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海のひつじを忘れないようです

394名無しさん:2017/08/22(火) 18:07:42 ID:AKaoAE960


目を、網膜を、視覚を飛び越えて、何かが私の内を蹂躙した。
光の反射ではありえぬ何かが、私の意識にその光景を投射し始めた。

「フォックスは脱走者を許さない。お前は逃げられず、再び檻へともどされる」

それは、屍だった。

「そして、生きたままその身を削がれるだろう」

生きたまま身を削がれた屍だった。

「死ぬまで」

生きたまま身を削がれた屍の山だった。

粛々と、非人間的に、その行為は、その儀式は行われていく。
手足を縛られた者たちが、細かな肉片へと切り刻まれていく。
男、女、こども、老人。


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