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海のひつじを忘れないようです
471
:
名無しさん
:2017/08/22(火) 18:48:15 ID:AKaoAE960
“お嬢様”は八年前に亡くなったと、老人
――シラヒーゲと名乗るその老人は、語った。
従者として見守り続けてきた彼女のその生と生の終わりまでを、彼は語り始めた。
彼女――“お嬢様”は、ソウサクを治める王とその第二王妃との間に、
正当な王家の血を受け継ぐ存在として生誕した。
すでに数人の兄弟姉妹がいたため政治的にそこまで
大きな意味を有しているわけではなかったが、
その誕生は真に天下万民に祝福されうるものだった。
本来ならば。
彼女は、生まれながらに不具であった。
脚は右も左も膝ほどまでしかなく、腕も奇妙に萎縮していた。
さらに母の胎から産み落とされた際、彼女は一声も泣かず、すなわち呼吸をしていなかった。
青白い肌がぬらりとした血液にまみれている姿を見たものは、
誰もがこれは死産であると判断した。
なお悪いことに、彼女の母は分娩の痛みによってか、
あるいは死んだ子を産んでしまったことによる心痛によってか、
精神を不安定にさせてしまった。そして彼女の母は壊れた心を癒やす間もなく、
窓から飛び降りて死んだ。彼女が生まれてから、一週間後のことだった。
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