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【もしもの時は】ここだけ世界の境界線【ここで】

108ソーマタージ ◆.zilz3o6.U:2018/09/24(月) 21:22:55 ID:???
【狭間のスクラップヤード 深夜】

「い〜ざ進〜め〜や〜キッチン〜……」
薄暗い食堂の中、普段の越境者の食事に使うのとは違う共用冷蔵庫を漁る人影有り。徹夜ゲーム中の夜食を求めに来たソーマタージだ。
本来ならサイボーグである彼に気取った食事など必要ない。栄養とタンパク質を詰め込んだ味のないエネルギーチューブと、少々の電力で十分に動く。
しかしそれでは味気無さすぎる。というか拷問に等しい。食べるという字は人が良くなると書く、人の良質な生活には食事が必要だと、彼は考えているのだ。

そんな彼を待ち構えていたのは、調味料と氷以外何も無い冷蔵庫の中身だけだった。


「何だよクソが!貧民しかいねえのかここは!」
荒々しくドアを閉め、飯をタカリに来といて逆ギレするソーマタージ。
このままゲーム部屋まで戻るか?冷えたビールだけで夜を越せるか。コッソリ家畜小屋から豚でもくすねるか?一人で食うには多すぎる。

悶々と考えた末、彼の頭に浮かんだたった一つの冴えた答え。
「──────子豚がいたな。そういえば」
脳裏に浮かぶのはぶ…ぶ…とか細く鳴きながらたまに食堂に顔を出すうり坊。サイズ的にも丁度良さそうだ。

「最悪豚足ぐらいにはなるだろ」
肉切り包丁片手にルンタッタとスクラップヤードを徘徊するその足取りは軽かった。


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