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海のひつじを忘れないようです
317
:
名無しさん
:2017/08/21(月) 22:29:52 ID:vG2lH35Y0
ミセリは、駆け出していた。
駆け出して、動かないハインの身体に飛びついた。
次の瞬間、視界が真っ暗になった。何か布のようなものを頭から被せられていた。
組み伏せられ、動けなくなった。果物のような香りが鼻の奥に滑り込んできた。
急速に、眠気が襲ってきた。
男たちの声が、聞こえた。
あーあ、もったいねえ。
こうなったら、美人も形無しだな。
まったく、なに考えてんのかね。
勝手に逃げだしゃこうなるなんて、わかってただろうによ。
そんなに大切だったのかねぇ、このちびすけが。
死んだらぜんぶ、おしまいだっつーのにな。
俺、お気に入りだったんだけどなぁ。
俺も。
俺もだ。
……ちっ。
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