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ドクオの背骨

47 ◆hmIR/WZ3dM:2016/04/03(日) 21:59:58 ID:LBDXupdA0
/ ,' 3「生きていると知られただけで攫われる可能性があるから、
     惑星の座標は宇宙局に極秘情報として扱うよう言いつけているんだがな……。
     宇宙政府関連以外の者は決して知り得ないはずなのだが、稀にこやつらのような者が紛れ込む」
  _,,_
( ・三・ ) フガフガ
  _, ,_
( #^三^) フガフガ

/ ,' 3「毎日勉強はしているか? どれくらいのものにまで、身体を変化させられるようになった?」

('A`)「さあ。どうかな。試してないからわかんねえよ」

/ ,' 3「どうして試さないんだ。自分の能力は把握しておくべきだろう」

('A`)「見せる相手がいないだろ。使って役に立つ場所もない。
    あってもなくても同じだっての。星から出て行くのに邪魔な特性なら、無かったほうが良かったぜ」

/ ,' 3「お前……」

  スカルチノフは押し黙った。ドクオが抱えていた寂しさにようやく気がついたのだ。
息子は自分の置かれている状況を十全に理解してくれており、大量の金を与え、
ヒューマノイドに身の回りの世話をさせていれば、健やかにまっすぐ育ってくれると考えていた。

/ ,' 3「そうか……すまなかった……」

('A`)「親父……」

  どちらからともなく徐々に歩み寄る父親と息子が、力強く抱擁する。親子間の確執がなくなった瞬間だった。

(*;ー;)「良かったですねえ、ドクオ様、スカルチノフ様」

ミ,,;Д;彡「うっうっうっ」

ミ,,;Д;彡「ぐすぐすぐす」

ミ,,;Д;彡「美しい親子の形だ」

ミ,,;Д;彡「今日この場に立ち会えたことに感謝します」

ミ,,;Д;彡「そうだそうだ!」

  ヨコホリと周囲を囲むフッサール人が涙を流した。
  まるで時間が止まったかのように、しばらくこの光景が続いた。
  _,,_
( ・三・ ) フガフガ
  _, ,_
( #^三^) フガフガ

  轡をかまされ、手枷をはめられた二人は場の雰囲気に取り残されていた。
ホモ・サピエンスとホライゾンは小惑星<マンドクセ>において、完全な部外者なのだ。


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