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もしもだーさくこと石田亜佑美と小田さくらが賞金稼ぎコンビだったら
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:
名無し募集中。。。
:2016/04/03(日) 15:25:24
起きる時間ではなかったが、亜佑美は堅いベッドで目覚めた。
決まった時間に寝る習慣がないのだから、こういったことには、無理やり慣れるしかなかった。
眠れるときに、眠れるだけ眠った。時間が充分でなければ、別のときに眠る。
この商売をはじめようと思ったときから、いつでもどこでも、どんな状況でも、
眠れるだけ眠ることが大切だと学んだ。
今でも実践している大切な教訓だ。
わざと呼吸を抑えて睡眠を促すという、自分で習得した重要なテクニックのひとつも駆使したが、
今日はそれも効かなかった。
亜佑美はいつものように服を着たまま寝ていて、バスルームに行き、服を脱いだ。
ストレッチをして、風呂に湯を張った。
バスタブが湯でほぼ満たされると、亜佑美は中に入った。
火傷しそうなほど湯は熱かったが、そのくらいが好みだった。
身体をゆっくり沈めて、首と両膝だけが水面からのぞくだけとなった。
神経が高ぶり、落ち着かなかった。
殺してきた連中がひどい人間であっても、完全に気が楽になることはない。
もっとも、不平を言える義理でないことは分かっている。
誰にこんな暮らしをさせられたわけでもない。
過去を考えるのは好きではないが、今の自分に至る道へ、自分の意思で足を踏み出したのだ。
亜佑美は目を閉じて、頭を湯にすっぽり浸けた。
“嫌なら、辞めればいい”単純な一言だが、そのとおりだ。
ごく最近、そう言われたことを思い出した。
好きであれば、さぞかし気も楽だろうが、面倒なことに嫌いでもないのだ。
おまけに、あまりにも多くの敵をつくってきた。
引退すれば、やわになり腕が鈍る。
襲撃を受けても、敵の姿さえ見えないかもしれない。
亜佑美は湯から顔を出した。入浴の鎮静効果が消えた。
考えすぎた代償だ。床に湯を飛び散らせて、亜佑美はバスタブを出た。
チーズ・サーモン・オムレツとキノコのブルスケッタを食べ、ビタミン剤やミネラルを加えた我流のシェイクを胃に流しこんだ。
腰のホルスターから拳銃を手に取り、分解し、順序立てて掃除してから組み立て直した。
やり慣れたことをして、気持ちが落ち着いてきた。
亜佑美はラップトップに番号を入力した。
通話がつながるまで、スピーカーからダイヤル・トーンを模した音が流れた。
「コール・センターです」退屈そうな女の声が応待した。
「こちら石田亜佑美ですが、伝言か今日の予定があれば教えてください」
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