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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

80 ◆V9ncA8v9YI:2015/05/12(火) 12:45:24
「はい、最高のパフォーマンスを出せるのでしたら、是非そうしてもらいましょう。」

KASTのK担当、カリン・ダンソラブ・シャーミンと組みたいというトモの要望にハルナンは快く応じた。
というのも、元々ハルナンは果実の国のユカニャ王からKASTの能力について聞いていたのだ。
故に、元から想定した配置と大して変わらなかったのである。

「ですがトモさん、ユカニャ王から伝言を預かっています。」
「…いつものやつだろうけど、一応聞いとく。」
「"決してやりすぎないように"、とのことです。」
「はいはい、分かりましたよ。」

面白くなさそうに返事するトモは、カリンと呼ばれたアザ少女に軽くデコピンを喰らわせる。
くだらないことをしていると憤ったタケだったが、
被害者であるカリンの口元が笑みを浮かべているように見えたので、背筋を凍らす。

(カリン?……お前、なんで笑っているんだ?)

タケが異様に思っていることに気づくこともなく、ハルナンは新たな人事を発表していく。

「あとですね、連絡役としてはサユキさんを任命したいと思います。」
「えーー!?なんで?私も前線で戦いたいんだけど。」
「それはサユキさんの特技が連絡役として最適だからです。
 サユキさん、消せるのはパンチの力だけではないそうですね?」

またもユカニャ王からの受け売りを言うハルナンに、サユキはピクリとする。
そして観念したのか、人事を受け入れることにした。

「分かった、やるよ。そこから先は言わないで、秘密なんだ。お願い。」
「有り難う御座います!おかげで我々の勝率が格段にアップしました。」
「えへへ、そりゃ私の重力を消す能力は確かに凄いけどさ、ちょっと褒めすぎだよ〜」


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