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もしも牧野まりあんLOVEりんがブレードランナーだったら

20名無し募集中。。。:2018/03/24(土) 20:01:13
真莉愛の耳にちぃの悲鳴が届いた。
カチッ、カチッ、カチッ。もう銃弾は残っていない。
それでも真莉愛は引き金を引き続けた。

そのあとブラスターを床に落とす。ゴンという音がくぐもって聞こえる。
「まりあちゃん!まりあちゃん!」ちぃの泣き叫ぶ声が大きな音になった。

真莉愛はなんとか肺に空気を取りこもうとして胸を大きくふくらませた。
ナイフは目に刺さったままだ。柄がテントのポールのように前後に揺れている。

「まりあちゃん!」またちぃの声が聞こえた。
「この…」真莉愛は手を目に持っていこうとした。
「だめ!」ちぃが叫んだ。

「…ちぃちゃん」真莉愛がささやいた。「ひどい?…」
ちぃは自分に強いて、真莉愛の顔から突き出たナイフを見た。
真莉愛は射殺した巨漢の男の血にまみれている。
目からは透明な液体が流れ出て、血の気のない頬を伝い落ちていた。

「そんなにひどくない」ちぃは嘘をついた。
刃渡りは少なくとも15センチ。3分の1は目を貫き、3分の1は脳組織に達している。
ひどいのは分かっている。口に出して言わなかったのは奇跡だ。

真莉愛は首に筋を立てて頭を動かすまいとこらえている。
ちぃの人工頭脳は通信ユニットを使い現在位置に救援を要請するシグナルを送った。
徹底的にデータベースを検索し、できるだけ広範囲に。

いつでも攻撃できる状態で浮遊しているドローンから小型のガトリング砲とセンサーが突き出していた。
たったいま砲弾を放ったように焦げた銅と硫黄の匂いを漂わせながら。


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