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ゴストゥルーパー・ドールズ臨時レス置き場

1あべさん ◆uMJFatUpYM:2014/03/28(金) 23:56:16
スレタイの通り

2阿部 真里亜 ◆uMJFatUpYM:2014/03/29(土) 06:49:19
>「は…はぁ…、あ、では、お車はこちらです。」

迎えの青年は背景で繰り広げられるどつき漫才?に圧倒されながらも、車に案内してくれる。
どのような役職に就いている人だろうか。
ただの事務員にしては妙に体形ががっちりしている。
発進する車。両親が玄関から飛び出てきて、相変わらず騒いでいる。
手を振って笑いかける。

「大丈夫、死んだりするものか」

――妖怪どもを一匹残らず駆逐するまではなあ!

そう、そのために私は歌姫になったのだ。
人間はあまりにも衝撃的な記憶は思い出せなくなるという。
襲撃のその瞬間の事は、よく覚えていない。
あの日、昏睡状態から目覚めた私に告げられたのは、結婚相手が死亡したという事実。
そして悲嘆に暮れながら検査を受けている最中、もう一つの事実が告げられたのだ。
福音の歌い手としての適性が発現している、と。
それを聞いた私は哀しみの涙から一転、箍が外れたように哄笑をあげ、医者が大慌てしたものだ。
この時私は正気と狂気の紙一重を突き破り、正常ではない側に行ってしまったのだろう。
それでも構わない、この巡り合わせを神の思し召しと言わずに何と言おうか。
特に神を信じているわけではないが、奇しくも妖怪に対抗できる唯一の力は”福音”と呼ばれている。
その力を齎すものがたとえ邪神だとしても構わない、喜んで受けて立ってやる。

>「…嬉しそうですね?阿部さん」

迎えの青年に声をかけられ、暫しの回想から現在に引き戻される。
やる気十分を通り越してノリノリと言っていい状態の私が奇異に映っているのかもしれない。
これから命懸けの戦いに赴くのだ、普通は不安がるものなのだろう。
ここで「フゥーハハハ! 妖怪どもめ、駆逐してやるゥ!」なんて言ったらドン引きである。
入隊早々危険人物認定必至である。
私は仮にプッツンいっているにしても味方には友好的なタイプだ。自分で言うのも何だが。
愛想よく笑って返す。

「ちょっとはしゃぎすぎちゃったかな? 期待の新設部隊に抜擢されたからね、一緒に頑張ろうね。
ところであなたは何の役職? 見た感じ事務系……ではないよね。肉体労働系?」

会話のネタ程度に、何の気なしに聞いてみる。

3【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/03/31(月) 15:26:51
>「ちょっとはしゃぎすぎちゃったかな? 期待の新設部隊に抜擢されたからね、一緒に頑張ろうね。
ところであなたは何の役職? 見た感じ事務系……ではないよね。肉体労働系?」

(!?観察眼のある人だな。)

一目で単なる運転手でない事を見破って見せた阿部の観察眼に、鉄は素直に驚いた。
更に自分の身の安全を不安がるよりも、新設の部隊に配置されてより活躍できるとはりきるその姿勢は、
不安を押し隠すために強がっているという事も考えられるが、彼女の態度は平然としていて、何か覚悟や決意のような物を感じられる。

実戦経験者の上に、能力があるから入れさせられたのではなくて、何らかの自分なりの明確な目標をもって戦ってきた人間なのであれば、目標に向かって努力もするし、考えもするだろう。
変な漫才もどきには面食らったが、この女性はきちんと戦力になりそうだなと、鉄は思った。

「あぁ、自分らは万一の時にあなた方をお守りしなければなりませんので、日々鍛錬はかかしておりませんよ」

とりあえずまだ自分の真の役職については隠しておこうと思うので、嘘の無いように、阿部の質問に答えておく。
これだけ聞く運転手兼とボディーガードの類のように聞こえるだろうが、あなた方が全人類を指していて、万一の時とやらが割かし短期間に続々とあって、巨大ロボットで応戦するわけなのだが、嘘ではない。
もう少し会話をしてみようと、鉄は口を開いた。

「もう知ってるかも存じませんが、第5小隊は新設されたばかりであなたを含めて、前線に立って戦う人間は3人しかいません。
歌姫とパイロットが一人づつなのですが…」

何となく第5小隊の話を話し始めて、彼女についてふと、気になることができる。

「そういえば阿部さんはどんな歌を歌われるんでしょうか?えっと第5小隊の今の歌姫の笹倉さんは「未来」って曲を歌われてるんですよ、えーと、昔Kalafinaって方が歌ってた」

歌姫は、大体みんなコンピューターに声帯や声の調子などから過去のあらゆる曲を検索してもっとも福音を発生させやすくかつ歌いやすい曲を選抜させて、その曲を歌っている。
中には自ら作詞作曲して歌っている物もいるが、大体はコンピューターによる選抜方法を使うのだが、なぜか20世紀後半から21世紀序盤の曲が妙に多い。
だから笹倉桜自身も「未来」という曲はコンピューターに選ばれるまで知らなかったし、何に使われていた曲かもわからなかった。
しかしコンピューターの適性判断は正しく、桜はすぐに未来を歌いこなせるようになっている。


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