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【もしもの時は】ここだけ世界の境界線【ここで】
382
:
『Silver Bullet』
◆P2bEA4mHeU
:2019/05/23(木) 00:46:06 ID:???
>>381
撫でる刃は高周波振動による高熱を帯び、ずっと触っていれば火傷してしまいそうな程。
死を乞う後ろ向きな自我と、火の付いたガソリンの如き苛烈な殺人衝動。相反するはずの二つのように、男の身体と刃は正反対の要素を持っていた。
「呼んでくれる者はもういない。どの道、これが最後となるしな。───自分の名前を褒められたのは、これが初めてかもな」
フ、と静かな笑いもすぐに潰え、ピリピリとした緊張が周囲を満たした。
細めた目は喜色ではなく、臨戦体勢の表れ。一度手首のスナップを利用し、円を描くように刀を振るい収める。
居合じみた構えは、投降のサインではない。殺戮遊戯の兆候。
「斬ってみせろ。他ならぬオレ自身が、それを良しとしなければならないのだから」
微笑みに返すべき表情も分からないが、言う言葉はあくまで静かな、落ち着いたもの。
全ての感情をパージするかのように、酸素供給機から蒸気が噴き出した。白い煙は雨粒に混ざり、濛々と周囲を満たす。
「───行くぜ」
姿勢を低くし構える、消える!否、縮地にも似た高速移動で、振るわれる月光の懐へと飛び込んだのだ!
今まさに身体を斜めに断ち切らんと迫るはずの刃。しかし彼女が感じるのは、剣が合成皮膚と人工筋肉を斬るよりもずっと早いタイミングでのインパクトだろう。
車両事故じみた壮絶な音。その正体は、斜めに振り上げた鞘だ。強固な機構電磁鞘が、下から掬い上げるようにして袈裟斬りの振り下ろしの瞬間を弾き防いだのだ!
所謂パリィに近い動き。反動はピリピリと片手を襲うが、男は怯まない。目の位置から線香じみた赤い光の軌跡を残し、揺らめく鬼炎の如き乱打を仕掛ける。
頭上から打ちのめす、振り上げて顎を揺さぶる、裏拳じみて顔面を狙う、そして、首を狙った抜刀。
頭の中で描いた、鞘を使った三連殴打と無慈悲な抜刀術。それを成すべく、竜巻の如き猛烈な勢いで魔手はタェンティースに襲いかかる!
以前と違い、純粋な身体能力と剣戟なよる対決。圧倒的な力を振るう事は無く、故に慎重なその攻撃は鋭い。
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