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夜の魔法使いえりぽん【避難所】

27名無し募集中。。。:2019/11/12(火) 19:41:58
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「ミズキ、これで大人の女になったんですか?」
身体が落ち着いた後、身支度をしながら聞いてみると、すでにローブを羽織っていたミチシゲさんはワゴンの上を片付けながら言いました「大丈夫、フクちゃんはまだ処女だよ」
「高校生の処女をサユミなんかが奪ったら、ご両親に申し訳ないしね」
あれは両親には申し訳なくないんだ、とミズキは思いました。よく分からないけど、ミチシゲさんなりのルールなのかな。
下に降りる前に自分の匂いを嗅いで見ましたが、全然乳臭い感じはしませんでした。安心して降りようとすると、ミチシゲさんが後ろで言いました。
「お母さんには内緒だよ。もちろんみんなにも」

10分くらい待っていたら、買い物袋を両手に提げてみんなが戻って来ました。
「もー注文が多すぎて2時間もかかっちゃったよ!」
マサキちゃんは飲み物の紙パックとペットボトルが入った重そうなレジ袋をふたつ玄関先に置くと、「ミッチシゲさーん」と叫びながら2階に駆け上がって来ました。居間の前で立っているミズキをすり抜けようとしましたが、急に立ち止まってミズキの身体に顔を寄せて訊ねます「フークムラさん、牛乳こぼしました?」
ミズキはギョッとしましたが、「えっ? 分かった?」と、どうとでも取れる返事で誤魔化しました。マサキちゃんはもっとよく匂いを嗅ごうと胸に顔をくっ付けて来ましたが、下からアユミンに大声で呼ばれて走って降りて行きました。
マサキちゃんが階段を急いで下りるときは、前傾姿勢で地面を走るのと同じように文字通り「駆け下りて」行くので、いつも驚かされます。前に、そんな姿勢で駆け下りて怖くないのか訊いたら、「足元が近くに見えるほうが安心じゃないですかー」と言ってましたけど。そんなところも普通の人間じゃないと思わせるところです。


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