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海のひつじを忘れないようです

450名無しさん:2017/08/22(火) 18:38:00 ID:AKaoAE960



あの日、あの時。
あの浜辺で目を覚ました後、ぼくは近所に住む老夫婦に保護された。
ハーモニカを抱えて泣きじゃくる得体の知れないこどもであるぼくに、
老夫婦は温かいスープを振る舞い、柔らかなベッドを提供し、
やさしい言葉をかけてくれた。

そしてその上で、街長に通報した。
街長は直接、人身売買を営む街の名士、フォックスに連絡した。

為す術もなく連行され、閉じ込められた。元いた場所、奴隷の檻へと。
フォックスの処断は迅速だった。ぼくは他の奴隷たちの前で、
見せしめとして処刑されることとなった。

しかしぼくは死ななかった。幸運が、ぼくを延命させた。
異国ヴィップで拓かれた大農場の主シナーが、ぼくを引き取ると言い出したのだ。

シナーは商談のためにこの街へ訪れており、
用を終えるとすぐに帰国するつもりだったのだが、
商談相手に誘われ“それとなく”奴隷市場を覗いてみたらしい。
そして、ぼくの何かが彼のお眼鏡に適った。


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