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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」
903
:
名無し募集中。。。
:2016/06/08(水) 22:29:15
ここからの出来事は全て一瞬だった。
見えたのは、2人のアイナとユカニャ王、倒れたビター・スウィートの2人だけ。
黒髪のアイナが軽く腕を上げて構えると、金髪のアイナの脚に力が入る。
力は足の親指から発して膝、大腿、腰で前進する力に変換され、爆発的なスピードが生まれる。
もう次の瞬間には金髪アイナのジャマダハルの切っ先は、黒髪アイナの左胸に到達していた。
胸当てを貫き、服の繊維を切り裂いて進むジャマダハル。
その切っ先は、服を抜けて肌に触れ、表層組織を掻き分ける。
毛細血管が破壊され、鮮血が外へと溢れ出す。
だがその刹那、黒髪のアイナの目がカッと見開かれる。
何年も待ちわびたこの瞬間。
忌まわしき運命を越えて、今アイナの闘志が燃え上がる。
両手で胸を刺すジャマダハルごと腕を取る。
切っ先を外し、そのまま飛びつくように地面を蹴る。
右足は大きく振り上げて踵落としを後頭部へ、
同時に下からは渾身の左蹴り上げが、顎を目がけて加速する。
全力で腕を取られた金髪のアイナに避けることは不可能。
天と地から迫りくる、殺気をはらんだ風圧と戦慄。
次の瞬間、金髪のアイナの頭部は上下同時に、最大級の衝撃と共に蹴り込まれた。
因縁も、運命も、思い出も、後悔も、執念も、責任も、全て乗せて、
まるで大顎を開けたワニの如く、強烈で残酷に頭蓋骨を噛み砕く。
そして両脚は頭部を挟んだまま、体重を預けて身体ごと地に落とす。
それは因縁を断ち切る、とどめのギロチンであった。
素手だからこそできた、一度きりの大技。
仕掛けられた相手は問答無用で夢の世界へと連れ去られ、二度と戻ることはない。
黒髪のアイナが研鑽に研鑽を重ね、この日、このチャンスのために、磨き抜いてきた秘奥義。
その名も「夢王」、ここに完了。
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