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『スウィート・メモリーズ』ロールスレッド
633
:
2/4『あなたの声』
◆4J0Z/LKX/o
:2023/02/06(月) 00:13:52 ID:???
「はは…………ははは……」
「面白くない……全然面白くないよ、アキレス」
アキレスとエルミスの言葉に声を詰まらせ、崩れ落ちるハイプリエステス。
彼らは自分すら知り得ない未来のことを知っている。それにそこからの帰還者だと言い張った。
すなわち自分は本懐を果たせなかったということだ。ここで己を犠牲にメッセージを残してもHEXAの暴走を止められず。
結局世界は崩壊し、エルミスの言う大破壊が訪れる。15年前エリュシオンで経験した惨劇のように。
ハイプリエステスはアキレスを抱いていた腕を離し、力なく項垂れた。
「エルミスさん、彼女は…………」
「ああ……ハイプリエステスは、君の未来の姿だ」
そんな彼女の姿を見て、ミスカも何が起きているのか大体を察している。彼女は仲間を失い、心折れた自分の姿なのだと。
何故同じ時間に二人の自分が同時に存在しているのか、考えも及ばないが。きっとアキレスが取り乱していた理由と、何か関わりがあるのだろうから。
今はハイプリエステスの暗殺計画を止めることが先決だろう。説明はその後でエルミスからじっくりと聞けばよい。
「じゃあ、私がやってる事は……全部無駄だったんだ……」
「私もう…………戦わなくていいんだ……はは……」
絶望するハイプリエステスに、エルミスは静かに語り掛ける。
「いいや……君の戦いは無駄では無かった、確かにグッドマンの侵攻は最悪の結果を引き起こし、乱心したオメガによって世界は滅亡へと追いやられる」
「しかし、ミスカ……君が最後の切り札を我々に託してくれたおかげで、こうして我々はここに戻る事ができた」
「15年前のエリュシオンで俺達は分たれたが……それが存亡の別れ目になったんだ」
「ここが運命の分かれ道だ、一緒にこの状況を切り抜けて……グッドマンに引導を渡そう」
15年前、ミスカは越境者達と道を分つこととなった。重傷を負い、初代のハイプリエステスに助けられて。
カノッサを憎むあまり『眼』の一員として殺しの技を身に付け、そして『女教皇』の名を継いだのだ。
その足掻きは破滅を止められなかったが決して無駄ではなく、統合された世界に於いてSTに対抗する最後の手段を残すという功績を果たしている。
「……それに時間も無いようだ、女教皇狩りのお出ましという事か」
今はとにかくこの場を切り抜けることが最優先である、既にカノッサによる山狩りは終盤を迎え。
茂みをかき分けて幾人かの兵士が現れた。少女めいた外見に物々しい装備の数々。
越境者であれば見たことはあるだろう……カノッサ・テクノロジーの主戦力……C.T.S.S.である。
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