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ゴストゥルーパー・ドールズ臨時レス置き場

77【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/08/21(木) 10:26:38
>「作戦に参加する兵士に事前に歌の一部を実際に歌って福音の効果を実験しておく……
というのはどうでしょう。

「………む、いや、その必要はない」

自分の作戦の欠陥を指摘され、ジャクソンは狼狽えながら、しかし、首を振って強く阿部の意見を否定した。

「副音の人体への影響はすでに別所の研究所で研究成果を得ている、そこは心配ない!
それに、妖怪の行動目的がわからない以上、早期にそれを叩くのを最優先すべきだ!」

先ほどより荒いしゃべり方で、早口にジャクソンは言った。
それは作戦の有効性を説くよりも、自分の意見を押し通すような風である。

「ならそんな目的をもって隠れ潜んでるやつが人間が直接地面に降り立ったところで暴れだすかだってわからないのでは?」
「短絡的だ!そんな作戦が成功するわけがない!」

そんなジャクソンの態度に、笹倉が強い口調で責めるように抗議する。
さらに、鉄に至っては明らかに怒り、声が大きくなっていた。
二人の応答にジャクソンはいらだたしげに大きく舌打ちする。

ジャクソンは妖怪出現以降、軍内部で有効な作戦を立案、実行できずにいた。
個体ごとに攻略法や作戦方法が全く異なる妖怪たちに対抗できないジャクソンは過去失態を重ね、失脚が迫っているので焦っているのである。

「何もしなければ多大な犠牲が出るのだ!作戦は実行する!」

断固とした態度で自分の意見を押し通そうとジャクソンが叫んだその時だった。
司令室の警報が鳴り響き、オペレーターがモニターに別所から届いた映像を表示し、叫ぶ。

「ここから北東30kmの位置に新たな妖怪が出現しました!!」

モニターには偵察機が映しているのだろう、巨大な蛇の胴体から腕が4つ伸び、腹にオレンジ色の半透明の球体を7つつけた妖怪が、木々を蹴散らしながら進んでいる様子が映し出された。

「米軍司令部より、コードネーム、ヨナルデパズトーリと設定、時速70kmでまっすぐここに向かっています」

オペレーターがモニターを操作し、そこに戦略地図が表示され、現在出現しているヨナルデパスドーリの進行方向、速度が表示された。
その進路をたどると、第5小隊の飛行空母がある。

「妖怪の複数出現…前例のないことではない!スナカケババアを包囲しているわが軍のロボットは動かせん…諸君、諸君がヨナルデパスドーリを迎撃しろ!」

モニターから視線を外し、鉄らのほうを向いたジャクソンは、モニターを指さしながら早口に言った。
表情や動きから、うろたえているのがわかる。


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