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海のひつじを忘れないようです

103名無しさん:2017/08/19(土) 22:47:56 ID:rN6ohdMg0
ワタナベが横から割って入った。
ハインはワタナベの言葉に何か不満げな表情を浮かばせるが、
頭を掻いて――今度は自分の頭だ――、結局それを否定することはしなかった。

「ま、あたしが知ってるのはこんなとこ。
 せっかくの恋の相談なのに、役に立たないお姉ちゃんでごめんなー」

「……ところで、ひとつ気になったのだけど」

本気か冗談かわからないハインのからかいには取り合わず、
魔女の少女のことも一先ず置いて、ぼくは質問を続けた。
あの子がどこから来たのかわからないと言っていたけれど、
ここにいるこどももみんな、別の場所からやってきたのか、と。

ハインの答えはぼくの予想通りだった。
ここで暮らすこどもは一人の例外なく、森を越えてやってきたらしい。
元々ここに住んでいたわけではなく、外からやってきたのだと。
であればこどもたちは何故に、この教会を目指したのか。

森の外は、怖い場所。
ジョルジュの言葉を反芻する。


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