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ドクオの背骨
44
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◆hmIR/WZ3dM
:2016/04/03(日) 21:55:14 ID:LBDXupdA0
十一 連行
眠りから叩き起こされたブーンと、悪巧みが頓挫したショボンはフッサール人に連行されていた。
目的地はドクオの自宅である。轡と手枷をはめられた二人はただ黙って従うほかない。
銀色の宮殿を目にした時、ショボンはあまりの美しさに思わず足を止めた。
見慣れぬ異種族の文化が創りだした建築物が、こころの琴線に触れる。
敷地のぐるりを覆う石造りの壁。アーチの楔石には獅子をモチーフとした装飾がされている。
整然と配置された窓枠、緩やかな弧を描く外壁、天を衝く尖塔。すべてが左右対称形だった。
庭園も、緑と白と茶の調和がとれており、意匠の均整を崩さないように丁寧に維持されている。
足を止めたショボンに気がついたフッサール人が、ショボンの背中を乱暴に押した。
ミ,,#゚Д゚彡「さっさと歩け!」
ミ,,#゚Д゚彡「もたもたするな!」
ミ,,#゚Д゚彡「スカルチノフ様がお待ちであられるぞ!」
ミ,,#゚Д゚彡「誘拐行為には然るべき報いを!」
ミ,,#゚Д゚彡「そうだそうだ!」
轡を噛まされたショボンは何も言い返すことができず、ただ眉を顰めて非難した。
_,,_
( ・三・ )
_, ,_
::( #^三^)::
ブーンは必死に自分を抑え込んでいた。恐れと怒りの感情が同居している。
肉体能力に誇りを持つホライゾンであるというのに、まるで家畜のように拘束され、
船長が暴行を受けても何も出来ないでいる。しかし、同じタイミングで同じ表情を作るフッサール人が怖かった。
いっそのこと、拘束具を引きちぎる勢いで暴れてしまおうか……?
だが、衝動に任せて暴れても状況は不利になるばかりだ。ブーンはかぶりを振った。
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