したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

海のひつじを忘れないようです

188名無しさん:2017/08/20(日) 22:05:53 ID:sRmmAC9s0
「悪かった」

その格好のまま俺は、造花の詰まった箱を置いた。
立ち上がる。ショボンの視線が俺を追う。ふたつの視線が交錯する。
先に視線を切ったのは、俺だった。足を踏み出し、そのままショボンの脇を通り過ぎる。

「ぼ、ぼ、ぼ、ぼく! 怖く、なかったよ」

前を行く足が止まった。

「ほ、ほんとだよ」

背中に投げられた声。そして視線。
吃音症の少年が発する精一杯の生を感じた俺は――あやまたず、その場を後にした。


.


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板