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海のひつじを忘れないようです

476名無しさん:2017/08/22(火) 18:51:00 ID:AKaoAE960
彼らは打開策を探った。答えは簡単に見つかった。
生き残った貴族を中心として結成され、
現政権に不満を持つ者の支持を急速に集めつつある野党の存在。

彼らは、すべての罪をこの野党に被せた。
野党を王政復古を狙う王党派だと糾弾し、
ソウサクを市民の手から再び奪い去るためにあらゆる手段を使って
現政権の妨害をしているのだと訴えたのだ。
そして市民の中にも、王党派のスパイは紛れ込んでいると。

敵は王党派だ。これが彼らのスローガンとなった。

初めに一人、処刑された。
国会に召喚されたその男は自分が王党派のスパイであると告白し、
自分がどのような工作を働いたか、
市井にどれだけのスパイが紛れ込んでいるかを事細かに語った。

野党は当然その証言を否定した。与党の雇った役者である。
それが野党の言い分だった。だが、その真偽が明かされることはその後もなかった。
スパイと名乗ったその男が、本当に処刑されてしまったから。

男は首と胴が寸断されるその直前、大勢の聴衆の前で最後にこう叫んだ。
約束が違う、と。


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