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ドクオの背骨

32 ◆hmIR/WZ3dM:2016/04/03(日) 21:20:16 ID:LBDXupdA0
(;A;)「なあ! 頼むよ! ショボンさん! ブーンさん!
    物語に登場するような劇的な冒険だったり、倒すべき宿命の敵を求めているんじゃなねえんだ!
    “普通ならあるはず“の、尊敬できる教師とか! 対等な友達とか! 恋する異性とか! ……親の愛情とか」

(;A;)「そういうものの代わりに、俺が持っているもの……
    手に入れているものは、たったひとつしかないんだ! 金だよ! カネしかねえんだ! 」

(;A;)「ショボンさんは金が欲しいんだろう!? いくらだ? 輸送には何チャンネルかかるんだ?
    あなた達に連れて行って貰うには、何チャンネル支払えば良いんだ!?」

(´・ω・`)「“普通”という言葉ほど、意味を失った言葉も無いでしょうな。
       ワームホール航路に飛び込み恒星間を移動し、遥か彼方の外宇宙にまで開拓の手を伸ばそうとしているこの時代に、
       “普通”なんて言葉は何の意味も持ちません。そんなワードが出てくる時点で、あなたには“常識”が欠けている」

( ^ω^)「おっおっおっ」

  ショボンの皮肉にブーンが笑った。
ドクオの凄絶な懇願で間が空いたこともあって、ブーンの殺気は随分と収まり、かつての陽気さが戻っていた。
殺意を感じれば即座に行動不能に出来るよう警戒してはいたが、しかし、ドクオの情状を斟酌したい気持ちも膨らんできていた。

(;A;)「俺が支払えるありったけで足りないのならば、親父の財産を使ったっていい!
    だって親父は俺を『愛している』と言ってくれているんだ! だったら、勝手に金を使っても許される……
    そのはずだろ!? なあ!? そうだろ!? 息子である俺が使うんだから!!」

(´・ω・`)「そのような“一方的な”親子の絆は到底信用できません。
        ドクオ殿のお父上であるスカルチノフ殿は確かに、<マンドクセ>で一番の大富豪です。
        しかしどうして、ご子息であるとはいえ、財産を自由に使えましょうや?」

(;A;)「それなら……そうだ! それじゃあ俺をどこかの星で売ってくれても良い!
    モディフィカ・スライムは莫大な価値があるんだろ!? だから乱獲されて保護指定されたんだろ!?
    見知らぬ種族に虐げられて、一生を奴隷で終えてもいいから、連れて行ってください!!」

(´・ω・`)「おや、ご自身の価値を知っておられたのですか。
        それなのによくもまあ、そんな台詞が吐けたものですな。これは大変な勉強家だ」

(´・ω・`)「自身の種族の境遇をご存知なら、<マンドクセ>宇宙港がどれだけ厳重な警備か想像がつきませんか?
        特にモディフィカ・スライムについては“輸出”を絶対に阻止できるよう検知センサーを設置し、
        正義と天秤を信条とするフッサール人が四六時中監視の目を光らせています」


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