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拝鳴
243
:
名無しさん
:2017/06/30(金) 00:20:20 ID:HP2ntJ6Y0
198X年 6月29日
内藤の所の嫁が子を産んだらしい。
ロマネスクの奴は「俺もとうとう爺だ」と笑っていたが、とにかく、目出度いことだ。
子供の名前は確かブーンといったか。
髪の毛が多く、良く肥えた子だった。きっと健康で丈夫に育ってくれるはずだ。
今年は引田や素直の家でも子が生まれた。子宝に恵まれた年だ。
ついこの間まで鼻水を垂らしていた子供達が、気が付くと人の親になっている。
時の流れは怖いなどと感じる辺り、私も相応に年をとってしまったのだろう。
彼らの成長を見守ることが出来ないのは非常に残念だ。
二十年後、彼らが成人する頃、この集落はどのような姿になっているだろうか。
そういえば今日、町内会の人間が逢断祭の謝礼を届けに来た。
謝礼金は例年通り。この程度の金は有っても無くても変わらないとはいえ、さすがに遅過ぎはしないか。
今年は事情が特殊であるし、流石家への挨拶が先になるというのは分かる。
しかし、祭が終わってから今日で十日目。それまでに幾らでも機会はあっただろう。
礼儀を軽んじ、慣例を忘れるような人間ばかりになってしまったら……
いや、止めておこう。
私的な日記ですら説教臭くなってしまうのは年寄りの悪い癖だ。
今日はもう眠らなければ。明日はあの青年、渋沢君を迎える用意をしなければいけないのだ。
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