したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

海のひつじを忘れないようです

478名無しさん:2017/08/22(火) 18:51:48 ID:AKaoAE960
「これが、お嬢様の残したものです」

案内されたその蔵書子には、同じ装丁の書物が幾冊も並んでいた。
数十、いや数百はあるだろうか。しっかりとした革の表紙に製本された書物には、
どれも『シラナイワ』という著者名が記されている。

「何も言わず、ここに置かれた本をすべて読んで頂きたいのです」

静かに扉を閉めたシラヒーゲが、頭を下げた。

「お嬢様からあなた様への、最後の願い故に」

ぼくがうなづき返すその時まで、シラヒーゲは頭を上げなかった。
 

.


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板