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【もしもの時は】ここだけ世界の境界線【ここで】

232『フロム・ミスター・ヴァレンタイン』:2019/02/14(木) 23:33:46 ID:???
>>230
排熱機構をシャットアウトしたことにより、タェンティースの体温は急激な上昇を始めるだろう。
それは彼女の消耗を早めると同時に、戦局に良い影響を及ぼし始めていた。

タェンティースの体当たりを封じるように、突如として硬質化するチョコレート。
それと同時に、チョコレートは液体の時とは異なる反応を見せる。
脂肪分や不純物が吹き飛び、糖分のみが冷えた水飴のように抵抗を生じたのだ。

結果としてタェンティースは琥珀の虫のごとく閉じ込められることになるのだが、
装甲が希薄である排熱パネル周囲の結晶が、じわりと融け始めていた。
半人の膂力を用いれば、出力最大で飴を柔らかくしこじ開ける事ができるだろう。

>>231
ソーマの放電に従って、チョコレートの外殻は消し飛び、その中に秘められた本体が明らかとなる。
それはまばゆい輝きを放つガラスのような透明の結晶。しかしはるかに強靭な粘り強さを持つ。
そう、彼女はチョコレートや菓子の糖分を集め、飴状に変化させて武器にしていたのだ。
絶縁崩壊によってバラバラに砕け散った飴は、空中で砂糖となって虹の輝きを放ちながら砂糖嵐を構成、彼女の周囲を回る。

「ブラッドシュガーだ!」

ジョシュアが何かを思い出したように声を上げた。

「そいつは越境者だぞ!悪名高いヴァレンタイン一家の用心棒だ!」
「砂糖から血糖まで、あらゆる糖分を操るヤツだ。気ィつけろ!」

今ここに赤い血を流すものが居ないことが幸いだったか。
居たとすれば今頃、体の内側から無数の棘が生えた骸となっている。
キラークイーン改めブラッドシュガーは、不敵に笑みを浮かべながら砂糖の嵐を纏っている。


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