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海のひつじを忘れないようです

20名無しさん:2017/08/19(土) 22:08:11 ID:rN6ohdMg0
そしてそこでお前は、小旦那様なんて呼び方ではなく、
俺の名を、本当の名を、口に――。

この考えは、言葉にしなかった。
なぜだか無性に、気恥ずかしくて。
そんな俺の考えを見透かしてか否か、トソンはくすりと笑った。
その笑い方が、何だか気になった。妙にさみしそうな、その笑い方が。

「もうひとつだけ、お願いがあるんです」

トソンは横を向いた。そして、そのことを口にした。
俺の手を取ることなく、激しく荒れた海の、
さらにその先で収束する、凪いだ彼方の地平を見つめながら。

俺は約束すると、彼女に誓った。


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