[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
海のひつじを忘れないようです
462
:
名無しさん
:2017/08/22(火) 18:43:49 ID:AKaoAE960
その日から、図書館に通い始めた。
言語としてのヴィップ語は理解できたが、
文字としてのヴィップ語は知らなかった。
だからまず、読み書きから学んだ。
鍵は言葉だった。ぼくの中で欠けた何か。
その実像はいくら掘り返そうとしても手の中をするりと抜けてしまったけれど、
ただひとつ、強く、強くぼくの核を刺激する言葉を思い出せた。
『ソウサク』
この言葉が何を意味するのか、それはぼくにもわからない。
食物か、人名か、それともスポーツや格闘技に使われる名称なのか。
皆目検討がつかない。けれどこの言葉が、
ぼくの失われた欠片に結びつくピースであることだけは、何故か確信していた。
この言葉が、『ぼく』を『ぼく』へと導く唯一の手がかりだと、ぼくは信じた。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板