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お芋さんから始まる小説スレ

22第17話 モノマネをする娘。 (後編):2015/12/03(木) 21:01:47
鈴木「芸をやるのは素人でも観客の立場に素人も玄人もないでしょ!
ねぇ教えてよ!!あたし困ってんのよ!」
尾形「そないに言われても…」
鈴木「あたし切羽詰まってるの!
ケチな事言わずに教えてよ!!」

ズッキは興奮し始めはーちんに詰め寄り襟首を掴みだした

尾形「姉はん落ち着きなはれ!興奮し過ぎやで…」

はーちんから手を放すズッキ

鈴木「ゴメン…」
尾形「なんや解らんけど色々溜まってるもんがあるなら話聞くで♪
今日はウチら見ての通り暇人やから…
助言とか出来へんかもやけど話は聞ける!
なっあかねちん!」
羽賀「うん!お姉ちゃんお話聞かせて♪」
尾形「溜まってるもん吐き出すだけでも少しはすっきりするんちゃいますか?

鈴木「うん…じゃあお言葉に甘えて…」

ズッキは自分の身の上話を始めた…
愛知県の三河ら辺の生まれで親は農業をしていたが戦争で畑を放棄し名古屋に移住した
そこでズッキも働かなきゃと思い憧れていた芸人を目指し港座(現在の大須演芸場)で弟子入りした
始めは下働きや喜劇のちょい役だったが持ち前の明るさと珍しい女の子のコメディアンとしてそこそこ人気も出始めた
しかし戦争が終わった後仕事をしくじった親が食い詰めてやむを得ず上京
始めは金になる仕事を探そうかと思ったけど「香音が好きな事をやりなさい!」と言われてこっちでも一人前の芸人を目指して頑張っている
しかしモノマネと喋りがこっちでは余りウケないらしい
親も日雇いの様な仕事にしかありつけないし金銭的にも結構厳しく行き詰まっているとの事

尾形「姉はん焦り過ぎなんちゃうかな…
芸やっとる時もなんや笑顔が引きつっとる感じやし…」
鈴木「そうかな…でも実際余裕無いとダメなんだよな…」
羽賀「そんな時は歌おうよ♪」
鈴木「えっ…」

あかねちんはゾウのエリアから広い場所へ移動し突然歌い出した
あかねちんの歌に惹き付けられあっという間に人が集まってくる

鈴木「なんか凄いねあの子…」
尾形「あかねちんの歌には不思議な魅力がありますねん♪」
羽賀「ねぇはーちんもお姉ちゃんもこっちに来て一緒に歌おうよ♪」

はーちんとズッキもあかねちんと一緒に歌い始めた
後に聞くとズッキもこっちの師匠の指示で歌や踊りの稽古もしてるらしく歌も上手かった
何曲か歌うと見物人からおひねりが飛んできたりして園の係員に止められる迄3人は歌い続けた


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