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( ^ω^)は見えない敵と戦うようです

16 ◆N/wTSkX0q6:2016/04/03(日) 23:03:13 ID:0w0/X/Ow0
ξ゚⊿゚)ξ「敵は敵よ。普通の人には見えないみたいだけど、私には見えるわ」

(; ^ω^)「うーん、もうちょい具体的にお願いします」

ξ゚⊿゚)ξ「私はアレを"無貌の怪物(インヴィジブル・ステルス)"と呼んでいるわ」

( ^ω^)「へーそうなんだーなるほどねー僕はぜってー呼ばねー」

脂ギトギトのラーメンをおかわりしたような気分になってきた。
なんかもう今日は体調すぐれないし帰ろっかな……

( ^ω^)「あの、ちょっと情報を整理したいんで今日はもうお開きということで――」

ξ゚⊿゚)ξ「危ないッ!」

どん、と胸のあたりを強く押されて、僕は仰向けに転がった。
すごい力だった。細身とは言え鍛え込んでて体重もあるこの僕が、何もできずに突き飛ばされた。

(; ^ω^)「な、なにを」

泡を食って叫ぶ僕の言葉尻をかき消すように、どかんと大きな音が響く。
まるでトラックがなにか撥ねたような恐ろしい音と共に、僕の目にはもっと恐るべき事態が映っていた。
ツンが血まみれで宙を舞っていた。

(; ^ω^)「ツン!?」

ξ;゚⊿゚)ξ「へいきッ!!」

空中でそう鋭く返事をするが、彼女はまったく受け身もとれずに砂利の上に叩きつけられた。
サッカーボールみたいに地面をバウンドして転がり、追うように巻き上がった砂利が雨のように降ってくる。
そして、僕らの傍にあった公園の大きな噴水が、その根本から爆ぜ割れ倒壊していた。

(; ^ω^)「あわわわわ……」

太陽はとっくの昔に地平線の向こうに落ちて、いまこのとき噴水広場には僕とツンしか存在しない。
当然こんなところに暴走トラックが入り込んで来るわけないし、見渡す限りそんな巨大なものもない。
隠されていた爆弾とかが爆発した?いやいや、だったら至近距離にいる僕が無事で済むはずがない。
なんの前触れもなく発生した噴水の大破壊、その原因として思い至るものは何もなかった。

(; ^ω^)「って、それよりもツン!」

薄情ながらも、ぐるぐる空回りする思考の果てに、ようやくふっ飛ばされたツンのことを思い至った。
水を吐き出す瓦礫と成り下がった噴水の向こうで、ツンがゆっくりと立ち上がるのが見えた。


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