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もしもだーさくこと石田亜佑美と小田さくらが賞金稼ぎコンビだったら
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:
名無し募集中。。。
:2016/03/06(日) 13:22:38
オールド・センダイ署の外観は、警察というよりも軍隊の基地のようだった。
煉瓦の外壁には銃撃の痕跡があばたのように残っている。
前の道路に乱雑に並んでいるパトロールカーのほとんどはあちこち凹んで、傷だらけだった。
石田亜佑美は、ガソリンをがぶ飲みするワゴンを署に隣接する駐車場に入れた。
バッグをつかんで正面玄関に向かう。
亜佑美がコード化された“狩猟”許可証を正面玄関横のスロットに差しこんだ。
スロットはブーッという音とともに、許可証を吐き出して金属の門のロックを解除した。
ちょうど同じタイミングで囚人護送車が止まり、何人かの犯罪者を吐き出した。
進化論に逆らっているような連中だった。人間より猿に近い。
ひとりの容疑者がいきなり警護の係員を蹴飛ばした。
亜佑美はあっけに取られて見つめた。
容疑者は、手負いのサイのようにいきりたっている。
身体つきもサイのようにごつい大男だった。
大男は手錠をかけられたまま突進し、正面ドアに頭突きをかまそうとした。
そのとき、亜佑美の後方から小さな影が高々と跳びあがった。
影は怒り狂う男の股間を蹴りつけた。
背丈はやっと大男の肘までしかない。小柄だ。
亜佑美と同じくらい小柄である。
大男はうめきながらも手錠のはまった両拳で、その影を突き飛ばした。
その影、亜佑美と同じくらいの体格、しかも同じように女の子である
不意をつかれたその女の子はどさりと床に倒れたが、すぐさま警棒を片手に大男に突進した。
そして驚くほどの素早い動作で立て続けに大男を殴りつけた。
たちまちのうちに大男は血だるまになった。
「それ以上やると公民権侵害で訴えられるよ」
見かねて亜佑美が声をかけた。
ちょうど女の子が大男の頭に最後の一撃を食らわせたところだった。
大男は倒れ、椅子をひっくり返しながら床にのびた。
それが小田さくらとの最初の出会いだった。
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