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海のひつじを忘れないようです

201名無しさん:2017/08/20(日) 22:11:35 ID:sRmmAC9s0
ひつじの綿毛。


ふわふわと、薄く発光したそれは、雪のようにも、水滴のようにも
――気泡のようにも、見えた。気泡が地面に着地し、沈んでいった。
暗く、底の見えない地面の下の深淵へと、重く、萎み、光を失い呑み込まれていった。

それはいくつも、いくつも降ってきた。
それが降り注ぐ度、地面に波紋が生じた。
それの光が波紋に伝わり、重なる波紋はやがて道を描き出した。
波紋の道。光の道。その上を、ぼくは歩いた。その先へ、ぼくは進んだ。


そして、ぼくは、出会った。
純白のひつじと出会った。
ひつじは歌っていた。
歌うひつじが、そこにいた。



そこにはぼくの、しぃがいた。


.


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