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海のひつじを忘れないようです
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:
名無しさん
:2017/08/19(土) 22:24:19 ID:rN6ohdMg0
ベッドの上に座ったジョルジュが、腕を伸ばして横入りしてくる。
モララーがくすりと笑った。
「ここについても、牧師様についても、簡単に説明できるものじゃない。
ぼくがいろいろ教えてあげられればいいけど、今日はぼくにとっても大切な日で、
あまり時間を割いてあげることができないんだ。だからね――」
言葉を切ったモララーの、その手がぽんっと、背中を叩いた。
ジョルジュの小さな背中を。
「ジョルジュ、彼らを案内してあげられるかい?」
「そいつが?」
小旦那様が難色を示す。
どうやらぼく同様、小旦那様もジョルジュみたいな子との付き合いは少ないらしい。
たぶん、どう扱えばいいのかよくわからないのではないかと思う。
モララーはそんな小旦那様の声を聞き流し、ジョルジュに向かって笑いかけている。
当のジョルジュはというと、再び倒れそうになるくらいに首を傾げて、
モララーと向き合っていた。
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