[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
海のひつじを忘れないようです
192
:
名無しさん
:2017/08/20(日) 22:07:38 ID:sRmmAC9s0
ひつじの後をつける。
単純にして明快な、それだけの作戦。それが俺の切り札だった。
ここへ来てからいままで、俺は教会中を虱潰しに調査して回った。
部屋の数がいくつ在り、廊下が何本伸びているのかを調べた。
窓が配置される間隔を知り、どこにどんな家具が設置されているのかも記憶している。
階段が何段あるかも答えることができるし、
必要とあらば詳細な間取り図を描くことも可能だ。
調べられるところは余すところなく調べ尽くしたと、自信を持って答えられる。
だが、それでも見つけることはできなかった。
白い扉。牧師が隠れているというその空間。
俺はすでに確信していた。
そこは何も知らないまま、自力で見つけ出すことのできる場所ではないのだと。
それを知る者に、案内させるしか手はないのだと。
白い扉の所在を、こどもたちは誰一人知らないのだという。
しかしだれも知らないはずのその扉の情報を、こどもたちは確かに共有している。
いつか必ずたどり着く地点として。
俺が導き出した結論は、ひつじがこどもを案内しているのではないか、というものだ。
還泡式の主役に選ばれたこどもを、ひつじが白い扉の前まで
連れて行くのではないかと、そう考えたのだ。
還泡式で祝われたこどもをどうしても思い出すことができない理由も、
この一事に関係しているのではないか、と。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板