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海のひつじを忘れないようです
329
:
名無しさん
:2017/08/21(月) 22:35:52 ID:vG2lH35Y0
「あいつは初めから、私を愛してなんかいなかった!」
母は酒を呑んで、泣いて、近くにあるものを手当たり次第に壊すようになった。
瓶や、食器や、時には壁の一部を壊しながら、母は父を悪し様に罵った。
罵倒しない日はなかった。毎日、毎日、ぼくが好きだった父の特徴を、
ひとつずつ、丁寧に丁寧に母は否定していった。
父は母を愛していた。
でも、それは伝わっていなかった。
母は、父を憎んでいた。
そして、父の血を継ぐ、ぼくのことも。
手近に壊せるものがなくなると、母はぼくを叩くようになった。
ぼくは父譲りに頑丈だったから、壊れることはなかった。
けれど父譲りに頑丈だから、母の怒りは更に燃え上がった。
壊そうとして、壊せない。その度に母は、ぼくに向かってこう叫んだ。
お前なんか、生むんじゃなかった。
.
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