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ドクオの背骨

10 ◆hmIR/WZ3dM:2016/04/03(日) 19:53:49 ID:LBDXupdA0
( ^ω^)「<マンドクセ>はもう諦めて、どこかまた別の星へ行くかお? それとも、首都から離れてみる?」

  ブーンは目線をショボンに落とし、歩きながら問いかけた。かつかつと蹄の音が鳴る。

  ホライゾンは宇宙でも有数の優秀な身体能力を持った、半人半獣の種族だ。
<地球>のギリシア神話に登場するケンタウロスそのままといっていい姿形をしていた。
四足が生えた馬の胴体から二本の腕を持つ人間の上半身が伸びている。

  凄まじい膂力に機敏な反応。加えて、地平線まで見通す視力をその身に宿している。
そのため、ブーンは<マンドクセ>の宇宙港で危険と判断され、胴体に拘束具を巻かれていた。

(´・ω・`)「とりあえず、反応がまだマシだった店舗に、もう一度訪問してみましょう。
        次はもう少し趣向の変わった商品や、食材等の即物的な商品を用意してみようかと」

( ^ω^)「了解だお! じゃあ一旦宇宙船に戻るってことだおね?」

(´・ω・`)「その通り。我等が【天翔ける生の証】号へ戦略的退却をして、再び作戦を練るとしましょう」

( ^ω^)「それじゃあ、荷物を背中に載せてもいいお。重いでしょ?」

(´・ω・`)「これはどうも。……ブーン、ついでと言ってはなんですが、私が乗ってもよろしいですか?」

( `ω´)「それはダメダメお〜」

(´・ω・`)「しょんぼりですな」

  煌めく星空がどこまでも広がる暗黒の下、
つややかな白毛に覆われた半人半馬と、絶妙に整った容姿を持つ人間が歩調を合わせ、笑いながら歩いて行く……。


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