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1-
101-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
| ^o^ | 覚醒者<アウェイカー>のようです
1
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/27(日) 00:00:48 ID:Huni7DII0
第1話「白銀のアウトロー」
| ^o^ |「きょうは いいてんきです」
| ^o^ |「さっそく がっこうへいきましょう」
テクテク
| ^o^ |「つきました」ドンッ
_
( ゚∀゚)「ッ……いてーなコラ」
| ^o^ |「あ ごめんなさい」
_
( ゚∀゚)「謝れよ」
| ^o^ |「えっ いまあやまりましたが」
_
( ゚∀゚)「誠意がたりねー!!」
| ^o^ |「たいへん もうしわけありませんでした」
_
( ゚∀゚)「そんだけか?」
| ^o^ |「とても しつこいです」
_
( ゚∀゚)「ああ? てめぇなめた口利きやがって」
_
( ゚∀゚)「ちょうどいいぜ。手に入れた能力のサンドバッグになってもらうか」
| ^o^ |「のうりょく とは」
2
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/27(日) 00:01:41 ID:Huni7DII0
_
( ゚∀゚)「フンッ」バリバリ
| ^o^ |「うわ てから でんきがでてます」
_
( ゚∀゚)「死にやがれ!!」バリィッ
| ;^o^ |「ぎゃあ」ビリビリビリ
_
( ゚∀゚)「ハハハハハッ!!! こりゃいいぜ!!」
| ^o^ |「いたくないです」
_
(;゚∀゚)「なっ!?」
| ^o^ |「なるほど こうですか」バリバリ
_
(;゚∀゚)「ッ!? てめぇどうやって……!!」
| ^o^ |「ぱしれろんだす」バリィッ
_
(;゚∀゚)「ぐわぁァァああああっ!!!」ビリビリビリ
| ^o^ |「やりました」
_
( ∀ )
| ^o^ |「わたしにかかれば こんなものです」
.
3
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/27(日) 00:02:41 ID:Huni7DII0
次回、第2話「ブーム、死す」。
お楽しみに!!!
.
4
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/27(日) 00:09:49 ID:Huni7DII0
第2話「透明なブラッド」
| ^o^ |「では きょうしつに はいりましょう」
ガララ
| ^o^ |「おはようございます ブームくん」
| ^o^ |「おはようございます いとこのゆうたろうくん」
| ^o^ |「なんだか たのしそうですね」
| ^o^ |「そうみえますか そんなことは ないですよ」
| ^o^ |「そうですか」
('A`)「おはよーブーム」
| ^o^ |「ドクオくん おはようございます」
('A`)「――ッ!? その右手……」
| ^o^ |「みぎてが なんですか」
| ^o^ |「わあ なんでしょう この あざ」
| ^o^ |「ちょっとかっこいいです」
| ^o^ |「いれずみ みたいです」
5
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/27(日) 00:10:33 ID:Huni7DII0
('A`)「……お前まさか……。いや、なんでもねぇ」
| ^o^ |(これはひょっとして さっき のうりょくを てにいれたときに できたのでしょうか)
('A`)「……気をつけろよ」テクテク
| ^o^ |「はあ きをつけます」
| ^o^ |「へんな ドクオくんです」
| ^o^ |「ようすが へんですね」
キーンコーンカーンコーン
| ^o^ |「あ じゅぎょうです せきにつきますか」
| ^o^ |「そうですね また」
.
6
:
名無しさん
:2016/03/27(日) 00:11:25 ID:XTDTfRPQ0
次回予告とは
7
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/27(日) 00:11:25 ID:Huni7DII0
――――
キーンコーンカーンコーン
| ^o^ |「ひるやすみです」
| ^o^ |「おべんとうを たべましょう」
| ^o^ |「おくじょうへ いきましょう」
| ^o^ |「はい」
テクテク
ガチャ
| ^o^ |「つきました」
| ^o^ |「きょうは あたたかいです」
| ^o^ |「おべんとうも おいしいです」パクパク
| ^o^ |「おいしいです」モグモグ
ガタァン
| ^o^ |「うわあ なんですか」
(´・ω・`)「…………今朝、面白いものを見たんだ」
| ^o^ |「だれですか あなた」
8
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/27(日) 00:12:18 ID:Huni7DII0
(´・ω・`)「ああごめん、僕はショボン。君の隣のクラスの生徒さ」
| ^o^ |「ショボンくん ぼくはブームです よろしくおねがいします」
| ^o^ |「ぼくは かれのいとこのゆうたろうです よろしくおねがいします」
(´・ω・`)「うんよろしく」
| ^o^ |「それで なにをみたんですか」
(´・ω・`)「……ふふ……。ジョルジュが、君に殺されているところだよ」
| ^o^ |「!」
| ^o^ |「ブームくん ひとごろし」
| ^o^ |「ち ちがうんです」
| ^o^ |「ちかよらないでください」
| ^o^ |「そんな」
(´・ω・`)「まあ面白い所はそこじゃない。君が……彼の能力<スキル>を吸収した事さ」
| ^o^ |「のうりょく<スキル>」
| ^o^ |「のうりょく<スキル>」
9
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/27(日) 00:13:24 ID:Huni7DII0
(´・ω・`)「まさかこの高校に……ジョルジュ以外の覚醒者<アウェイカー>がいるなんてね」
| ^o^ |「あうぇいかー」
| ^o^ |「そんな まさかブームくんが アウェイカーだなんて」
| ^o^ |「アウェイカーって なんですか」
| ^o^ |「しりません」
| ^o^ |「」
(´・ω・`)「さあ見せてくれよ……! 君がジョルジュから手に入れた能力、“白銀の稲妻<サンダー>”をさ……!!」
| ^o^ |「ふん」バリバリ
(´・ω・`)「おお……もうここまで使いこなせているとは……」
(´゚ω゚`)「でも僕の“破滅の水龍<ウォーター>”に勝てるかな!?」ビシュウ
| ^o^ |「うわあ」ビチャビチャ
| ^o^ |「ぬれてしまいました」
(;´・ω・`)「なっ……効いていないだと……!?」
10
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/27(日) 00:14:43 ID:Huni7DII0
| ^o^ |「ぱしれろんだす」ビシュウ
(;´・ω・`)「うわああああ!!」ビチャア
ドサッ
(;´・ω・`)「くっ……まさか僕のスキルまで吸収するなんて……」
| ^o^ |「ふふん」
(´・ω・`)「でもまだだ!!」ガシッ
|;^o^ |「う うわあ はなしてください」
| ;^o^ |「ゆうたろうくん」
(´・ω・`)「こいつがどうなってもいいのか!!」
| ^o^ |「ぱしれろんだす」ビシュウ
(;´・ω・`)「ぐわぁぁああああ!!」ビシャビシャ
ドサッ
| ^o^ |「た たすかった」
| ^o^ |「だいじょうぶですか」
| ^o^ |「ありがとうございます ブームくん」
| ^o^ |「きみのこと ひとごろしだなんて いってしまって ごめんなさい」
11
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/27(日) 00:15:27 ID:Huni7DII0
| ^o^ |「いえいえ ひとごろしは じじつです」
| ^o^ |「とんでもない ブームくんはいいひとです」
| ^o^ |「ぼくのいとこであり かけがえのない しんゆうです」
| ^o^ |「ゆうたろうくん……」
| ^o^ |「ブームくん……」
(;´・ω・`)「まだだ!! まだ終わっていない!!」ザッ
| ^o^ |「ぱしれろんだす」ビシュウ
(;´ ω `)「あぎゃぁぁぁああああ!!」ビシャビシャビシャ
パタリ
| ^o^ |
| ^o^ |「ふう」
| ^o^ |
| ^o^ |「ゆうたろうくん?」
| ^o^ |そ「はっ すみません なんでもありません」
| ^o^ |「そうですか ではおべんとうをたべましょう」
| ^o^ |「そ そうですね」
パクパク
.
12
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/27(日) 00:16:26 ID:Huni7DII0
次回、第3話「ブーム、死す」。
お楽しみに!!!
.
13
:
名無しさん
:2016/03/27(日) 00:18:31 ID:GieBNJYM0
予告とタイトルの違いワロタ
14
:
名無しさん
:2016/03/27(日) 11:27:43 ID:XY6/sw860
透明なブラッドとは一体
15
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 02:25:08 ID:kYAa/iIo0
第3話「合成のブレイヴ」
キーンコーンカーンコーン
| ^o^ |「さあかえりましょう ゆうたろうくん」
| ^o^ |「ちょっと ていしゅつ しなければならないプリントがありまして」
| ^o^ |「そうなんですか では つきあいますよ」
| ^o^ |「ありがとうございます」
テクテク
爪'ー`)「あ、ブームくんとそのいとこのゆうたろうくんじゃないか」
| ^o^ |「フォックスせんせい」
| ^o^ |「フォックスせんせい」
| ^o^ |「これ プリントです」ペラ
爪'ー`)「ああそうだったね。ありがとう。ところで……」
爪'ー`)「ちょっと君たちに見せたいものがあるんだけど、いいかな?」
| ^o^ |「はい」
| ^o^ |「はい」
爪'ー`)「よかった。じゃあこっちだ」
16
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 02:25:57 ID:kYAa/iIo0
テクテク
ガララ
| ^o^ |「ここはいったい」
爪'ー`)「理科室さ。見てわからないかい」
| ^o^ |「わかります」
| ^o^ |「わかります」
爪'ー`)「なんで聞いたんだ」
| ^o^ |「ここでいったいなにを」
爪'ー`)「ふふふ……」カチャリ
| ^o^ |「な なぜ かぎをしめるのですか」
爪'ー`)「さて、なんでだろうね」
| ^o^ |「なにをみせてもらえるのでしょうか」
爪'ー`)「……これさ……」チュイィ
| ^o^ |「な なんですかこれは」
| ^o^ |「えきたいのような なにかが ういています」
爪'ー`)「ふふ……これはプラスチックさ」
| ^o^ |「プラスチック」
17
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 02:26:58 ID:kYAa/iIo0
爪'ー`)「そう、これが僕の能力<スキル>……、“合成樹脂<プラスチック>”さ」
| ^o^ |「ごうせいじゅし<プラスチック>」
| ^o^ |「ごうせいじゅし<プラスチック>」
爪'ー`)「ふざけないでくれよ。僕は見たんだ。君がショボンくんを殺しているところをね」
| ^o^ |「ブームくん ひとごろし」
| ^o^ |「ち ちがうんです」
| ^o^ |「ちかよらないでください」
| ^o^ |「そ そんな」
爪'ー`)「そして君は、ショボンくんから能力を吸収していたね……。実に、実に興味深いよ……」
| ^o^ |「フォックスせんせい こわいです」
爪'ー`)y シュボッ
爪'ー`)y‐「ふぅ……。さて、君には僕の研究に協力してもらおうか……」
| ^o^ |「いやです」
18
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 02:27:53 ID:kYAa/iIo0
爪'ー`)y‐「これは決まった事だ。嫌なら僕を倒すんだねェ!!」チュイィ
バシュッ
| ^o^ |「あぶない」ヒョイッ
爪'ー`)y‐「ほう……。なかなか、身体能力はいいようだね。ならこれはどうかな……ッ!」チュゥゥゥ
| ^o^ |「うわあ ゆかから たいりょうのプラスチックが」
爪'ー`)y‐「避けてみるがいい……避けられるものならね……!!」バシュッ
| ^o^ |「うわああ」ビチャビチャ
| ^o^ |「からだが プラスチックまみれです」
爪'ー`)y‐「そして凝固する」ビシッ
ガチーン
| ^o^ |「う うごけません」ギチギチ
| ^o^ |「ざまあみろ ひとごろし」
| ^o^ |「そ そんな」
爪'ー`)y‐「ふふふ……さあ、まずはその頭から見せてもらおうか……」ザッザッ
19
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 02:29:00 ID:kYAa/iIo0
| ^o^ |「た たすけてください ゆうたろうくん」
| ^o^ |「いやです ひとごろし」
| ^o^ |「そんな わたしたち いとこで しんゆうじゃないですか」
| ^o^ |「…………」
爪'ー`)y‐「残念だったねぇ、ブームくん」チュイィ
| ^o^ |「うわあ マクドナルドでパンケーキをたべるときの プラスチックのナイフ」
爪'ー`)y‐「ふふふ……、さような――」
ドゴォッ
爪;'ー`)y‐「――ガハッ……!!」
ドサッ
| ^o^ |「わたしの しんゆうに てだしはさせません」
| ^o^ |「ゆ ゆうたろうくん」
| ^o^ |「ブームくん」
| ^o^ |「とりあえず ほどいてほしいです」ギチギチ
| ^o^ |「あ」チュイィ
| ^o^ |「じぶんで ほどけました」
20
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 02:29:33 ID:kYAa/iIo0
| ^o^ |「すごいです」
| ^o^ |「プラスチック あやつれるようになりました」
| ^o^ |「すごいです ブームくん」
| ^o^ |「わたし またつよくなりました」
| ^o^ |「すごいです」
爪;'ー`)y‐「なっ……なにをごちゃごちゃと……ッ!!」チュイィ
バシュッ
| ^o^ |「うわああああ」
| ^o^ |「あぶない ゆうたろうくん」バシィッ
カランカラン
| ^o^ |「た たすかりました」
| ^o^ |「つぎは わたしがまもるばんです」チュイィ
バシュッ
爪'ー`)y‐「ふん!!」バシィッ
| ^o^ |「」
21
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 02:30:22 ID:kYAa/iIo0
爪'ー`)y‐「自分の能力は、自分が一番わかっているさ……!」
| ^o^ |「ならば “はくぎんのいなづま<サンダー>”を」バリバリ
| ^o^ |「ぱしへろんだす」バリィッ
爪;'ー`)y‐「ぐわぁァァあああッ!!!」ビリビリビリ
ドサッ
爪;'ー`)y‐「くっ……まだだ……」ズリ…
| ^o^ |「ぱしへろんだす」バリィッ
| ^o^ |「ぱしへろんだす」ビシュウ
| ^o^ |「ぱしへろんだす」バシュッ
爪;'ー`)「ガハァッ……!!」
| ^o^ |「やりました」
| ^o^ |「すごいです ブームくん」
爪;'ー`)「……う……くっ……」
22
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 02:31:01 ID:kYAa/iIo0
| ^o^ |「しぶといです」
爪;'ー`)「僕を倒したからって……いい気になるなよ……。僕が購買の弁当に仕込んだ細菌で、能力に目覚めた子達は何人もいるんだ……」
| ^o^ |「さいきん」
| ^o^ |「なんてことを」
爪゚ー゚)「もう彼らを止める事はできない。力を手に入れた人間がどうなるか、指を咥えて見ているといいさ……ッ!」
| ^o^ |「ぱしへろんだす」バシュッ
爪 ー )ガクッ
| ^o^ |「」
| ^o^ |「さて プリントもわたしましたし かえりましょう」
| ^o^ |「そうですね」
テクテク
.
23
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 02:31:58 ID:kYAa/iIo0
次回、第4話「ブーム、死す」。
お楽しみに!!!
.
24
:
名無しさん
:2016/03/28(月) 07:12:23 ID:6NYQ3HvE0
いつ死ぬんだ?
25
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 23:12:01 ID:P3d9qkR60
第4話「サティスファクションの行方」
| ^o^ |「きょうも いいてんきです」
| ^o^ |「さっそく がっこうへいきましょう」
テクテク
| ;^o^ |「な」
ガヤガヤ
| ;^o^ |「がっこうが まがまがしい くうきに おおわれています」
| ;^o^ |「せいとのみなさんは なかにはいれないようです」
| ;^o^ |「みな こうていに あつまっています」
| ^o^ |「じじょうを きいてみましょう」
| ^o^ |「なにがあったんですか」
(;-@∀@)「僕にもよくわからないよ! さっき屋上でなんだか爆発が起きて……」
| ^o^ |「じしょう てんさいの アサピーくんでも わかりませんか」
(-@∀@)「でも何人か中に入っちゃってるみたいなんだ……」
26
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 23:13:07 ID:P3d9qkR60
| ^o^ |「それはたいへんです でてこれるのでしょうか」
(;-@∀@)「困ったね……警察を呼ぶしかなさそうだ」
| ^o^ |「けいさつで なんとかなるのでしょうか」
(;-@∀@)「他に方法がないだろ!」
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「わたしが いきましょう」
(;-@∀@)「えっ!? 無理だよ! 何が潜んでるかわからないんだよ!?」
| ^o^ |「なんとか なります」テクテク
(;-@∀@)「ぶ、ブームくん!!」
テクテク
27
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 23:13:57 ID:P3d9qkR60
――1F・職員室前――
| ^o^ |「こうないは なんか すごく まがまがしいです」
| ^o^ |「ちょっときぶんが わるくなってきます」
ウワー
| ^o^ |「!」
| ^o^ |「だれですか」
| ^o^ |「た たすけてください」
ζ(゚ー゚;ζ「だれかぁ!!」
| ^o^ |「なんと ゆうたろうくんと デレさんではないですか」
「ふっふっふ……」
| ^o^ |「あ あなたは」
(´・_ゝ・`)「ブーム……君も醜態を晒しに来たのか……」
.
28
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 23:14:44 ID:P3d9qkR60
| ^o^ |「はげの デミタスくん」
(´・_ゝ・`)「ハゲじゃない!!! 薄毛だ!!!!」
| ^o^ |「うすげの デミタスくん」
(´・_ゝ・`)「言い直すな!!」
| ^o^ |「かれは きけんです」
| ^o^ |「きけん」
(´・_ゝ・`)「おっと……その右腕のアザを見ると、君も覚醒者<アウェイカー>のようだな」
| ^o^ |「はっ デミタスくんも アウェイカーですか」
(´・_ゝ・`)「そうさ!! そしてこれが俺の能力……」クイッ
| ^o^ |「うわあ からだが かってにうごく」グググ
| ^o^ |「な なぜ こかんに てをのばすのですか ゆうたろうくん」
(´・_ゝ・`)「ふはははは」
| ^o^ |「まさか たにんのからだを あやつるのうりょく」
(´・_ゝ・`)「違うな……俺の能力は……」
「“自慰行為<オナニー>”だ!!」
.
29
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 23:15:33 ID:P3d9qkR60
| ^o^ |
(´・_ゝ・`)「他人の自慰行為を操ることができる……」
| ^o^ |「うわああ ズボンをおろさないでください」グググ
| ^o^ |「なんて げれつな」
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「いや おげれつな」
(*´・_ゝ・`)「この能力で……俺はデレちゃんのオナニーを見るんだ……!!」
| ^o^ |「へんたいです」
ζ(゚、゚;ζ「い、いやぁぁぁ!!」
(´・_ゝ・`)「しかし……。ブーム、まずは君を倒さないと危険だな」クイッ
| ^o^ |「な」カチーン
| ^o^ |「う うごけません」
(´・_ゝ・`)「さて、そこでオナニーでもしてもらおうか……」クイッ
| ^o^ |「…………」
(´・_ゝ・`)「ん?」クイックイッ
| ^o^ |「…………」
30
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 23:16:23 ID:P3d9qkR60
(;´・_ゝ・`)「ばかな……なぜ動かない!!」クイックイッ
| ^o^ |「ふふふ」
(;´・_ゝ・`)「貴様……一体何をした……!!」
| ^o^ |「なにも していません」
(;´・_ゝ・`)「何も……!?」
| ^o^ |「そうです」
| ^o^ |「わたしは オナニーをしたことが ありません」
(;´・_ゝ・`)「なんだとぉっ!?」
| ^o^ |「さすが ブームくんです」
| ^o^ |「なので やりかたがわかりません」
| ^o^ |「ゆえに あなたののうりょくも むこうです」
(;´・_ゝ・`)「そんな……馬鹿な……」
| ^o^ |「こうですか」クイッ
(;´・_ゝ・`)そ「なにっ!?」カチーン
(;´・_ゝ・`)「くそっ……動けん……!」
| ^o^ |「あ うごけるようになりました」
ζ(゚ー゚;ζ「た、たすかったぁ」
31
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 23:17:13 ID:P3d9qkR60
| ^o^ |「デミタスくんには そこでオナニーをしてもらいましょう」
(;´・_ゝ・`)「なっ……やめろ……!!」
| ^o^ |「ぱしへろんだす」クイックイッ
(;´・_ゝ・`)「う、うわあああっ!!!」シコシコ
ζ(>、<*ζ「いやぁぁぁぁぁあああ!!」
| ^o^ |
(´ _ゝ `)「……うっ…………ふぅ……」
| ^o^ |「はやい」
(´ _ゝ `)「くそっ…………くそっ…………!!」
| ^o^ |「これが あなたのしたことです」
(´ _ゝ `)「……公開オナニーってのは……こんなにも苦しいもんなのか……」
(´ _ゝ `)「いや……わかってたんだ。わかってたんだが……俺はどうしても、デレちゃんのオナニーが見たかったんだ……」
ζ(>、<*ζ「いやよ! 気持ち悪い!!」
(;´・_ゝ・`)「許してくれ!! もう二度と……もう二度とこんな事はしない!! もう他の誰にもこんな気持ちにさせたくないんだ!!」
32
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 23:17:54 ID:P3d9qkR60
| ^o^ |「…………」
ζ(゚、゚*ζ「…………」
ζ(゚ー゚*ζ「……しょうがないなぁ……。まあ、まだ何もなかったし……」
| ^o^ |「デレさん こころがひろいのですね」
ζ(゚ー゚*ζ「えへへー、でしょ!」
(´・_ゝ・`)「ありがとう……本当にすまなかった……」
ζ(゚ー゚*ζ「そんな事より、助けてくれてありがとうっ!」
| ^o^ |「いえいえ とうぜんのことを したまでです」
ζ(>、<*ζ「ブームくん、大好き!!」ギュー
| ^o^ |「そ そんな てれてしまいます」
ζ(゚ー゚*ζ「照れるどころか、デレたっていいんだよ?」スリスリ
| ^o^ |「いや あの」
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「あの」
| ^o^ |「わたしは こうかいオナニー したのですが」
33
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 23:19:15 ID:P3d9qkR60
| ^o^ |「さてそろそろ いかなくては」
| ^o^ |「このさきには まだまだ てきが ひそんでそうです」
| ^o^ |
| ^o^ |「そうですね」
ζ(゚、゚*ζ「いっちゃうの……?」
| ^o^ |「ごめんなさい まだ たすけをもとめてるひとが いるかもしれませんので」
ζ(゚ー゚*ζ「……そっか。やっぱりかっこいいな、ブームくん……」
| ^o^ |「さんにんは こうていにもどっていてください ほかのみなさんも いますから」
(´・_ゝ・`)「……わかった。行こう」
ζ(゚、゚*ζ「あなたと行くのは怖いんだけど……」
(;´・_ゝ・`)「もうあんな能力使わないよ! 懲りたよ!」
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「ゆうたろうくん どうかしましたか」
| ^o^ |「わたしも ブームくんに ついていきます」
| ^o^ |「な」
34
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 23:21:12 ID:P3d9qkR60
| ^o^ |「きけんです むのうな ゆうたろうくんでは」
| ^o^ |「むのう」
| ^o^ |「あ ごめんなさい」
| ^o^ |「とくべつな のうりょくが ない といいたかったのです」
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「たしかに “むのう”な わたしですが」
| ^o^ |(これは ぜったい ねにもってます)
| ^o^ |「あなたの いとこであり しんゆうです」
| ^o^ |「そんなわたしだけ にげのびて ブームくんひとり たたかわせるわけには いきません」
| ^o^ |「ゆ ゆうたろうくん」
(´・_ゝ・`)「なっ……それを言うなら俺だって戦える! 俺は覚醒者<アウェイカー>だし……」
| ^o^ |「いえ デミタスくんは デレさんをぶじに こうていまで おくりとどけてください」
| ^o^ |「あなたの のうりょくは あまり せんとうむきでは ありませんし」
(´・_ゝ・`)「……わかったよ……」
35
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 23:23:10 ID:P3d9qkR60
ζ(゚、゚*ζ「えーっ、あなたと二人きりなの……」
| ^o^ |「がまん してください デレさん」
| ^o^ |「それにもう デミタスくんは にどと あんなことを しないでしょう」
| ^o^ |「ですよね デミタスくん」ズイッ
(;´・_ゝ・`)「当たり前だ! さっきから言ってるじゃないか!!」
| ^o^ |「だそうです」
| ^o^ |「では ふたりとも きをつけて」
| ^o^ |「わたしたちは こうしゃないを みまわりしてきます」
(´・_ゝ・`)「……気をつけろよ。他にも、もっとひどい能力を使うやつがいる……」
| ^o^ |「まあ あなたの おげれつ ほどでは ないでしょう」
(´・_ゝ・`)「…………」
| ^o^ |「それでは」テクテク
| ^o^ |「それでは」テクテク
ζ(>、<*ζ「ブームくん、頑張ってね!!」
.
36
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/28(月) 23:23:55 ID:P3d9qkR60
次回、第5話「ブーム、死す」。
お楽しみに!!!
.
37
:
名無しさん
:2016/03/28(月) 23:27:12 ID:NiutMRsoO
またかよ
38
:
名無しさん
:2016/03/29(火) 00:11:43 ID:XhGOWZ9g0
死ぬ死ぬ詐欺
39
:
名無しさん
:2016/03/29(火) 02:48:16 ID:hWcNc0BE0
正直今一番たのしみ
40
:
名無しさん
:2016/03/29(火) 09:55:27 ID:HofBE9VU0
いや今度こそ死ぬかもしれない
41
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/30(水) 22:50:29 ID:qD7ggZz60
第5話「真空のメランコリック」
――1F・理科室前――
| ^o^ |「このなかから こえがきこえます」
| ^o^ |「あけてみますか」ガララ
(゚、゚トソン「!!」
( ゚д゚ )「……誰だ急に……」
('、`*川「助けて!」
Ω「誰か来てくれたぞ!」
Ω「助けてくれ!」
Ω「殺されそうなんだ!」
| ^o^ |「これはこれは ミルナくんと そのた おおぜいのみなさん」
Ω「その他大勢…………」
( ゚д゚ )「ブームじゃねぇか。お前みたいな奴がどうしてこんなところに……」
| ^o^ |「あ あれは」
| ^o^ |「ブームくん ミルナくんのみぎてに きみとおなじような あざが」
( ゚д゚ )「……ほう。ブームも覚醒者<アウェイカー>ってわけか……」
42
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/30(水) 22:51:29 ID:qD7ggZz60
| ^o^ |「そうです」
Ω「助けてくれ!! ミルナのやつに殺されそうなんだ!!」
( ゚д゚ )「……とういうわけだ」
( ゚д゚ )「邪魔をするんなら、まずはお前から殺さないとなぁ」
| ^o^ |「ゆうたろうくんと そのた おおぜいのみなさんを ころさせません」
( ゚д゚ )「……そうかいあ。じゃあ早速、やらせてもらうか」シュン
| ^o^ |そ「!」
| ^o^ |(い いきが できない)
( ゚д゚ )「これが俺の能力<スキル>……、“真空管<エアー>”だ。空気を操ることができる」
( ゚д゚ )「まぁもっとも、今はまだ特定の場所の酸素濃度を操るぐらいしかできねぇんだが……、人を殺すのには十分すぎるくらいだ」
| ^o^ |(なんて のうりょくだ)
| ^o^ |(このままでは しんでしまいます)
( ゚д゚ )「どうした、お前の能力を見せてみろよ」
43
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/30(水) 22:52:36 ID:qD7ggZz60
| ^o^ |「」
| ^o^ |(しゅうちゅうできなくて のうりょくが はつどうできません)
( ゚д゚ )「……まさかできないのか。つまらん奴だな」
| ^o^ |⊃「えい」ブンッ
(;゚д゚ )そ「――ガハッ!!」ドゴッ
| ^o^ |「は なおりました」スーハー
(;゚д゚ )「何しやがる!!」シュン
| ^o^ |「」
| ^o^ |(うわあ いきが できません)
| ^o^ |「はめつのすいりゅう<ウォーター>」ビシュウ
(;゚д゚ )「ぎゃぁぁああ!!」ビチャビチャ
(;゚д゚ )「く、くそっ!!」クイッ
| ^o^ |「させません しんくうかん<エアー>」シュン
(;゚д゚ )「――ッ」
(;゚д゚ )「や……やめ……いきが……ッ!」バタバタ
| ^o^ |「“やめ” なんですか」
| ^o^ |「きこえません」
44
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/30(水) 22:53:39 ID:qD7ggZz60
(;゚д゚ )「やめて……くだ……さい」バタバタ
| ^o^ |「いいでしょう」クイッ
(;゚д゚ )「スーッ……ハーッ……スーッ……ハーッ……」
(;゚д゚ )「このやろう!!」シュン
| ^o^ |シュン
(;゚д゚ )「――ッ!!」
(;゚д゚ )(こいつ……俺の動作よりも早く……能力を発動させやがる……!)
| ^o^ |「はくぎんのいなづま<サンダー>」バリィッ
(;゚д゚ )「うぎゃあぁぁぁぁ!!!」ビリビリビリ
(;゚д゚ )「わ……わかった……ゆるして……ください……」バタバタ
| ^o^ |「いいでしょう」クイッ
(;゚д゚ )「スーハースーハー」
| ^o^ |「まだやりますか」
(;゚д゚ )「いえ、とんでもない」
| ^o^ |「そうですか まだ ごうせいじゅし<プラスチック> と じいこうい<オナニー> も あったのですが」
45
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/30(水) 22:55:00 ID:qD7ggZz60
(;゚д゚ )「な……なんて奴だ……能力<スキル>をいくつも持っているなんて……」
| ^o^ |「もう にどとしませんか」
(;゚д゚ )「しない。誓おう」
| ^o^ |「ならいいんです」
Ω「やったー助かった!」
Ω「ブーム!! お前はヒーローだ!!」
(゚、゚*トソン「……かっこいいです……」
ΩΩΩ「ヒーロー!! ヒーロー!!」
| ^o^ |「そんな」
Ω「ブーム! まだ上の階に友達がいるんだ……助けに行ってくれないか!?」
| ^o^ |「そうなのですか それはたいへんです」
| ^o^ |「すぐにいきましょう」
ΩΩΩ「ヒーロー!! ヒーロー!!」
| ^o^ |「そんな やめてください」
ΩΩΩ「えっ……」
| ^o^ |「わたしはヒーローなどという たいそれたそんざいでは ありません」
46
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/30(水) 22:56:10 ID:qD7ggZz60
Ω「そんな……」
ザワザワ
| ^o^ |「ですが みなさんがわたしのことを そうおもってくれているので あるならば」
| ^o^ |「わたしは そのきたいに こたえるだけです」
(゚、゚*トソン「――ッ……!!」
ΩΩΩ「ブーム!! ブーム!!」
| ^o^ |「いきましょう ゆうたろうくん」
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「はい」
テクテク
.
47
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/30(水) 22:57:08 ID:qD7ggZz60
(゚、゚*トソン「あ、あの!」タタタッ
| ^o^ |「はい」
(゚、゚トソン「ブームくん、助けてくれてありがとうございました」
| ^o^ |「いえ とんでもありません とうぜんのことを したまでです」
(゚、゚*トソン「それで……あの……えっと……」
(゚、゚*トソン「……よかったら今度……ご飯でも……行きませんか……?」
| ^o^ |「ごはん おいしいです」
(゚、゚*トソン
(゚、゚*トソン「そうですね。ごはんおいしいです」
| ^o^ |「ええ」
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「では いそがねば なりませんので」
(゚、゚*トソン「はい……頑張ってください!」
| ^o^ |「はい」
テクテク
(゚、゚*トソン「……かっこよかったなぁ……」
.
48
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/03/30(水) 22:58:07 ID:qD7ggZz60
次回、第6話「ブーム、死す」。
お楽しみに!!!
.
49
:
名無しさん
:2016/03/30(水) 23:37:20 ID:1bi8zP6I0
かっこいい
50
:
名無しさん
:2016/03/31(木) 00:23:17 ID:eYqG6DM20
ひたすらカッコよかった
51
:
名無しさん
:2016/03/31(木) 00:50:56 ID:mwDFVUQ20
なんか好き
52
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:46:18 ID:.29cbF3g0
第6話「真実のアルタレーション」
――2F・2年教室前――
| ^o^ |「ゆうたろうくん さっきはありがとうございました」
| ^o^ |「きみのおかげで ミルナくんに かつことが できました」
| ^o^ |「とんでもないです しんゆうのきみが くるしんでるのを たすけるのは とうぜんです」
| ^o^ |「やっぱり きみはいいひとです」
| ^o^ |「おたがいさまです」
テクテク
( ・∀・)「……お前ら……何してんだ?」
| ^o^ |「は きみは モララーくん」
| ^o^ |「どうして こんなところに」
( ・∀・)「ああ……さっき変な奴に襲われてよ。逃げてきたんだ」
( ・∀・)「一階にも変な奴がいて、校舎から出れねーんだよ」
| ^o^ |「いっかいの ひとたちは もう こうていに ひなんさせましたよ」
53
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:46:59 ID:.29cbF3g0
( ・∀・)「まじか? お前が?」
| ^o^ |「はい」
( ・∀・)「お前もまさか……覚醒者<アウェイカー>とかいうやつなのか?」
| ^o^ |「そうです」
( ・∀・)「そりゃおっかねーな。じゃあ俺も校庭に行くとするか……」
| ^o^ |「そうしてください まだ ほかにも かくせいしゃ<アウェイカー>が ひそんでいるかも しれませんので」
( ・∀・)「ああ。お前らも気をつけて帰れよ」スタスタ
| ^o^ |「はい」
| ^o^ |「きをつけて」
スタスタ
.
54
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:47:33 ID:.29cbF3g0
| ^o^ |
| ^o^ |
| ^o^ |「あれ」
| ^o^ |「あれれ」
| ^o^ |「わたしたちは なぜ こんなところにいるのでしょうか」
| ^o^ |「わかりません」
| ^o^ |「ふしぎです」
| ^o^ |「おうちへ かえりましょう」
| ^o^ |「そうですね」
テクテク
.
55
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:48:24 ID:.29cbF3g0
( ・∀・)「よぉ、ブームとそのいとこのゆうたろう」
| ^o^ |「モララーくん」
| ^o^ |「きみもどうして こんなところに いるのですか」
( ・∀・)「さぁな。お前もわかんねぇのか?」
| ^o^ |「わかりません」
| ^o^ |「あさ とうこうしてきて」
| ^o^ |「それで」
| ^o^ |「…………」
( ・∀・)「ふはははは……笑えるぜ」
| ^o^ |「なにが おかしいのですか」
( ・∀・)「いんやぁ、別に?」
( ・∀・)「ほら、帰るんだろ? おうちに」クイクイッ
| ^o^ |「そうでした」
( ・∀・)「帰りに本屋に寄ってくんだろ? さっきそう言ってたよな?」
| ^o^ |「そうでしたっけ」
| ^o^ |「そうです きょうは まんがの はつばいびです」
| ^o^ |「そうでした」
( ・∀・)「そうだよなぁ。じゃあ気をつけて帰れよ」
| ^o^ |「はい」
( ・∀・)「じゃーな」
.
56
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:49:00 ID:.29cbF3g0
テクテク
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「なにか へんです」
| ^o^ |「そうですか」
| ^o^ |「はい」
| ^o^ |「きのう わたしは」
| ^o^ |「ジョルジュくんを ころして」
| ^o^ |「ブームくんひとごろし」
| ^o^ |「のうりょくを てにいれて」
| ^o^ |「なんて おそろしい」
| ^o^ |「!」
| ^o^ |「わたしは」
| ^o^ |「わたしはとんだ おもいちがいを」
| ^o^ |「これは モララーくんの わなです」
| ^o^ |「なにをいっているのですか はやく ほんやに いきましょう」
| ^o^ |「いきません」
.
57
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:49:36 ID:.29cbF3g0
| ^o^ |「あたまが おかしくなってしまったのですか」
| ^o^ |「おかしいのは ゆうたろうくんです」
| ^o^ |「しつれいな」
| ^o^ |「ついてきてください」
| ^o^ |「しかたないです」
テクテク
( ・∀・)「……おいおい、なんだまた来たのか?」
| ^o^ |「モララーくん きみは かくせいしゃ<アウェイカー>ですね」
( ・∀・)「…………チッ……そういうわけかよ……」
( ・∀・)「そうさ、俺は覚醒者<アウェイカー>だ」
( ・∀・)「だがそこらの連中とはちょっと違ってなぁ……」
| ^o^ |「ちがう とは」
| ^o^ |「ふたりが なにをいっているのか わかりません」
( ・∀・)「“改竄<メモリー>”。それが俺の能力<スキル>さ」
58
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:50:14 ID:.29cbF3g0
| ^o^ |「かいざん<メモリー> とは どういうのうりょくですか」
( ・∀・)「記憶を操る能力さ。さっきもお前たちの記憶をいじらせてもらったというわけだ」
( ・∀・)「どういうわけでお前が記憶を取り戻したのか知らねぇが……。まあ、この事を知ったからには“忘れてもらう”」
| ^o^ |「なるほど それがわかれば こっちのものです」
( ・∀・)「あ?」
| ^o^ |「ぱしへろんだす」クイクイッ
( ・∀・)「…………」
( ・∀・)「……あれ?」
( ・∀・)「俺、何してんだ?」
| ^o^ |「おわりです」
| ^o^ |「は」
| ^o^ |「きおくが もどりました」
| ^o^ |「よかったです」
( ・∀・)「お、おい、二人共なにやってんだ?」
| ^o^ |「わたしじゃなかったら かてない あいてでした」
59
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:50:51 ID:.29cbF3g0
( ・∀・)「なんの話をしてるんだよ」
| ^o^ |「モララーくん きみは このこうしゃの まがまがしいくうきに やられて」
| ^o^ |「きおくを すこし うしなったようです」
( ・∀・)「……たしかにここは息が詰まるな……」
| ^o^ |「ですので くうきの きれいな こうていへ にげてください」
( ・∀・)「あ、ああ。そうするよ。ありがとうな」スタスタ
| ^o^ |「きをつけて」
| ^o^ |「きをつけて」
| ^o^ |「ふう いっけんらくちゃくです」
| ^o^ |「すごいです ブームくん」
| ^o^ |「わたしにかかれば こんなものです」
.
60
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:51:48 ID:.29cbF3g0
次回、第7話「ブーム、死す」。
お楽しみに!!!
.
61
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:52:31 ID:.29cbF3g0
第7話「ガラスの心」
――3F・階段前――
テクテク
| ^o^ |「うえに いくにつれて よけいに まがまがしいくうきに なります」
| ^o^ |「そうですね」
| ^o^ |「そろそろ ほかのかくせいしゃ<アウェイカー>が あらわれる ころでしょうか」
ウワー
| ^o^ |「ひ ひめいがきこえました」
| ^o^ |「あっちのようです」
| ^o^ |「いきましょう」
テクテク
从 ゚∀从「てめぇぶっ殺してやるからな……」
Ω「ごめんなさい!! ごめんなさい!!」
| ^o^ |「これは いったい」
从 ゚∀从「ああ? なんだブームじゃねぇか、なに見てんだよ」
62
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:53:22 ID:.29cbF3g0
| ^o^ |「ぶっころすとか ぶっそうな ことばが きこえましたが」
从 ゚∀从「ああ、今からこいつを殺す」
Ω「ヒェェ!! お助け!!」
| ^o^ |「そんな かわいそうです」
从 ゚∀从「はぁ!? こいつはなぁ、俺のパンツを見やがったんだよ!!」
| ^o^ |「パンツ」
| ^o^ |「パンツ」
从 ゚∀从「だから殺す」チャリチャリ
| ^o^ |そ「な かくせいしゃ<アウェイカー> ですか」
从 ゚∀从「あ? この能力の事か?」
从 ゚∀从「こいつは“瑠璃の刃<ガラス>”……。かっけー名前だろ?」
| ^o^ |
| ^o^ |
| ^o^ |「いままでで いちばんかっこいい」
| ^o^ |「かっこいい」
从 ゚∀从「ははは! だろ!?」
从 ゚∀从「さて、殺すか」チャリチャリ
63
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:53:58 ID:.29cbF3g0
Ω「うわああああ」
| ^o^ |「はやまっては だめです」
从 ゚∀从「んだよ、邪魔すんな。お前も殺されてーのか?」
| ^o^ |「パンツをみられたのは たしかに はずかしいかもしれません」
| ^o^ |「ですが ころすほどでは ないのでは」
从*゚∀从「…………」
| ^o^ |「どうしました」
从*゚∀从「な、なんでもねーよ!!」
| ^o^ |「どんなパンツなのですか」
从*゚∀从「は、はぁ!? 関係ねえだろ!!」
Ω「……クマさんパンツ……」
从*゚∀从「ああああああああああッ!!」バタバタ
| ^o^ |「クマさんパンツ」
| ^o^ |「クマさんパンツ」
从#゚∀从「殺す。お前ら全員殺してやるからな」チャリチャリ
64
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:54:37 ID:.29cbF3g0
| ^o^ |「そんな」
从 ゚∀从「死ね!!」チャキーン
| ^o^ |「うわ」グサッ
| ^o^ |「いたい」
从 ゚∀从「ハハハ、そりゃ痛いだろうなぁ!!」チャキーン
| ^o^ |「ですが」チャキーン
カキカキーン
从;゚∀从「なにっ……ガラスの盾だと……!?」
| ^o^ |「ふふふ」
从 ゚∀从「どういう事だ……まさかお前も俺と同じ能力を持ってんのか?」
| ^o^ |「そういうわけではありません」バリバリ
从;゚∀从「なっ……電気……?」
| ^o^ |ピチャピチャ
从;゚∀从「それに水だと……!?」
从 ゚∀从「わっけわかんねぇ……なんなんだよお前!!」チャキーン
| ^o^ |「ききません」カキカキーン
65
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:55:43 ID:.29cbF3g0
从 ゚∀从「くそっ!!」チャキーン
| ^o^ |カキカキーン
| ^o^ |「こちらのばんです」チャキーン
从;>∀从「うわっ!」
ピタッ
从;゚∀从「……と、止まった……?」
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「おんなのこに きずは つけられません」
从*゚∀从「は、はぁ!?」
| ^o^ |「いくら かくせいしゃ<アウェイカー>でも ひとをころそうとしていても」
| ^o^ |「わたしのポリシーですから」
从*゚∀从「なっ……何言ってんだよてめぇ……」
从*゚∀从「……俺のこと……女の子だって言ってんのか……」
| ^o^ |「そうです」
| ^o^ |「かっこよく そしてかわいい おんなのこです」
66
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:56:33 ID:.29cbF3g0
从;>∀从「や、やめろやめろ! 俺は可愛くなんてねぇ!!」
| ^o^ |「かわいいですよ とくに いまとか」
从*>∀从「――ッ……」
从*-∀从「スーッ……ハーッ……」
从 ゚∀从「やめたやめた、こんなしょうもねぇバトルは」
| ^o^ |「おわりですか」
从 ゚∀从「ああ。もうそんな気分じゃねぇ」
| ^o^ |「ならよかったです」
Ω「…………」
从 ゚∀从「なに見てんだよ、とっとと帰れよ」
Ω「は、はいぃ!」ダダダッ
从 ゚∀从「ったく……」
| ^o^ |「クマさん」
从 ゚∀从「あああ!?」
| ^o^ |「な なんでもないです」
从 ゚∀从「よろしい」
67
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 05:57:10 ID:.29cbF3g0
| ^o^ |「ところで ハインさんは どうしてここに」
从 ゚∀从「あー、なんか屋上で面白いことやってたからよ。混ざりたくてな」
| ^o^ |「おもしろいこと とは」
| ^o^ |「そういえば アサピーくんが ばくはつしたと いってました」
从 ゚∀从「ああ。どうも覚醒者<アウェイカー>同士でバトルしてたみてーだ。そのうちの一人が、学園をこうした元凶だろうさ」
| ^o^ |「なるほど ならばおくじょうへ いかないと」
从 ゚∀从「ああ。だが、屋上へ行く途中にも覚醒者<アウェイカー>がいるみてーだ」
| ^o^ |「いったい なんにん いるのやら」
从 ゚∀从「さあな。……ま、邪魔する奴は全員ぶっ潰しゃいいだろ」
| ^o^ |「そうですね」
| ^o^ |「では いきましょう」
.
68
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 06:02:10 ID:.29cbF3g0
次回、第8話「ブーム、死す」。
お楽しみに!!!
.
69
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 06:07:20 ID:.29cbF3g0
第8話「光のチャイム」
――3F・廊下――
从 ゚∀从「…………」
| ^o^ |
| ^o^ |
(,,゚Д゚)「……なんだお前らは……」
( ´∀`)「僕達になにか用モナ?」
| ^o^ |「ギコくんと モナーくん」
| ^o^ |「あなたがたも かくせいしゃ<アウェイカー>ですか」
(,,゚Д゚)「このアザを見りゃわかるだろ?」スッ
( ´∀`)「モナモナ」スッ
| ^o^ |「そうですか では」スタスタ
(,,゚Д゚)「おいゴラァ!! どこ行くつもりだ」
| ^o^ |「おくじょうへ のぼりたいのです」
(,,゚Д゚)「屋上? 馬鹿言うなよ、お前らが昇るのは“天国”だ」
70
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 06:08:06 ID:.29cbF3g0
(,,゚Д゚)「やれ、モナー」
( ´∀`)「モナ。……閃光花火<ライト>」ピカッ
(,,゚Д;;;::... サァァ
从;゚∀从「なっ、消えた……!?」
( ´∀`)「僕の能力<スキル>は、光を操ることができるモナ……」
| ^o^ |「な なんと」
『そして俺は、音を操ることができる……』
| ^o^ |「そんな」
( ´∀;;;::... サァァ
| ^o^ |「モナーくんまで きえた」
『僕達を、倒せるモナ?』
| ^o^ |「これは かちめがない」
『はははっ。だろうなぁ。じゃあ次は俺の番だ……』
『音詞物<サウンド>――』ピピピ
『――“ドンッ”!!』
| ^o^ |そ「うわぁ」ドンッ
ドサッ
71
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 06:08:58 ID:.29cbF3g0
| ^o^ |「そんな ずるい」
『“ドカドカッ”!!』
| ^o^ |「うわあ」ドカドカッ
| ^o^ |「うわあ」ドカドカッ
从;゚∀从「くっ……!」ドカドカッ
| ^o^ |「いたいです」
『弱すぎる……。弱すぎるな。これで同じ覚醒者<アウェイカー>だってのが信じられねぇよ』
『ほんとモナ』
| ^o^ |「く くやしい」
『悔しけりゃ俺に攻撃を当ててみるんだなゴラァ!』
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「ゆうたろうくん あれを」
| ^o^ |「あれ とは」
| ^o^ |「あれです」
| ^o^ |「!」
| ^o^ |つロ「どうぞ」スッ
.
72
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 06:09:32 ID:.29cbF3g0
『ああ? なんだそりゃ』
| ^o^ |「ふふふ」
| ^o^ |「ハインさん ゆうたろうくん ふせてください」
从 ゚∀从「え? ああ」スッ
| ^o^ |「はめつのすいりゅう<ウォーター>」ピチャピチャ
| ^o^ |「ぱしへろんだす」ビシュウ
『うおっ!!』ビチャビチャ
『なっ、何モナ!?』ビチャビチャ
| ^o^ |「ふふふ」
| ^o^ |「これはコーラです」
| ^o^ |「それはしょうゆです」
| ^o^ |
『…………』
从 ゚∀从「でもすげぇぜ! 全方位に醤油をばら撒いたことで敵がどこにいるか丸わかりだ!!」
从 ゚∀从「ただの水ではなく色のついた液体を使うことでそれができたんだな!」
| ^o^ |「せつめい ありがとうございます」
73
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 06:10:13 ID:.29cbF3g0
『くそっ、服にシミがついちまった!!』
『やばいモナ』
| ^o^ |「ごうせいじゅし<プラスチック>」バシュウ
『う、うごけねぇ!!』ギチギチ
『離してモナ!!』ギチギチ
| ^o^ |「ふふふ」
| ^o^ |「ではそろそろ おわりにしましょう」
| ^o^ |「るりのやいば<ガラス>」チャリチャリ
| ^o^ |「ぱしへろんだす」チャキーン
『うぎゃあぁぁぁぁ!!』グサッ
『モナァァァアア!!』グサッ
(,, Д )
( ∀ )
| ^o^ |「おわりました」
| ^o^ |「ブームくん ひとごろし」
| ^o^ |「はいそうです」
| ^o^ |
74
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 06:11:13 ID:.29cbF3g0
从 ゚∀从「……ったくよ……俺の出番ねぇじゃねーか」
| ^o^ |「そんなこと ありません」
| ^o^ |「ハインさんの こののうりょく とてもつかいがってが いいです」
| ^o^ |「そして かっこいいです」
从*゚∀从「……ハッ、だろ?」
| ^o^ |「ええ」
| ^o^ |
从 ゚∀从「さてと、そろそろ屋上へ行くとするか……」
ガタァン
| ^o^ |「な なんのおとですか」
ΩΩΩ「うおおおおおお!!」ダダダッ
| ^o^ |「うわ いっぱい きました」
从 ゚∀从「チッ……量が尋常じゃねぇな……」
从 ゚∀从「……しゃーねぇ、ここは任せろ! お前達は上へいけ!!」
| ^o^ |「し しかし」
从 ゚∀从「俺なら大丈夫だ。こんな雑魚どもに負けやしねぇよ」
75
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 06:12:26 ID:.29cbF3g0
| ^o^ |「ハインさん」
从 ー从「……その代わりによぉ……」
| ^o^ |「はい」
从 ー从
从* ー从「……終わったら、ピザでもおごってくれや」
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「もちろんです」
| ^o^ |「かならず いきてもどってください」
从*゚∀从「ハッ!! そりゃこっちのセリフだぜ!!」
从 ∀从「とっとと行きやがれ!!」
| ^o^ |「はい」ダダダッ
| ^o^ |「…………」ダダダッ
从 ∀从「…………チッ……」
从 ∀从「……なんなんだよこの気持ちはよぉ……」
Ω「なんだこの女はぁ!! 殺してやる!!」
从 ゚∀从「……この気持ちの正体がわかるまで、死ぬわけには行かねーじゃんかよ!!」
从 ゚∀从「瑠璃の刃<ガラス>!!!」チャキーン
.
76
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/02(土) 06:13:22 ID:.29cbF3g0
次回、最終話「ゆうたろう、死す」。
お楽しみに!!!
.
77
:
名無しさん
:2016/04/02(土) 08:32:52 ID:R16/fUMI0
えぇ・・・
78
:
名無しさん
:2016/04/02(土) 12:18:24 ID:M4jQ40NA0
ついに死ぬのか…
79
:
名無しさん
:2016/04/02(土) 13:09:27 ID:ELOHRNZo0
おいゆうたろうおい
80
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:35:23 ID:XAHo4RvQ0
最終話「終止符のエピローグ」
| ^o^ | カツカツ
| ^o^ | カツカツ
ゆっくりと階段をのぼる音が、壁や天井を反射して分散していた。
同時に遠くの方から、ハインや大勢の男たちの叫び声が聞こえてくる。
屋上の扉を開けると、やがてそれも外の風の音に飲み込まれて、聞こえなくなった。
| ^o^ |「な なんですか このおくじょうは」
足を踏み入れた屋上は、太陽の光が当たっていないのでは無いかと思えるほど暗く。
そして黒く淀んだ霧に覆われていて、思わずむせ返りそうになった。
自分は昨日、ここでゆっくりと弁当を食べたのだ。その事実が、まるで嘘だったと思わせるような光景だった。
「……遅かったじゃねーか」コツコツ
不意に奥から聞こえた声。
その主はゆっくりと足音を鳴らしながら、給水タンクの影から姿を表した。
('A`)「俺の予想が、当たっちまったな」
| ^o^ |「ドクオくん」
81
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:36:07 ID:XAHo4RvQ0
クラスメイトの、ドクオ。
普段は目立たない彼だが、身体から滲み出るオーラのような存在感故か、今はやたらと自分を圧倒した。
| ^o^ |「よそう ですか」
('A`)「ああ。ブームとゆうたろうがここに来る事は予想できていた。…………、いや――――」
「――――俺がそうしたようなもんだけどな」
| ^o^ |「どういういみですか」
('A`)「……ハッ、さぁな」
('A`)「それより、とっとと始めようや。お前は俺を倒しに来たんだろ?」
| ^o^ |「やはりあなたが このがくえんを こんなじょうたいにしたのですか」
('A`)「ああそうさ。俺のこの能力<スキル>でな……」
ドクオはぶらりとだらしなく下がっていた右腕を持ち上げ、そう言った。
彼の右腕に、自分と同じようなアザがあるのが見えた。
('A`)「さあ、どっからでもかかってこいよ。俺の準備は出来てる」
82
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:36:42 ID:XAHo4RvQ0
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「わたしとあなたは たたかううんめいだったのですね」
| ^o^ |「では」
| ^o^ |「はくぎんのいなづま<サンダー>」バリバリ
| ^o^ |「ぱしへろんだす」バリィッ
('A`)「“その攻撃は、当たらなかった”」
自分の右手から放たれた電撃は、一瞬でドクオの身体へと直撃した。
――そう見えたのだ。
| ;^o^ |そ「!?」
その攻撃は、当たらなかった。
.
83
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:37:31 ID:XAHo4RvQ0
('A`)「……終わりか?」
| ;^o^ |「…………」
| ;^o^ |「じいこうい<オナニー>」クイッ
('A`)「“彼はただ、セブンスターを咥えているだけだ”」
たしかに能力は発動された。その証拠に、右腕のアザが赤色に光っていた。
だが、何も起こらない。ドクオは決してズボンをおろしたりしない。
――彼はただ、セブンスターを咥えているだけだ。
| ;^o^ |「そんな」
('A`)y‐「……ふぅ……。無駄なんだよ」
| ;^o^ |「かいざん<メモリー>」クイッ
('A`)「“彼は正常なままだ”」
いくら、いくら能力を発動して記憶を書き換えようとしても――――。
――――彼は、正常なままだ。
.
84
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:38:08 ID:XAHo4RvQ0
| ^o^ |「い いったいなにが」
('A`)「“地面に膝をついた”」
| ^o^ |「!?」ガクッ
何故だかはわからない。
しかし彼がそう言ったと同時に、自分は地面に膝をついたのだ。
全て、彼の言う通りになっていた。
| ;^o^ |「これは」
('A`)「“身体中に傷を負っていた”」
――いつの間にか、自分は身体中に傷を負っていた。
| ;^o^ |「ぐ」ズバズバッ
| ;^o^ |「あなたののうりょくは いったい」
('A`)「驚いたか?」
| ;^o^ |「まさか あなたの のうりょくは」
('A`)「そう……俺の能力<スキル>は……“終止符<ストーリー>”……」
('A`)「地の文のないこの世界に……この物語に……、俺は手を加える事ができる……ッ!」
| ;^o^ |「つ つよすぎます」
85
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:38:56 ID:XAHo4RvQ0
('A`)「俺のこの能力なら……普通の人間を覚醒者<アウェイカー>にする事だって出来る」
| ^o^ |「!」
('A`)「ゆうたろう……。お前は、ブームのいとこなんて立場でおさまっていい器じゃねぇ」
('A`)「わかってるんだろ? これが物語なんだとしたら、お前の立ち位置は“主人公ブームの親友”。つまり、サブキャラだ」
('A`)「俺にはその気持ちがよくわかるぜ。なんせ俺はほとんどの場合、“主人公ブーンの親友”みてぇな人生を送ってきたからな」
('∀`)「だが俺は……、この手で……この力で……“主人公ブーン”を殺した……!!」
('∀`)「これからの主役は……俺だ」
| ^o^ |「なんてことを」
('A`)「で、どうするんだゆうたろう。チャンスは、今だけだ」
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「ゆ ゆうたろうくん」
| ^o^ |「ごめんなさい ブームくん」ザッ
| ^o^ |「なっ」
86
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:39:42 ID:XAHo4RvQ0
| ^o^ |「わたしは サブキャラなんかで おわりたくないんです」ザッザッ
| ^o^ |「そんな ゆうたろうくん」
('A`)「ふ……ふふふ……」
('∀`)「ふははははははッ!!!」
('∀`)「この世で絶対的に信頼できるものは、愛でも友情なんかでもねぇ!! 圧倒的な“力”なんだよ!!」
| ^o^ |「ち ちがう あいや ゆうじょうは けっしてまがらない かわらないんです」
| ^o^ |「めをさましてください わたしたちはしんゆうですよね ゆうたろうくん」
| ^o^ |「ごめんなさい」
| ^o^ |
| ^o^ |
('A`)「さぁ……俺達で未来を切り開くんだ、ゆうたろう」
| ^o^ |「そうですね」
('A`)「このクソッタレな世界に……俺達の名を刻み込んでやるんだ」
| ^o^ |「そうですね」
87
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:40:27 ID:XAHo4RvQ0
| ^o^ |「ゆうたろうくん」
('A`)「さあ始めようか……」クイッ
('A`)「“ゆうたろうは、覚醒者<アウェイカー>として能力を手に入れた”」
ゆうたろうは、覚醒者<アウェイカー>として能力を手に入れた。
| ^o^ |「!」
| o |「う うわああああああ」
| ^o^ |「ゆうたろうくん」
| o |「…………」
| ^o^ |「ゆうたろうくん」
| o |「ふふふ」
| ^o^ |「これが ちからを てにいれた きぶんですか」
('∀`)「ハハハッ。最高、だろ?」
| ^o^ |「そうですね」
('A`)「お前の能力は“原点<グラビティ>”だ。重力を操ることができる」
| ^o^ |「すごいです」
88
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:41:14 ID:XAHo4RvQ0
('A`)「さぁて、その能力で早速ブームを殺してみろよ」
| ^o^ |「はい」
| ^o^ |「そんな」
| ^o^ |「さようなら ブームくん」
| ^o^ |「そんな」
| ^o^ |
| ^o^ |
| ^o^ |
('A`)「…………」
('A`)「おい、何やってんだよ。早く殺せよ」
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「できません」
('A`)「ッ……」
| ^o^ |「しんゆうのブームくんをころすなんて やっぱりできません」
('A`)「……てめぇ、生ぬるい事言ってんじゃねーよ」
('A`)「いつまでもブームの影に隠れてていいのか!? あいつを消さねーと、お前の新しい人生は始まらねーだろうが!!」
89
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:42:10 ID:XAHo4RvQ0
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「それでも かまいません」
| ^o^ |「わたしには しんゆうをころしてまで ほしいものは ありません」
| ^o^ |「ゆ ゆうたろうくん」
('A`)「…………そうかよ」
| ^o^ |「ごめんなさい」
('A`)「だったらお前は不要だ」
('A`)「主人公ブームの親友として、無様に死ね」
| ;^o^ |そ「な まさか」
('A`)「“ゆうたろうは、目も当てられないような無残な姿で死んだ”」
ゆうたろうは、目も当てられないような無残な姿で死んだ。
グシャァ
| |
| ;゚o゚ |「ゆ ゆうたろうくん」
('A`)「…………これがお前の導いた運命だ、ブーム」
| o |「…………」
90
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:42:50 ID:XAHo4RvQ0
| o |「ゆるしません」
('A`)「ああ?」
| ^o^ |「あなたは ぜったいに ゆるしません」
('A`)「……ハッ、親友を殺された怒りで、俺を倒そうってのか?」
('A`)「言っただろ? 愛や友情なんて意味がねぇ。そんなもんに縋り付いてたら、性根まで湿気って腐って終わっちまう」
| ^o^ |「あなたにだって しんゆうは いたでしょう」
('A`)「ブーンのことか? もう殺したって言っただろ。あいつといたら、俺は永遠に輝けない」
| ^o^ |「だからって ころしたんですか」
('A`)「ああ、そうさ」
91
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:43:31 ID:XAHo4RvQ0
〜〜一時間前・屋上〜〜
( ^ω^)「……ドクオ……! こんな事はもうやめるんだお!!」
('A`)「うるせぇ! てめぇには関係ねえだろうが!!」
( ^ω^)「どうして……どうしてなんだお!!」
('A`)「俺はなぁ……お前の親友として一生を終えたくねぇんだよ。それじゃあいつまで経っても、主人公にはなれねぇ」
( ^ω^)「ッ…………」
('∀`)「だが、この能力<スキル>があれば俺は変われる!!」
('∀`)「そう、革命だ! 革命なんだよ!!」
('∀`)「手始めに、この学園から支配させてもらう!!」
.
92
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:44:05 ID:XAHo4RvQ0
( ω )「…………」
( ω )「…………もう……ダメなのかお……」
( A )「……ああ。お前との友情ごっこは、今日限りで終いさ」
( ω )「…………」
( ω )「……だったら……最後に喧嘩別れといこうじゃないかお……」
( A )「……そうだな」
('A`)「派手に、やらせてもらうぜ」
( ^ω^)「おっおっ。負けてられないお」
.
93
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:45:13 ID:XAHo4RvQ0
('A`)「終止符<ストーリー>!!!」
( ^ω^)「言葉遊び<ワード>!!!」
('A`)(さよならだ、ブーン………)
( A )( ω )「おおぉぉぉぉッ!!!」
.
94
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:46:31 ID:XAHo4RvQ0
ヽ`
´
´.
__,,:::========:::,,__
...‐''゙ . ` ´ ´、 ゝ ''‐...
..‐´ ゙ `‐..
/ \
.................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´ ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
.......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙ .' ヽ ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
;;;;;;゙゙゙゙゙ / ゙: ゙゙゙゙゙;;;;;;
゙゙゙゙゙;;;;;;;;............ ;゙ ゙; .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;............................. ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
ノi|lli; i . .;, 、 .,, ` ; 、 .; ´ ;,il||iγ
/゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li ' ; .` .; il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
`;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `, ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙
´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´
.
95
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:47:16 ID:XAHo4RvQ0
〜〜〜〜
('A`)「…………」
('A`)「もう、後戻りはできねぇのさ」
( A )「――――いや、戻る気なんてねぇけどな……」
| ^o^ |「そうですか」
| ^o^ |「しゅうしふ<ストーリー>」
| ^o^ |「ぱしへろんだす」スカッ
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「あれ」
('A`)「無駄だ。お前には発動できねぇよ」
('A`)「お前に直接能力を当ててるわけじゃねぇからな。あくまで、物語をいじってるだけだ。だから、お前にこの能力は吸収できない」
| ^o^ |「そんな」
('A`)y‐「もうお前の負けなんだよ」スパー
| ^o^ |「…………」
96
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:48:15 ID:XAHo4RvQ0
('A`)「…………」
| ^o^ |「あなたは それでまんぞくですか」
('A`)「あ?」
| ^o^ |「あなたは きづいているはずです」
| ^o^ |「ちからで しんゆうをころし えられた えいこう」
| ^o^ |「そんなものに かちはないと」
('A`)「……何言ってやがる」
| ^o^ |「そもそも いまのあなたは かがやいてなどいません」
| ^o^ |「どすぐろく やみにそまっているだけです」
| ^o^ |「しんゆうを そのてでころしたあなたは」
| ^o^ |「もはや むかちです」
('A`)「……俺を怒らせてぇのか?」
| ^o^ |「とんでもない ただわたしは そんなあなたに――――」
「しつぼうしただけです」
.
97
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:49:09 ID:XAHo4RvQ0
('A`)「ッ…………」
(#'A`)「てめぇに失望されようが知ったこっちゃねぇんだよ……!!」
(#'A`)「お前にわかんのか!? サブキャラが抱えた気持ちが……俺が抱え込んだ悔しさが――――虚しさが……!!」
| ^o^ |「わかります」
('A`)「ッ……!?」
| ^o^ |「…………」
| ^o^ |「わたしは しゅじんこうなどに なれるような そんざいではありません」
| ^o^ |「そんなけいけん ほとんどありません」
| ^o^ |「わたしなんかよりも ドクオくんのほうが しゅじんこうにむいていると おもいます」
('A`)「……ハッ…………そうかよ……」
( A )「……俺は嫌いなんだ……」
( A )「そうやって上から目線でサブキャラにぺちゃくちゃと説教を垂れる――――」
「――――お前みたいな主人公がな!!!」
.
98
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:49:53 ID:XAHo4RvQ0
| ^o^ |「…………」
( A )「終止符<ストーリー>…………」
( A )「“右腕の骨が折れたのを理解した”」
バキィッ
| ;^o^ |そ「――ッ」ガクッ
| ;^o^ |「いたい」
ドクオの言葉とほぼ同時に、全身を駆け巡る痛み。
自分は、右腕の骨が折れたのを理解した。
| ;^o^ |「…………」
| ;^o^ |「わかっているはずです」
| ;^o^ |「のうりょくを つかえばつかうほど」
| ;^o^ |「その ぜんのうかんに こころがおしつぶされていくのを」
| ;^o^ |「じぶんが――――、 こころが どこかとおくへ いってしまうような かんかくを」
99
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:50:35 ID:XAHo4RvQ0
( A )「……っせぇ……」
( A )「“肋骨が数本、折れてしまったようだ”」
バキバキッ
| ;^o^ |そ「――ッ」
先程よりももっと強い痛みが、神経を走って脳にまで届く。
肋骨が数本、折れてしまったようだ。
| ;^o^ |「ゲボッ」ベチャ
咳と同時に吐き出された、血液。
僅かに差し込む光を反射していた。
| ;^o^ |「…………」
( A )「……これ以上、何も言うんじゃねぇよ……」
( A )「“あいつ”を殺した時のような気分を…………もう二度と味わいたくねぇんだよ……」
| ;^o^ |「むだです」
( A )「……ッ……」
| ;^o^ |「わたしは まけません」
| ;^o^ |「るりのやいば<ガラス>」チャリチャリ
( A )「“そして自分は、能力<スキル>を失った”」
100
:
◆H/3wgXUnC2
:2016/04/03(日) 07:51:09 ID:XAHo4RvQ0
| ;^o^ |そ「ッ!!」シュウン
彼がそう言ったと同時に、自分の右腕からアザが消え始めていくのがわかった。
火のついたタバコのように、もやもやと煙を立てながら。
――そして自分は、能力<スキル>を失った。
| o |「…………」
('A`)「…………もう、お前に勝ち目はねーよ……」
| o |「まだです」スクッ
('A`)「ッ!」
| o |「…………」
| o |「かちめが なかろうと――――」
「わたしはまだ まけてませんから」
.
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