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ドクオの背骨

14 ◆hmIR/WZ3dM:2016/04/03(日) 20:14:47 ID:LBDXupdA0
  頷いた店主がフォークを手に取り、切り身を口に運んだ。
弾力のある触感をゆっくりと楽しんだ後、ごくりと飲み込む。

(´・_ゝ・`)「……うん、悪くはない。個人的には好きな味だ」

(´・_ゝ・`)「だが少し、味が淡白すぎるか」

(´・ω・`)「ご安心くださ。この魚、温めて頂きますと味がぎゅうっと凝縮されますので……」

(´・_ゝ・`)「好みで調整できるというわけか」

(´・ω・`)「その通りでございます」

(´・_ゝ・`)「缶詰しかないのかね?」

(´・ω・`)「五匹ほどですが、冷凍保存したものがございます」

(´・_ゝ・`)「冷凍保存か……産地の<プラス・ランキング>とはどれくらい離れてる?」

(´・ω・`)「SSD――スター・スウィープ・ドライブ――をフルで稼働させれば三標準日ですが……」

(´・_ゝ・`)「ほう! 素晴らしい速度だ!」

(´・ω・`)「いえ、実際には小惑星帯を横切るのでデブリ群の具合や、同惑星系での商いの都合、
        更に言えばそんなにもSSDを稼働させられるほど、燃料に余裕はありませんし、
        現実的に言うとなると……十から、二十標準日ですかね」

(´・_ゝ・`)「充分じゃないか」

(´・ω・`)「この辺りは小さな惑星系ですから。
        私、お客様の満足のためにより良い品をより早く提供するのを信条としております」

(´・_ゝ・`)「一度にどれくらい積んでこれる?」

(´・ω・`)「中型コンテナひとつ分が限度ですかな……そんなにもこの魚を気に入られましたか?」

(´・_ゝ・`)「味は悪くはないと思うが、それだけ捌けるものでもないだろうな。いやすまない。今の質問は不要だった」

(´・ω・`)「ご贔屓にしていただけるならば、私の裁量でいくらでも融通を効かせるつもりでございますが」


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