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海のひつじを忘れないようです

187名無しさん:2017/08/20(日) 22:05:29 ID:sRmmAC9s0
その背を見送り、ついで俺は、周りを見る。
周囲には騒ぎを聞きつけてきた野次馬が、気づかぬ内に集まり輪を描いていた。
中には泣き出しそうに顔を歪めた小さな童もいる。

俺は……ハインが挿した髪飾りを、頭から引き抜いた。
そして床に散らばった造花をまとめ、ジョルジュにぶつけた箱に詰め戻す。
一本、二本と、拾い集める。周囲から遠慮なく投射される視線を感じながら、
それを無視して集めていく。

目につく部分は全部集めた。
俺は身を翻し、歩きだす。その先には、ショボンがいた。
ふらふらになりながら荷物を運んでいたのは、どうやらショボンのようだった。

ショボンの前に立つ。
俺よりも頭ひとつぶんは低いところにあるその顔が、俺を見上げている。
腰をかがめる。視線の高さが揃う。


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