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ドクオの背骨

28 ◆hmIR/WZ3dM:2016/04/03(日) 21:02:51 ID:LBDXupdA0
  直後。

( ゚ω゚)

  ショボン迫る巨大な水色の腕――というよりも丸太に近い太さ――の側面から猛然たる速度で馬の足が突き刺さった。

  遥か天空から落とした鉄球が、水面を叩いたかのような強烈な音が轟いた。

  ドクオの腕が爆散する。
  客室内に粘り気のある液体が飛び散った。あまりの速度にショボンと、彼の座るソファーは被害を免れた。

  右腕を根本から吹き飛ばされた衝撃で壁に叩きつけられたドクオにブーンは素早く近寄り、
残った身体を四足で抑えつけた。自身に付着したドクオの体液を意に介する事無く、言い放った。

( #゚ω゚)「船長に手を上げたな? このクソガキめ」

(;゚A゚)「ヒィッ!」

  ブーンが大きく腰を曲げてドクオの顔を覗き込む。見下ろす視線と怒気に、ドクオは震え上がった。
その恐怖はヒューマノイドの比ではない。拘束具をつけてなおこれだけ発揮されるホライゾンの運動能力というよりも、
“自分に対して全身全霊の怒りをぶつけてくる相手”が恐ろしくて仕方がなかった。

  不定形生物であるため、身体の大部分に痛覚は通っていなかったがドクオは全身に痺れが回っていた。
壁に衝突したために脳が揺れているのか。恐怖による麻痺なのか。生殺与奪を握られているドクオは恐慌状態に陥っていた。

  それでも。
  慄きながらも、涙を流しながらも、失禁しつつも、それでもドクオは口を開いた。

(;A;)「頼むよ……僕を……どこか別の惑星へ……連れて行ってくれないか……」


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