聞いて下さい! いやっ! 触らないで!」
∩ ∩
川 ゚ -゚) 「力を抜きや……じゃあいくで……」
っ”
ξ;゚⊿゚)ξ 「ああ、やめて、どうか、どうかそれだけは」
川 ゚ -゚) 「心配せんでもええよ。うちにまかしとき」
っ”
┌───────
│ いけるいける!
└──y──── ┘
∧ ∧
川 ゚ -゚) ξ(゚Д゚;∩ _
/ 、_づ━→ ノ_ )\
〉 , ` / / `v^ヽ⌒
( ( 〈_/ ̄l」 し'⌒∪
┌────ヘ───────────
│ 痛い痛い痛い! 離して下さい!
└────────────────┘
10
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:26:28 ID:agQVdYA.0
川 ゚ -゚) 「うーわなんやこれ。マジで固すぎるな。まったく抜けへんやんけ。うわうわうわ、血ィ出てきたで」
ξ;゚Д゚)ξ 「ですから、最初からそう言ってるでしょう!? この胸の矢は絶対に抜けないんですって!」
川 ゚ -゚)、 「善意百パーセントの引っこ抜きやんか。悲しくなるからそんなに怒らんといて」
ξ;゚Д゚)ξ 「もう、矢には触らないでください!」
川 ゚ -゚) 「いやでも、邪魔やろ、それ」
ξ゚⊿゚)ξ 「……仕方がないものなんです。これはわたしの罪の証ですから」
川 ゚ -゚) 「服、着られへんやん」
ξ;゚⊿゚)ξ 「うっ」
川 ゚ -゚) 「いくらここがゴミ溜めの街言うても、自分、わいせつ罪になるで。どんだけ罪を重ねんの」
ξ゚⊿゚)ξ 「地上のルールはまだよくわかりませんが、なんとかします」
川 ゚ -゚) 「これからずっと裸なん? 引くわ……。あ、いくら引いても矢は抜けないか」
川 ゚∀゚) 「ワハハハハハハ!」
ξ#゚⊿゚)ξ 「うるさい!」
川;゚ -゚) 「!?」 ビクッ
ξ#゚⊿゚)ξ 「あなたと話していても時間の無駄です! わたしはひとりで服を探してきます!」
川;゚ -゚) 「……」
11
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:28:32 ID:agQVdYA.0
ξ#゚⊿゚)ξ 「拾ってくれたお礼だけは言っておきます! それでは!」
川;゚ -゚)「あの」
≡≡≡≡≡ξ#゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿゚)ξ ピタッ
ξ(゚Д゚#ξ 「なんですか!?」
川;゚ -゚) 「うちのお古やけど……下着と服、貸したるから」
ξ#゚⊿゚)ξ 「……」
川;゚ -゚) 「いくらなんでも、全裸で外を歩いてたら捕まるで」
ξ゚⊿゚)ξ 「……」
川;゚ -゚)「どこから来たのか、どんな事情なのかも知らんけど、それくらいは分かるやろ?」
ξ´⊿`)ξ 「……それも、そうですね」
川 ゚ -゚) 「じゃあ、ちょっとこっち来て」
ξ´⊿`)ξ 「はぁい」
12
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:30:22 ID:agQVdYA.0
川 ゚ -゚) 「確かこのへんに……」
川#゚ -゚) 「ああ、もう、邪魔やな。なんでこんなに服あんの……。ん? なんやこのカバン……誰のやねん……」
ξ゚⊿゚)ξ 「普段からもっと、整理整頓したらどうですか?」
川 ゚ -゚) 「ごめんちょっと置かせて」
ξ゚⊿゚)ξ 「!?」
ξ#゚⊿゚)ξ 「私の胸に刺さった矢に、服やカバンをかけないでください!」
川 ゚ -゚) 「サンキュな」
ξ;⊿;)ξ 「ううう、どうしてこんなことに……」
川*゚ -゚) 「お! パーカーがあるで! 前をガッバー開けとけば完璧やんけ!」
ξ;⊿;)ξ 「なんでもいいので早くしてください。悲しくなってきました」
川 ゚ -゚) 「ほい。下着とパーカーな」
ξ;⊿;)ξ 「どうもご丁寧に」
13
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:34:20 ID:agQVdYA.0
ξ゚⊿゚)ξ 「あ、これいいですね。フードを被れば頭も隠せますし」
川 ゚ -゚) 「血、つけんといてな」
ξ゚⊿゚)ξ 「クーさんが矢を触らなければ血は出ません」
川 ゚ -゚) 「どっかにぶつけるで」
ξ゚⊿゚)ξ 「気をつけます」
(m)
目 ピコーン
`′
川 ゚ -゚)
川*゚ -゚) 「せや! いっそのこと、折ればええんちゃう? 根本だけ残してボキッと折るか?」
ξ゚⊿゚)ξ 「残念ながら、無駄です。この矢は決して折れません」
川 ゚ -゚) 「ほんなら刃物で切るのは? ノコギリでゴリゴリやったろうや」
ξ゚⊿゚)ξ 「燃やしても、凍らせても、砕いても、潰しても……どんな手段も無駄です」
ξ゚⊿゚)ξ 「神に刺された矢ですからね、人間如きにはどうにも出来ませんよ」
川 ゚ -゚) 「ほーん。大変やな。がんばれー」
ξ゚⊿゚)ξ 「自分のやりたい事ができなかったからって、急に興味失せるのやめてくれません?」
14
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:35:18 ID:agQVdYA.0
ξ゚⊿゚)ξ 「あ、これいいですね。フードを被れば頭も隠せますし」
川 ゚ -゚) 「血、つけんといてな」
ξ゚⊿゚)ξ 「クーさんが矢を触らなければ血は出ません」
川 ゚ -゚) 「どっかにぶつけるで」
ξ゚⊿゚)ξ 「気をつけます」
(m)
目 ピコーン
`′
川 ゚ -゚)
川*゚ -゚) 「せや! いっそのこと、折ればええんちゃう? 根本だけ残してボキッと折るか?」
ξ゚⊿゚)ξ 「残念ながら、無駄です。この矢は決して折れません」
川 ゚ -゚) 「ほんなら刃物で切るのは? ノコギリでゴリゴリやったろうや」
ξ゚⊿゚)ξ 「燃やしても、凍らせても、砕いても、潰しても……どんな手段も無駄です」
ξ゚⊿゚)ξ 「神に刺された矢ですからね、人間如きにはどうにも出来ませんよ」
川 ゚ -゚) 「ほーん。大変やな。がんばれー」
ξ゚⊿゚)ξ 「自分のやりたい事ができなかったからって、急に興味失せるのやめてくれません?」
15
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:36:39 ID:agQVdYA.0
川 ゚ -゚) 「……ずーっと気になっててんけど、聞いてもええ?」
ξ゚⊿゚)ξ 「ええ、どうぞ」
川 ゚ -゚) 「褐色なのはわかる」
ξ゚⊿゚)ξ 「はい」
川 ゚ -゚) 「ところどころに模様みたいなイレズミがあるのも、まあわかる」
ξ゚⊿゚)ξ 「はい」
川 ゚ -゚) 「頭から伸びとるツノと、腰の裏から生えとる羽がマジで意味わからん」
ξ゚⊿゚)ξ 「はい」
川 ゚ -゚) 「はいじゃないが」
川 ゚ -゚) 「自分、なんなん?」
ξ゚⊿゚)ξ 「お家に入れて貰っただけでなく、お洋服も借りるのですから話さないわけにはいきませんよね……」
川 ゚ -゚) 「家も服もボロボロやけど勘弁な」
ξ゚⊿゚)ξ 「しかし……どこから話せば良いのか」
川 ゚ -゚) 「手短にな」
16
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:38:46 ID:agQVdYA.0
ξ-⊿-)ξ「そう、あれは、嵐の夜でした。わたしは、一週間後に差し迫った魔界大音楽祭に影響が出ないか心配していました」
ξ゚⊿゚)ξ 「あ、魔界大音楽祭というのは四百四十四年に一度開宴される、魔界全土を挙げてのお祭りのことです」
川 ゚ -゚) ガサガサ
っ”□
ξ-⊿-)ξ 「わたしのお父様は亡者楽器の首席奏者……魔眼を使った正確なリズム感と演奏方法を買われて抜擢され早四度目となりました」
ξ-⊿-)ξ 「今回のお祭りで、わたしははじめて奏者として参加することを許されました」
川 ゚ -゚) ビリッ
っ”⊿
ξ-⊿-)ξ 「しかし、わたしの妹は参加を許されませんでした。前回と同じく、裏方での仕事を指示されてしまったのです」
ξ-⊿-)ξ 「妹は、それが酷くショックだったようです」
川 ゚ -゚) ザバーッ
っ::::::::::c
ξ-⊿-)ξ 「どうして姉よりも上手い自分が選ばれなかったのか、とお父様に直談判していました」
ξ-⊿-)ξ 「……事実、妹の演奏はわたしよりも見事だと思います。昔から、何をやらせてもわたしよりも上手くこなす子でした」
川 ゚ -゚)y- トントン
::::::::::
17
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:40:21 ID:agQVdYA.0
ξ-⊿-)ξ 「昔からわたしに対して思うところがたくさんあったのでしょう。魔界大音楽祭の件でとうとう限界が来たようです」
ξ-⊿-)ξ 「実はわたしも、妹に対して内心劣等感を抱えていたものですから売り言葉に買い言葉で喧嘩になってしまい……」
川 ゚ o゚)。 ズズズズッ
っ\::::::
ξ-⊿-)ξ 「妹は家を飛び出して行きました。これが後に、魔界どころか天界をも巻き込む騒動に発展するなんて、考えもしませんでした」
ξ-⊿-)ξ 「そして翌日……あの暴虐非道な……」
川(゜)Q(゜) 「ああ、ああああああああ、はああああああああッ!! キ、キクゥ〜〜〜〜〜〜!!」
ξ;゚⊿゚)ξ 「えっ!?」
川(゜)Q(゜) 「あ゛あ゛あ゛〜〜〜〜〜〜たまら〜〜〜〜〜〜ん!!」
ξ;゚⊿゚)ξ 「何? なんですか!? この粉を吸い込んだんですか!?」
川(゜)Q(゜) 「あ゛〜〜〜〜〜〜!!」
ξ;゚⊿゚)ξ 「あのう……お話、まだ聞く気ありますか?」
川(゜)Q(゜)
川 ゚ -゚) スッ
18
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:42:55 ID:agQVdYA.0
川 ゚ -゚) 「お前ほんまええ加減にせえよ。うちがクスリキメてなかったら殺してるぞ」
ξ;゚⊿゚)ξ 「えっ、何か粗相を……?」
川 ゚ -゚) 「話が長い。手短に話せ」
ξ;゚⊿゚)ξ 「……」
川 ゚ -゚) 「あのなあ、ここは泣く子も黙る、世界中のゴミが捨てていかれる場所やぞ。魔界なんかより地獄やわ」
ξ;゚⊿゚)ξ 「魔界より地獄……」
川 ゚ -゚) 「他人の身の上話、ましてや不幸話とかこの世で一番興味がない事柄なんや」
川 ゚ -゚) 「率直に言ってくれやは。ツンデレちゃんは何者やねん」
ξ゚⊿゚)ξ 「悪魔、です」
川 ゚ -゚) 「褐色肌、体にあるイレズミ、頭のツノ、腰の羽……まあ、悪魔やろなあ」
ξ;゚⊿゚)ξ 「お、驚かないんですね……」
川 ゚ -゚) 「ほんで?」
ξ;゚⊿゚)ξ 「え?」
川 ゚ -゚) 「ほいで、こっからどうしたいねん」
ξ;゚⊿゚)ξ 「特に何も考えていませんが……」
19
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:44:07 ID:agQVdYA.0
川 ゚ -゚) 「あ、じゃあ、旅とかしたくないか? 旅。地上のルールを知るにもええんちゃう?」
ξ*゚⊿゚)ξ 「旅! いいですねえ! 確かにあなたの言うとおりです!」
川*゚ -゚) 「賛成か?」
ξ*゚⊿゚)ξ 「ええ、賛成です!」
川*゚ -゚) 「よっしゃよっしゃ! じゃあもう奴隷商人を呼んどるから、もうちょいここに居てな」
_,,
ξ゚⊿゚)ξ 「えっ!?」
川*゚ -゚) 「いやー良かった。悪魔やから高く買ってもらえるやろなあ。これでクスリも服もたくさん買えるで〜」
ξ;゚⊿゚)ξ 「ちょ、ちょっと待って下さい! わたし、奴隷にされるんですか?」
川 ゚ -゚) 「うちの金のために売り飛ばされてくれへんか?」
ξ;゚⊿゚)ξ 「なんてヤツ! ちょっと! 離しなさい! 手を掴まないで!」
川 ゚ -゚) 「いやだって、ツンデレちゃん、矢を掴んだら怒るやんか」
ξ;゚⊿゚)ξ 「奇妙な気遣いやめろ! そこを遠慮できるなら初対面の人を奴隷に売ったりしないでしょ!」
川 ^ -^) 「いやあ家の前に全裸の女が死んでると思ったらまさか悪魔で、うちにとっての天使になるとはなあ! ワハハハハハハ!」
ξ;⊿;)ξ 「なんなんですかこの人!! 地上って怖い!! ああ、助けてお父様!!」
20
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:45:15 ID:agQVdYA.0
_ fタ ∧∧
/( |ξ゚⊿゚)ξ
/'vi'´ ノ ←━
と ノ`ヾ.l
(/ ↑
1.『星屑聖矢』を刺された悪魔 └┐
2.地獄でも良家の出 |
3.痛みには強い方 ツンデレ |
└─────┘
モララー
┌────┘
|1.ちょっとヒネた高校三先生
|2.継続的な努力が嫌い
↓3.意外にも面倒見が良い
( ・∀・)
(:::::::::::::)
(|:::::::::::::|
i,_,ノi,_,ノ
あ あ ど う か 、 許 し て お く れ 主 役 達 。
21
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:47:16 ID:agQVdYA.0
【また涙を裂いて笑うのだ】
(‘_L’) 「つまり、あなたの弟さんは……その、形はどうあれ……本人は真剣に……しあわせを求めてこんなことを?」
( ´_ゝ`) 「ああそうさ。街から離れた場所に洞窟を掘って中に女神像を飾り、そこに住んでいる」
( ´_ゝ`) 「常にマントに身を包み、日夜女神像に向かって祈りを捧げるのも全部、オトジャが幸福になりたいからなんだ」
( ´_ゝ`) 「ちなみに、教義は日々変化していく。この間まで、家の中にいる間は両腕を縛るって決まりがあった」
(‘_L’) 「ええと、あの、抑圧されたがっている? その……ルールに追い込まれることで、不便さを解除したらしあわせになれると?」
( ´_ゝ`) 「さあ、どうだろうな」
( ´_ゝ`) 「唯一絶対、確実なことがひとつだけある」
(‘_L’) 「確実なこと?」
( ´_ゝ`) 「夜中目が覚めると、女神像と目があって怖いんだ」
X
(^_L^) 十 「はははははは」 ( ´_!_` )
22
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:50:01 ID:agQVdYA.0
(‘_L’) 「しかし、弟さんが信仰している独自の決め事。宗教を、なぜ、どうして兄のあなたも行っているのです?」
( ´_ゝ`) 「なぜって、おれは兄貴だからな。いつだって弟の幸せを願っている」
(;‘_L’) 「それは、どうかと思いますが……いや、ああ、ううむ……」
( ´_ゝ`) 「旅人さんのくせに、口下手だなんて珍しいな」
(;f‘_L’) 「……」 ポリポリ
( ´_ゝ`) 「詳しいことは本人に聞けばいい。ほら、帰ってきたぞ」
(´<_` ) 「アニジャ、こちらの方は?」
( ´_ゝ`) 「旅人さんだ。街でおれ達の噂を聞いてここに来たらしい」
(´<_` ) 「それはそれは! 慧眼さすがですな。宜しければ神託を授けたいもので」
(´<_`* ) 「ムムッ!」
23
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:51:27 ID:agQVdYA.0
┌────────────────────────┐
| 来ましたッ! 『ご飯にシチューをかけるな』。だそうです!
└──────v──────────────────
(´<_` )
. (つ、;;」:::::Ζ_
. ∠::└く:::::::`て_
〈_/`匸l ̄ ̄´
( ´_ゝ) (L’; )
〈:::;〈N〉 / `!
/:ソ;;X! 〈_/ _,,}
ん'_),) | /_j
`´
┌─────────∧───────────┐
| 一体なんのことかよくわからないのですが……
┌──∧─────────────────┐──┘
│ 神託とか言って、いつも適当なことを言うんだ
└────────────────────┘
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━
━━━
━
(´<_` ) 「結局、ルールなんですよ。常識、価値観、大系、意思……なんと呼んでも良いですが」
( ´_ゝ`) 「いろんな国を見てきた旅人さんなら、受け入れやすいんじゃないか?」
(‘_L’) 「そうですね……なんとなくは」
24
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:53:28 ID:agQVdYA.0
(´<_` ) 「多数の人々による世界の塗り替え。時代や環境の変化とともに、常識なんて、そこにある価値観によっていくらでも変わります」
(´<_` ) 「誰かの現実はいらない。誰かの世界もいらない。おれは、おれだけの真実を握りしめたいわけですな」
( ´_ゝ`) 「オトジャの意思は尊重する。だが、この宗教を真実という感性は理解できんがな」
(´<_` ) 「それはおれのすべてを否定しているのと同じだ、アニジャ。嫌ならいつでも出ていって構わん」
<( ´ 3 `)> 〜♪
( ´_ゝ`) 「ま、あの街の常識に賛同できないのはおれも同じなのさ」
(‘_L’) 「街の、一般常識から外れてしまったのですか?」
(‘_L’) 「だから、自分で新しいルールを作って、ええと、その中では幸福だと思い込んでいる?」
(´<_`# ) 「なんだと?」
( ´_ゝ`) 「ははは。手厳しいな」
(‘_L’) 「つまり、他人を見下し、自分に都合の良い理屈を作って……」
(‘,_L’) 「あー……、仮想的に、相手より上に立っているという自分をこころの中に作り、有能感を得ている?」
(゚<_゚ #) 「貴様……!」
( #´_ゝ`) 「旅人さん、いくらなんでも言い過ぎだ」
(;‘_L’) 「し、失礼」
25
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:56:14 ID:agQVdYA.0
(゚<_゚ #) 「正しい自殺などとわけのわからぬ常識を押し付けてくる奴らに迎合しろと言うのか!?」
(゚<_゚ #) 「そうだ。丁度良い。旅人さん、あなたは別のルールを知っている。話をするから、考えを聞かせてくださいよ」
(゚<_゚ #) 「おれ達の家族は、黙って殺されるべきだったのか?」
(;‘_L’) 「あ、えと、事情を……」
( ´_ゝ`) 「オトジャ、おれが話すよ。ちょっと落ち着け」
(´<_`; ) 「あ、ああ、すまない、アニジャ」
( ´_ゝ`) 「まず始まりは……」
( ´_ゝ`) 「姉の結婚相手が倒れたんだ。一ヶ月もの間、意識が戻らなかった。原因は不明」
( ´_ゝ`) 「街には、脳死のような特定下の状況では、自殺……安楽死、尊厳死とも耳触り良く言い換えられるが……をするべきという風潮があった」
( ´_ゝ`) 「生きているか死んでいるかのグレーゾーンを嫌うというよりも、金と機材とベッドの無駄。生きる価値がない。その意味合いのほうが強い」
(‘_L’) ” 「ふむ……」
∞
( ´_ゝ`) 「何時か目を覚ますかもしれない夫を求めていた姉は必死に拒んだが、どうやったって最初のほどの勢いは維持できないもんだ」
( ´_ゝ`) 「奇異の視線で見られようと、家に嫌がらせをされようと、マスコミに憐れまれようと、叫び続けていた抗議の声は途切れがちになる」
( ´_ゝ`) 「すると、その弱まった瞬間を好機と感じたのか、ようやく理解したかと幼い子供を諭した気持ちになったのか……」
( ´_ゝ`) 「姉の夫は殺されてしまった。姉が疲れて眠っている間に、医師が執行した。そして執行を世間も礼賛した」
26
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 18:59:05 ID:agQVdYA.0
(´<_`# ) 「……クソ、このときは、おれ達も馬鹿馬鹿しい常識に加担してしまった」
(‘_L’) 「実の家族ではなかったから、大して深く考えなかった?」
( #゚_ゝ゚) 「……」
(゚<_゚# ) 「……」
(‘_L’) 「?」
( ´_ゝ`) 「ああ、その通りなんだ。おれ達は、姉が死んで妹が殺されそうになって始めて、街の常識を疑い出す」
(´<_` ) 「姉の夫が死ぬと、次は姉が自殺を求められました。おれ達の街では、夫婦は一生連れ添うって決まりがありましたから」
(´<_` ) 「夫に先立たれた寡婦は、彼岸で夫を待たせてはならぬと後追い自殺することが美徳とされておりました」
(´<_`# ) 「先の事件で注目を浴びていた姉に対して、自分が死にたくないから夫の尊厳死を認めなかったんだ、と再び世間は騒ぎ立てました」
(´<_`# ) 「夫を失ったショック。そして、これから先、ずっと生きている限り貼られ続ける、非常識で冷血な人間というレッテル」
27
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:01:37 ID:agQVdYA.0
(;<_; ) ブワッ
(;<_; ) 「姉は……おれ達家族に何を告げることなく、自らの身体に火を放ち、死んでしまいました」
(;<_; ) 「……そして、この姉の行動を、世間は一転して褒め称えました」
(;<_; ) 「自分達が持つ常識が打ち勝った、やはり絶対的に正しいものなのだ、だって嫌っていた人間が従ったじゃないか……と言わんばかりに」
( ;_ゝ;) ブワッ
( ;_ゝ;) 「殉教した姉が模範となるべき聖人、愛の体現者だとヒーロー視され世間は盛り上がった」
(‘_L’) 「すると、もしかして、世間的に自殺がブームに?」
( ;_ゝ;) 「ああそうだ。世間の盛り上がりは脚光を浴びたい若者を勘違いさせる」
( つ_ゝ∩) 「少し恋に破れたくらいで死ぬ若者が圧倒的に増加した。今の想い人だけが真実の愛を宿しているという自己陶酔で死を選ぶ」
( ;_ゝ;) 「本来、夫婦にのみ適応されるものだから禁止、と政府から注意喚起が公布されたのはしばらく後だ」
( ;_ゝ;) 「誰も彼もが死に熱狂していた」
(‘_L’) 「妹さんも、そうやって死を選んだ?」
(つ<_; ) 「うおおおおお、おおっ、ああああああ……」
28
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:03:04 ID:agQVdYA.0
( ;_ゝ;) 「なあ、旅人さん。世界には似たような場所が他にもあるのか?」
(;<_; ) 「こんな、馬鹿馬鹿しい常識に押しつぶされて、悲しみを抱えているのはおれ達だけじゃないのですか?」
( ;_ゝ;) 「自殺を強制するような、正当な自殺という、死を誘発する価値観を持つ街が」
(;<_; ) 「常識に従い、その中で成果を出すことが勝ち組と礼賛される街が」
(‘_L’) 「残念ながら、たくさん、あるでしょうね」
(;<_; ) 「ううう、だからおれは、新しい宗教を、ルールを作ったんだ」
(;<_; ) 「誰も死ぬことのない価値観を、誰もがしあわせになれる習慣を、みんなが泣くことのない常識を探して」
(;<_; ) 「絶対におれは怒りも悲しみも憎しみもないルールを作り、この世に広めていくぞ」
(;<_; ) 「アニジャ、手伝ってくれるか?」
( ;_ゝ;) 「ああ、やろう、オトジャ。この世の何処かに、楽園を作ろう」
29
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:04:35 ID:agQVdYA.0
_ fタ ∧∧
/( |ξ゚⊿゚)ξ
/'vi'´ ノ ←━
と ノ`ヾ.l
(/ ↑
1.『星屑聖矢』を刺された悪魔 └┐
2.地獄でも良家の出 |
3.痛みには強い方 ツンデレ |
└─────┘
モララー アニジャ | オトジャ
┌────┘ └────┼────┘
|1.ちょっとヒネた高校三先生 │ 1.独自の宗教を信奉する双子の兄弟
|2.継続的な努力が嫌い ┌─┴─┐2.兄は宗教を信じていないが弟を尊重
↓3.意外にも面倒見が良い ↓ ↓3.弟は幸福を求めて日々苦悩している
( ・∀・) ( ´_ゝ`) く(´<_` /しァ
(:::::::::::::) `、ー='~ ,ι,〉 `7x=y'::::く__
(|:::::::::::::| ~)-、, 、j__,ゞ _/::_У:::::::::::/
i,_,ノi,_,ノ (,/゙'´L,_) `)-(_\;:;:;∠)┘
あ あ ど う か 、 許 し て お く れ 主 役 達 。
頭 の 中 で 、 胸 の 奥 で 、
30
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:06:23 ID:agQVdYA.0
【明日になれば今日の僕らは死んでしまうさ】
( ・∀・) 「……ん? どこだ、ここ?」
{f⌒)} ┌─────────────────┐
{「 │ よう……久しぶりだな。
C │ おれのこと、覚えてるか?
)、└──y──────────────
f(・∀・∩ γノソハヾ
ヾ:ヽ:/,,;;! 从∀- 从
ととヾ;,ノ <l/ つ
|:_,ゝ
U^U
三( ・∀・) クルッ
( ・∀・) 「は? ぼくはあんたなんて知らんが」
从 ゚∀从 「ところがどっこい、昔に会っているんだな」
( ・∀・) 「いや知らんが」
从 ゚∀从 「おれの名はハインリッヒ。そして……お前の名前はモララーだよな」
_,,
( ・∀・) 「ぼくのファンか? 事務所を通してくれ。それともストーカー? 警察署へ行ってくれ」
31
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:08:36 ID:agQVdYA.0
从 ゚∀从 「先に生まれたのはモララーだったんだ。おれの性格はモララーを下敷きとしている」
( ・∀・) 「わけのわからんことを言わないでくれ。IQ140以下の人間の言葉はシャットアウトする機能を働かせてもいい?」
从 ゚∀从 「じゃあおれの言葉は聞こえるはずだな」
( ・∀・) 「どれだけ自己評価高いんだ……客観的に自分を見ることを覚えたほうがいいよ」
从 ゚∀从 「しかし何よりも、感覚でわかるよ。おれ達の特徴はそっくりだ。ハインリッヒよりも先にあった人物像は、モララーだったんだ」
从 ゚∀从 「それなのにどうして……」
从 -∀从、
从 -∀从 「……一度、完全に忘れられてしまったのか?」
( ・∀・) 「あのさあ、自分だけ勝手に納得してぶつぶつと呟くのやめてくれない? 構ってちゃんか?」
32
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:10:32 ID:agQVdYA.0
从#゚∀从 「あ? おれの声を耳に入れるだけでお前のナチュラルキラー細胞が活性化して免疫力が上がって健康になるからな」
( #・∀・) 「は? 塩漬けにしたニシンを缶詰に詰めたのと同じにおいがするけれど?」
从#゚∀从 「お? てめえの鼻の穴に死んだアザラシの腹の中に詰め込んで発酵させた海鳥がこびりついてんじゃねえの?」
( #・∀・) 「ん? シュールストレミングは悪臭単位8070だけど、キビヤックは1370だ。つまりぼくの5.9倍お前の方がくさいわけ。わかる?」
从#゚∀从 「おれよりも6倍も目立たないから完全に忘れられたんじゃねえの?」
( #・∀・) 「だからさっきから意味がわからないんだよ。何がIQ140だよ。優等生どころか劣等生だ。いや、オットセイだ!」
从#゚∀从 「いや、もういい。話が進まねえ。本題に入るぞ」
⊂彡
( `・∀・)∩” 「はい逃げた〜〜〜〜〜〜WIN〜〜〜〜〜〜」
从#^ー从 「空気注射って知ってるか?」
っl-ll===-
( ´・∀・) 「なんでそんなの持ってるの」
从 ゚∀从 「科学部だからな」
( ´・∀・) 「納得できないけど……」
从 ゚∀从 「うるせえなあ」
33
:
名無しさん
:2017/08/26(土) 19:12:19 ID:9Yg9YKyw0
米津玄師?
34
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:12:52 ID:agQVdYA.0
从 ゚∀从⊃ 「ほれ」
⊃
从 ゚∀从⊃ 三二=〜 )))`∀・) グググ
⊃ ミョ〜ン
)))`∀・) 「なんかすごく頬を押されてるんだけど、なにこれ?」
从 ゚∀从⊃ 「おれの重力を操る異能」
⊃
)))`∀・) 「ちょっとこれ止めてもらえる? 怖い怖い。ぼくが知らない常識を使うのはズルだよ」
从 ゚∀从 「……」
从 ゚∀从⊃ 三二=〜 )))`∀・) ググググググ
⊃ ミョミョ〜〜〜〜〜〜ン
从 ゚∀从 「とにかくだな」
( ・∀・) 「あーびっくりした。なにあれ。ぼくにもできるの? 教えてよ」
从 ゚∀从⊃ 「……」 サッ
⊃
( ・∀・) 「ごめん。本題はなんだっけ?」
35
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:15:11 ID:agQVdYA.0
从 ゚∀从 「脱線したが……使えたいのは次の言葉だけだ。おれは一度、指先から飛び出している」
( ;・∀・) 「はあ?」
从 ゚∀从 「この意味がわかるな?」
( ;・∀・) 「……嘘でしょ?」
从 ゚∀从 「意味はわかるようだな」
( ・∀・) 「……じゃあ、なんで、再びこんなとこにまでやってくるのさ」
从 ゚∀从 「どうにもこれが、長続きしなかったんだな。……すぐに放り出されちまった」
( ・∀・) 「ハインリッヒさんに魅力がなかったんじゃないの?」
从 ゚∀从 「……」
从;-∀从 「そうかも、な……」
( ;・∀・)、 「うっ」
( ;・∀・)、 「か、環境が変わったとかじゃないの? 私生活の変化で、関心に向ける余裕がなくなってしまったんでしょ」
从;-∀从 「……そう思いたいね」
36
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:16:16 ID:agQVdYA.0
从;゚∀从 「今は忙しくて手がつけられないだけなのか、もう忘れ去られる秒読みなのか……本当のところはおれ達にはわからない」
从;-∀从、 「なんだったら、おれは消えてもいい。いや全然、良くないが……」
( ・∀・) 「どっちだよ」
从;-∀从 「……最悪なのは、もうおれ達以降にもう誰も生まれないことだ」
从 ∀从 「それがおれ達にとって本当の終わり」
( ・∀・) 「で? ハインリッヒさんはまたぼく達と一緒にわめこうってわけ?」
从 ゚∀从 「達? 他に誰かまだいるのか? ……いや、残っているのか?」
( ;・∀・) 「!?」
(・∀・; 三 ;・∀・) ババッ
( ;・∀・) 「ヒートちゃん、ギコくん、キューちゃん……みんな、消えてしまったのか……」
从 ゚∀从 「おれもここからやり直しってわけだからさ、協力していこうぜ」
( ・∀・) 「……ぼくよりも詳しく考えられているあんただけが取り上げられる可能性の方が高いじゃないか」
从 ゚∀从 「それは誰にもわからない。でも、ひとりきりで存在をか細く鳴き立てるよりはマシだろ?」
从 ゚∀从、 「おれだって、兄貴にまた会いたいんだよ」
37
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:17:20 ID:agQVdYA.0
_ fタ ∧∧
/( |ξ゚⊿゚)ξ
/'vi'´ ノ ←━
と ノ`ヾ.l
(/ ↑
1.『星屑聖矢』を刺された悪魔 └┐
2.地獄でも良家の出 |
3.痛みには強い方 ツンデレ |
└─────┘ ハインリッヒ
モララー アニジャ | オトジャ └───┬───┘
┌────┘ └────┼────┘ ┌──────┘
|1.ちょっとヒネた高校三先生 │ 1.独自の宗教を信奉する双子の兄弟 ↓
|2.継続的な努力が嫌い ┌─┴─┐2.兄は宗教を信じていないが弟を尊重 )、 1.終焉高校に通う三年生。両親とは幼い頃に死別している
↓3.意外にも面倒見が良い ↓ ↓3.弟は幸福を求めて日々苦悩している γノソハヾ 2.第二次『星砕戦争』の参加者、重力を操作する能力を持つ
( ・∀・) ( ´_ゝ`) く(´<_` /しァ 从 ゚∀从 3.常時白衣の理由は科学部所属と趣味
(:::::::::::::) `、ー='~ ,ι,〉 `7x=y'::::く__ 〈 <V> 4.残った唯一の家族である兄のジョルジュに恋心を抱く
(|:::::::::::::| ~)-、, 、j__,ゞ _/::_У:::::::::::/ く__:| 5.作中の後半で、両親は自分の命を助けるために第一次『星砕戦争』に参加して命を落としたと知る
i,_,ノi,_,ノ (,/゙'´L,_) `)-(_\;:;:;∠)┘ U^U 6.上記は『1/300の法則』連載当時の設定
あ あ ど う か 、 許 し て お く れ 主 役 達 。
頭 の 中 で 、 胸 の 奥 で 、 呼 び か け て く る そ の 声 を 、 い つ し か 忘 れ て し ま っ た 。
38
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:23:37 ID:agQVdYA.0
_ fタ ∧∧
/( |ξ゚⊿゚)ξ
/'vi'´ ノ ←━
と ノ`ヾ.l
(/ ↑
1.『星屑聖矢』を刺された悪魔 └┐
2.地獄でも良家の出 |
3.痛みには強い方 ツンデレ |
└─────┘ ハインリッヒ
モララー アニジャ | オトジャ └───┬───┘
┌────┘ └────┼────┘ ┌──────┘
|1.ちょっとヒネた高校三先生 │ 1.独自の宗教を信奉する双子の兄弟 ↓
|2.継続的な努力が嫌い ┌─┴─┐2.兄は宗教を信じていないが弟を尊重 )、 1.終焉高校に通う三年生。両親とは幼い頃に死別している
↓3.意外にも面倒見が良い ↓ ↓3.弟は幸福を求めて日々苦悩している γノソハヾ 2.第二次『星砕戦争』の参加者、重力を操作する能力を持つ
( ・∀・) ( ´_ゝ`) く(´<_` /しァ 从 ゚∀从 3.常時白衣の理由は科学部所属と趣味
(:::::::::::::) `、ー='~ ,ι,〉 `7x=y'::::く__ 〈 <V> 4.残った唯一の家族である兄のジョルジュに恋心を抱く
(|:::::::::::::| ~)-、, 、j__,ゞ _/::_У:::::::::::/ く__:| 5.作中の後半で、両親は自分の命を助けるために第一次『星砕戦争』に参加して命を落としたと知る
i,_,ノi,_,ノ (,/゙'´L,_) `)-(_\;:;:;∠)┘ U^U 6.上記は『1/300の法則』連載当時の設定
あ あ ど う か 、 許 し て お く れ 主 役 達 。
頭 の 中 で 、 胸 の 奥 で 、 呼 び か け て く る そ の 声 を 、 い つ し か 忘 れ て し ま っ た 。
39
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:24:48 ID:agQVdYA.0
【この一瞬息ができるなら】
(;、;トソン 「とうとう明日にはお別れですね、ミセリ。今度こそ、わたしは死んでしまうのです」
ミセ*゚ー゚)リ 「またそんなこと言っちゃって〜〜〜〜〜〜」
ミセ*゚ヮ゚)リ 「いつもいつも、試合が始まれば勝っちゃうのがトソンちゃんじゃない!」
(;、;トソン 「上には上がいるのですミセリ……。人はいつか死ぬ……その絶対なる事実がわたしの身に訪れる日が来てしまいました……」
ミセ*`ー´)リ 「んもう! この間もその前も、そのまた前も!」
ミセ*`ー´)リ 「対戦相手が発表されたらずーっと悲観的になるんだもん!」
(;、;トソン 「ですが、今回の相手はあの《舞姫》なんですよ!」
ミセ*゚ヮ゚)リ 「ヘーキヘーキ! トソンちゃんだって《さつりくにんぎょー》とか、《みなごろしのまじょ》とか言われてるもん!」
(;、;トソン 「どうしてわたしの異名だけそんなに物騒なんですか」
ミセ;´ー`)リ 「この剣と魔法の世界に来てから大分経ったし、闘技場の剣闘も見慣れたけど……」
ミセ;´ー`)リ 「トソンちゃんの試合だけはグロすぎて最後まで見れたことないしなぁ〜〜〜〜〜〜」
40
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:26:34 ID:agQVdYA.0
(;、;トソン 「ううう、せめて今日は美味しいものをたくさん食べましょう。うう、最後の晩餐なのにたったひとりですか……」
ミセ*゚〜゚)リ 「わたしも一緒に食べてあげたいけど、幽霊だからお腹が空かないし、そもそも食べられないからね……」
(;、;トソン 「好きな音楽もかけちゃいましょう。最後の睡眠くらい悪夢にうなされることなく寝たいですね……」
“c
ミセ*´ー`)リ 「それもあたしが取り憑いてからずっと言ってるよ〜〜〜〜〜〜」
(;、;トソン 「ああ不安です。ミセリ、どうかわたしを抱きしめて下さい」
ミセ*゚ー゚)リ 「すり抜けちゃうよ! トソンちゃんが本当に死んじゃったらいくらでもしてあげるんだけど……複雑だね!」
(゚、゚トソン 「ミセリは死んだ時、怖くなかったのですか?」
ミセf;´ー`)リ 「いやぁ〜、正直、あんまり覚えてないんだよね」 ポリポリ
ミセ;´ー`)リ 「すっごい勢いでトラックがこっちに来ていたのが最後の記憶なんだよね〜〜〜〜〜〜」
(゚、゚トソン 「とらっく……が何なのかはわかりませんが、痛みを感じなかったのは羨ましいですね」
ミセ*゚ー゚)リ 「トソンちゃんみたいに戦ってたらどうしても怪我しちゃうもんね」
(;、;トソン 「両腕を落とされた試合は思い出すだけでも泣けてきますよ」
ミセ;´ー`)リ 「あはは……よく勝ったね……」
(゚、゚トソン 「えぇ、喉笛を食いちぎってやりました」
ミセ;´ー`)リ 「そういうところだよ、トソンちゃん……」
41
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:28:01 ID:agQVdYA.0
ミセ*゚ー゚)リ 「でも、すっごいよね! どんなに大きな怪我でもすっかり治って跡も残らないんだもん!」
ミセ*゚ー゚)リ 「あたし、ちっさい頃によく転んでたから、体に細かい傷がたくさんあって恥ずかしかったんだあ」
(-、-トソン 「良いことばかりじゃないですよ」
(゚、゚;トソン 「わたしの家には専属の治癒魔道士がいたのですが……」
(;、;トソン 「彼が剣の修業で溜まった傷や疲労を全て解消してしまうので、わたしは本当に一日中お父様の稽古を受けていましたから……」
ミセ;゚ー゚)リ 「な、なるほど。休憩がないんだ」
ミセ;゚ー゚)リ ウーン……
∞
ミセ;- -)リ 「そう考えると、あんまり便利なものでもないね」
∞
ミセ*゚ヮ゚)リ 「だけど、お父さんとの練習のおかげで今日まで生きているんだから感謝しなきゃ!」
(;、;トソン 「お父様の子供でなければ、職業剣闘士なんてやってませんよ!」
ミセ*;ー;)リ 「それもそうだね」
(゚、゚トソン 「さて、それではそろそろ」
/i iヽ ┌───────────────────┐
((/l ̄l\)) │ 外出したいので頭から下りてくれませんか?
ソ_∠ニ二ス y───────────────────
ミセ*゚ー゚)リ
ノ GイIIIIヲ \──────────────────────────────┐
.∠_ヾンイ゚ ,゚) │ えぇー、やだやだぁ。ここ落ち着くんだよね。
|∪ ∪ │ どうせ幽霊なんだから気にしないで! このままでも大丈夫だよ!
と__)__) └──────────────────────────────
_,,_
⊂=⊂=(゚、゚トソン 「叩きますよ?」 シュッシュッ
ミセ*>ー<)リ 「幽霊だから触れませんよ〜だ」
42
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:29:52 ID:agQVdYA.0
_ fタ ∧∧ ミセリ
/( |ξ゚⊿゚)ξ ┌────┘
/'vi'´ ノ ←━ │ /i iヽ
と ノ`ヾ.l │ ((/l ̄l\))
(/ ↑ └→ ソ_∠ニ二ス
1.『星屑聖矢』を刺された悪魔 └┐ ミセ*゚ー゚)リ 1.異世界に幽霊として転生(?)した中学生
2.地獄でも良家の出 | | J J 2.霊感を持つ剣闘士トソンに取り憑いた
3.痛みには強い方 ツンデレ | ∠__ノ 3.楽天的で適応力が高い。兜姿の理由は不明
└─────┘ ハインリッヒ
モララー アニジャ | オトジャ └───┬───┘
┌────┘ └────┼────┘ ┌──────┘
|1.ちょっとヒネた高校三先生 │ 1.独自の宗教を信奉する双子の兄弟 ↓
|2.継続的な努力が嫌い ┌─┴─┐2.兄は宗教を信じていないが弟を尊重 )、 1.終焉高校に通う三年生。両親とは幼い頃に死別している
↓3.意外にも面倒見が良い ↓ ↓3.弟は幸福を求めて日々苦悩している γノソハヾ 2.第二次『星砕戦争』の参加者、重力を操作する能力を持つ
( ・∀・) ( ´_ゝ`) く(´<_` /しァ 从 ゚∀从 3.常時白衣の理由は科学部所属と趣味
(:::::::::::::) `、ー='~ ,ι,〉 `7x=y'::::く__ 〈 <V> 4.残った唯一の家族である兄のジョルジュに恋心を抱く
(|:::::::::::::| ~)-、, 、j__,ゞ _/::_У:::::::::::/ く__:| 5.作中の後半で、両親は自分の命を助けるために第一次『星砕戦争』に参加して命を落としたと知る
i,_,ノi,_,ノ (,/゙'´L,_) `)-(_\;:;:;∠)┘ U^U 6.上記は『1/300の法則』連載当時の設定
あ あ ど う か 、 許 し て お く れ 主 役 達 。
頭 の 中 で 、 胸 の 奥 で 、 呼 び か け て く る そ の 声 を 、 い つ し か 忘 れ て し ま っ た 。
君 達 の た め に 語 ら れ る べ き 物 語 を 。
43
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:32:26 ID:agQVdYA.0
【シャングリラを夢見ていた】
( )´ω`)” モグモグ
( )'〜`)” モグモグ
('A`) 「空想指数が閾値を超える瞬間ってさ、めちゃくちゃ気持ち良くない?」
('A`) 「出て来るものに関係なく、あの出現する感覚がクセになってんだよな最近」
( ;^ω^) 「うーわ。ドクオ、それ、犯罪者の感覚だお」
(;'A`) 「え? マジで? おれだけ?」
( ;^ω^) 「必要に応じて作るのではなく、作るのそのものを目的にしてるのは濫用に繋がるお。濫用は犯罪に続いているお」
(;'A`) 「人前ではやらねえけどさ……わかんねえか? あの脳内から現実に飛び出してくる瞬間だぞ?」
( ;^ω^) 「もっかい小学校の感情教育からやり直したほうがいいお」
('A`) 「そこまでかなあ……射精みたいなもんだろ」
( ;^ω^) 「う〜〜〜〜〜〜ん……」
( ФωФ) 「そこのお二人! ちょいと失礼するである!」
ヽ(;゚A`)ノ 「うわっ!」
( ;>ω<) 「ひえっ!」
44
:
◆MVEAnKiWrY
:2017/08/26(土) 19:34:03 ID:agQVdYA.0
( ´ФωФ)「えぇ……そんな驚くであるか〜〜〜〜〜〜?」
(;゚A`) 「誰だおまえは。殺し屋か?」
( Фω<)ミ☆ バチン
( ゝωФ)v 「かわいい屋であるが」 キャピ
( ;^ω^) 「いや、その顔で……」
( `ФωФ) 「我々はリアライズ世代なのだ。昔から顔はこころの鏡とも言う。思い込むくらい良かろう?」
( ;^ω^) 「また犯罪者予備軍かお……」
( ФωФ) 「わがはい、ロマネスクと申す」
('A`) 「おれはドクオ……それで、何か用か?」
( ^ω^) 「ぼくはブーン……非常識なあんた達を見てると自分の常識まで侵されていくからあんまり関わりたくないお」
( ФωФ) 「まあまあ、そう言わんでくれ。射精と聞いて飛んできたのでな」
( ;^ω^) 「げっ、そんなに声大きかったかお?」
( ФωФ) 「それなりには」
( ФωФ)σ 「ほれ、あそこの女子達もこちらを見てヒソヒソ話をしておる」
(;'A`) 「あちゃー……」
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